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本編 ─羽ばたき─
絡み合い※
しおりを挟む今夜もぼんやりと照らされた部屋の中で男女が向かい合わせに座っている。寝台の上、壁際に押し付けられた少女は膝を立てて脚を開かされていた。身体をまじまじと観察する男の目から逃れようとわずかに身を捩っているものの、白い裸体は灯りを受けて反射し、包み隠さず晒されている。
男が目線を下げれば淡い秘部が見える。羞恥でヒクヒクとしている膣口は、湿り気を帯びている風に感じた。男の指がその淡いに添えられ、潤む膣口の両傍を撫でた。何度も怒張を受け入れているにも関わらず未だに綺麗な色のままでいる秘部に、男の下腹は熱を帯びていく。
「お前のココはいつまでも生娘のようだな」
小さい膣口を二本の指で開閉させ、ほぐすように撫で上げる。片手を少女の頬に添え、口に指を咥えさせた。
「ん……む……」
口に入ってきた男の指に舌を這わせ、柔く吸う。男がいつも乳首にするように、少女も指を愛撫した。
目を閉じ、頬を紅潮させながらうっとりとした表情を浮かべる少女の様子はひどく官能的で。その口からそっと引き抜き、少女の唾液で濡れた指をペロリと舐めれば蜜のように甘く感じる。
「舌を出せ」
男は素直に応じた少女に顔を寄せ、出された桃色の舌を唇で食み始めた。
「ぁ……はぁ……ぁぁ……」
指のお返しと言うように少女の舌を吸い、自身の舌と絡ませる。吸いながら引っ張り、離れてはまた吸い付くを繰り返す。少女も男の舌におずおずと応えながら、恥ずかしさでいっぱいに涙を滲ませた。
いつしか男は少女の口内にまで侵入し、舌の奥まで愛撫を施して、その甘い唾液を味わっていた。深く繋がった唇から、どちらのものとも分からない唾液が零れ、少女の乳房に糸を引いて落ちてゆく。
口づけをした冬の日、それから男は積極的に少女の唇を堪能しだした。その愛撫は日を追うごとに絡みつき、飲み込めないほどの唾液を溢れさせる。
「もっと絡ませるんだ。出来るだろう?」
少女にも愛撫を要求してくるようになった男は、どこか愉しそうに見える。互いの舌を絡ませ合う濃厚な口づけは、少女の涙が零れたところで止まり、ほんのりと赤く染まった乳房が荒い息と共に上下する。少女の呼吸が落ち着いたのを見て、男は更なる要求を課した。
「今度は、この口で俺のを慰めてもらおうか」
唇を撫でられた少女は聞き間違いかと思い、言われた意味を掴み損ねた。
「……え?」
「俺のを咥えろと言っている」
新たなる未知の要求は、少女を混乱させるのに十分だった。男を受け入れる所なんて一つしかないと当然のように思っていたのだが、今夜は胎内で受けとめるだけでは許してくれないらしい。
「言っただろう。嬲ってやる、と」
一気に燃え上がる羞恥に少女の頬は真っ赤になる。今まで数えきれないほど抱かれてきたが、男の下腹は見ないように目を彷徨わせていたし、薄闇に紛れている上に全て自分の中に入ってくる。当然、目にしたことは無かった。それを今から口で咥えなければならないという事実に気を失いそうになる。
そんな少女を見て口の端を上げた男は、自身の下衣を寛がせた。ゆっくりと布を取り去れば、その全貌が明らかになる。
「目を逸らすな」
灯りに照らされて闇に浮かぶ男の顔を恐る恐る見れば、深海色の瞳が愉快そうに細められているのが分かる。厚い胸板も引き締まって割れた腹筋も、陰影によって迫力が増していて、くっきりと影を刻んだ上半身と腕はいつも少女を包み込んで離さない。
しかし、どうしてもその下に目を向けることが出来ず、ごまかすように瞬きを繰り返した。
「見るんだ。いつもお前を貫いてよがらせているモノを、今夜はお前が気持ち良くさせる番だ」
静かに叱咤され、少女は一旦、目を瞑る。
「これは仕置きだ」
呪いのような呟きに抗えず、少女は睫毛を震わせながら目を開けた。ゆっくりと下方に視線をやれば、そこには大きく勃ち上がり、猛々しく血管を浮かせている男自身があった。
「ぁ……あぁ……」
生まれて初めて見る男の楔を、恥ずかしさで汗をかきながら必死になって目に映す。
「そう、良い子だ」
これが……毎夜自分を貫いているモノ。突かれる度に、悦いところを擦られる度に、声と愛液を漏らして何も考えられなくなってしまう。昨日も自分の中に入っていたソレに、これまで何度も快楽を教え込まれた。
「濡れているな」
「……っ!」
いつの間にか、膣からねっとりと蜜が零れて光っていた。
「ほとんど触れてもいないのに、本当に淫らになったな」
刺激を求めてパクパクと開閉している蜜壺は、少女の知らない間に熟れ、太腿を掴む男の手から伝わる熱にも敏感になっている。男が両手の親指で膣を広げれば、更にとろとろと筋を描いて零れ落ちた。異性を知らなかった純粋な少女の身体は、男に囚われて数ヶ月の間に作り替えられてしまった。
「あぁぁ……っ!」
膣の上部にある真っ赤な粒を撫でられ、快感が秘部全体に広がる。男の指が粒を揉み、上下に動き始めた。
「んぁ……ぁっぁぁ……っ」
少しでも刺激を逃がそうと、背後の壁を縛られた後ろ手でガリガリと引っ掻く。徐々に閉じていく少女の脚を大きく開かせれば、止めどなく蜜が溢れてくる。その蜜を粒に塗り込み、先ほどよりも早く指を動かせば、少女の身体は果てを迎えようと震えた。
男はそこに追い討ちをかけようと、粒を覆っていた皮を剥き、親指と人差し指で扱き始める。
「んっはぁっ……はぁっはっ……あっ!」
そこに与えられる官能に、少女は声を抑えられなくなった。引っ掻いてはくすぐり、弾いては揉み込む……男の手管には慣れることが出来ず、一切触れられていない双丘の尖りまでもが充血し、痛々しいくらいに染まりきっていた。
「あっあっあぁ……! 果て……ま……っ」
頭がぼんやりとして視界が霞み、次の瞬間に果てようとした刹那、少女を蹂躙していた指の動きが止まった。
「はぁ……はぁ……ぇ……?」
目の縁に涙を溜めて、幼子のように首を傾げながら、視線で男に疑問を投げかける。
「お預けだ」
「あ……う……」
焦らされた身体は熱を持て余し、秘部はヒクヒクと愛液を潤ませ続けていた。
「さて、そろそろ俺のを咥えてもらおうか」
「……ぁ……」
すっかり硬く、大きくなった男の楔は、血管がはっきりと浮き出て天に向かって聳えていた。こんな大きな物体を自分はいつも受け入れているのかと、信じられない思いで少女は見つめる。
「鎖は解いてやる。寝台の横に座って俺と向き合え」
音を立てて鎖が落ち、自由になった手を擦る。伽で拘束が解かれたことなど、これが初めてだった。
少女は言われた通りに寝台の横の床に座り、男の方に向き直る。男は脚を大股に開き、怒張を見せつけた。
「さぁ、小毬……その口で、舌で咥えてもらおうか」
少女の頭を撫でながら発する声音は幼子に語りかけるように優しい。しかし、決して逆らえない。少女に向けられた、明らかな威圧。
有無を言わさない男の蒼い瞳に凝視され、深呼吸を一つ。
少女は、その怒張に顔を近づけた。
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