3 / 72
第一夜 Executive Player「律」
二足のわらじと指名客
しおりを挟む
店の中央に下げられた豪勢なシャンデリアは、高級感と品位をこれでもかと象徴している。
下にあったシャンパンタワーはすでに飲み干され、片づけられていた。
周囲をソファがCの形に囲み、小ぶりなカップル席が並ぶ。どの席からもシャンデリアを見上げられる配置となっており、他の客とホストの姿もよく見えた。
その中の一つに座る若い女性。派手なガウチョパンツで、ベージュ色の髪をひとくくりにしている。
辺りを見渡しなにかを見つけた。座面に膝をのせ、背もたれにのしかかるようにして後ろを見る。
「あれがウワサのナンバーワン? 初めて見た」
視線の先にあるのは、壁際に設置されたボックス席だ。グラス片手に客と談笑する律の姿が見える。
「他の男に目移りすんなよ。嫌なんだけど、そういうの」
女性のとなりに座る指名のホスト、拓海が不満げに女性の服をひっぱった。
「目移りなんてしてないよ~! あたしは拓海が一番だから!」
拓海のとなりに女性は座りなおす。酒の入ったグラスを手に取った。
「でもさ。やっぱりここのナンバーワンって有名人じゃん? 枕とアフターは絶対にしない。ラスソンは絶対に歌わない。客には業界の大物がぞろぞろって」
「はいはい。そうですね」
すねたように拓海は顔をそらす。他のホストと比べて若く、明るめの茶髪を遊ばせていた。
「怒んないでよ、拓海。今日だって拓海のために来てあげたじゃん」
「そうだけどさ。やっぱり面白くないよ、他の男のこと話されるの。俺よりもそっちのほうがいい、って言われてるみたいで」
「そんなことないって」
拓海は後ろを向き、律の席を見る。
シャンパンを飲み進める律は、泥酔する客相手にも会話を途切れさせなかった。律と目が合う前に、自身の指名客に視線を戻す。
「まあ、確かに? 律さんはすげえ人だよ。俺がどんなにがんばっても、売り上げも指名もかなわないし」
女性はバツの悪い顔を伏せた。
「……ごめん」
「それにあの人、外面が良いだけだよ。役職突っぱねてふらふらしてるいい加減な人だし」
「ああ、そうだったね。支配人でもおかしくないレベルなのに」
ホストクラブでは、一定以上の売り上げを出すと、役職が与えられる。
役職付きは、ホストの中でも人気があり、仕事ができる証拠だ。新人教育などの仕事は増えるが、支給手当も増える。
店が役職付きとして強く宣伝し、指名客が増える好循環にも恵まれる。
ホストの仕事で儲けたいならまず役職を目指すべきであり、実際、そこを目指しているホストは多い。拓海も努力を続け、今では幹部補佐にまでのぼりつめていた。
「他のホストと自分は違うってスカしてんだよ。一応Executive Playerっていう肩書はついてるけど。経営とか指導には一切口出さないって感じなんだよね」
Aquariusでは、このような肩書にも役職と同等の手当を支払っていた。
役職を嫌がる律だが、ナンバーワンを維持できるほど売り上げを出す人材だ。よそに奪われてなるものかと、店は多少のわがままも目をつぶる。
律はこの店で、一番縛られない存在だ。
拓海の指名客が、一本ずつ指を折っていく。
「枕もナシで、役職もついてない。しかも顔も出してないでしょ? どうやって売り上げ維持できるんだろう」
入り口前のホールにも、店のホームページにも、律の写真は展示されていない。律は役職を断るばかりか、顔を出すことも嫌っていた。
「そこはまあ、ちょっと仕掛けがあるんだわ」
拓海が気だるげに息をつく。
「枕とアフターをしないってとこにつながるんだけどね……。あの人、しないっていうかできないんだと思うよ」
「どうして? あ、もしかして不能、とか?」
拓海は鼻を鳴らす。
「そっちのほうがまだよかったかもね。……あの人、ホストしたあとはすぐ、別の仕事に行くんだよ。なにしてると思う?」
女性は小首をかしげて考える。が、眉尻を下げて、答えを促すように拓海を見た。
「デリヘルだよ、デリヘル。ホストしながらデリヘルの経営やってんの」
「え……?」
幻滅した表情に変わる女性は、再び律のいる卓席に顔を向ける。律はニコニコしながらシャンパンを飲んでいた。
女性の耳に、拓海の神妙な声が入ってくる。
「店では女の子にいい顔してるくせに、デリヘルでは馬車馬のように働かせてんだよ。ツケで首が回らなくなった子を無理やり働かせて、金を回収するんだって」
「うわぁ……」
「やべえじゃん? だからさ、あの人と一緒にいる女の子、見てらんないんだよな……。それでもいいって夢中になって、結局あの人の労働力になっちゃうんだから。かわいそうでかわいそうで……」
律を見ていた女性の目に、どんどん軽蔑の色が浮かぶ。
「俺もまだまだだなぁ。女の子を利用するような人に負けちゃうんだから」
女性が拓海に視線を戻すと、拓海は物悲しい目でシャンデリアを見上げていた。
「いつかあの人に勝って一位になる姿、見せてやりたいんだけどな……そうしたらもっと、幸せにしてあげられるのに」
女性は悩まし気に視線を下げた。持っていたグラスをテーブルに置き、決意を固めるように息をつく。
「あの……給料日前だから、ツケになっちゃうけど、それでもいいなら、いれようか?」
「え? ほんとに」
女性はぎこちなくうなずく。
「いや、無理すんなよ。普通の会社員なんだし。安いのもあるからそれで」
「アルマンドの、レッド、おろす」
膝の上に置いている女性のこぶしは、震えていた。
「拓海のためなら、大丈夫。ツケはちゃんと、はらうから」
拓海の表情は明るくなり、女性を力いっぱい抱きしめた。
「ありがとう! ありがとう! こんな俺のこと助けてくれるのおまえだけだよ!」
女性は腕の中で、柔らかく笑う。拓海がスタッフに注文すると、すぐにボトルが届けられた。同時に起こる騒々しいシャンパンコール。
『五番テーブルの姫から、な、な、なんと! アルマンドのレッドいただきました、ありがとうございます!』
卓の周りでホストたちが一斉に集まり、コールでにぎやかす。そのときばかりは、女性がこの店の主人公だ。『お姫さまのひとこと』でマイクが渡される。
『拓海のために、がんばります!』
「俺もがんばるー!」
コールはまだ、終わらない。
集まってきたホストのうち、二人に指名されたものがグラスに注いで飲んでいく。多くのホストに頭を下げられお礼を言われ、女性が頼んだボトルの中身はどんどんなくなっていった。
この優越感が、高い借金を背負った罪悪感を忘れさせてくれる。
『おおっと今度は八番テーブルのお姫様! クリスタルいただきました~! ありがとうございま~す』
「え……?」
クリスタル、正式名称ヘネシー・リシャールの値段は、アルマンド・レッドをゆうに超える。下ろした女性とホストのもとに、コールを続けながらホストたちは移動していった。
あっという間に、主役は別卓のお姫様だ。
「え? え?」
青い顔で困惑する女性のとなりで、拓海は頭を抱えながらため息をつく。
「あ、ごめん。ごめんね。もっと高いお酒いれてたら」
「いや……いいよ」
拓海はぎこちなく笑う。
「オールコールだからさ……行ってくる」
拓海は暗い表情で立ち上がり、ホストたちのあとをついていく。その背中を見送る女性は、ふと、後ろに顔を向けた。
そこには、オールコールへ参加しないホストがひとり、いる。
ヘルプが出払ったその卓席で、律はすでにシャンパンを飲み干していた。テーブルにあるのはカラのビンとグラスだけだ。
となりにいる女性は、卓席の横にしゃがんだスタッフにシャンパンタワーの注文をしている。スタッフがもつ会計トレーには、すでに札束がいくつものせられていた。
下にあったシャンパンタワーはすでに飲み干され、片づけられていた。
周囲をソファがCの形に囲み、小ぶりなカップル席が並ぶ。どの席からもシャンデリアを見上げられる配置となっており、他の客とホストの姿もよく見えた。
その中の一つに座る若い女性。派手なガウチョパンツで、ベージュ色の髪をひとくくりにしている。
辺りを見渡しなにかを見つけた。座面に膝をのせ、背もたれにのしかかるようにして後ろを見る。
「あれがウワサのナンバーワン? 初めて見た」
視線の先にあるのは、壁際に設置されたボックス席だ。グラス片手に客と談笑する律の姿が見える。
「他の男に目移りすんなよ。嫌なんだけど、そういうの」
女性のとなりに座る指名のホスト、拓海が不満げに女性の服をひっぱった。
「目移りなんてしてないよ~! あたしは拓海が一番だから!」
拓海のとなりに女性は座りなおす。酒の入ったグラスを手に取った。
「でもさ。やっぱりここのナンバーワンって有名人じゃん? 枕とアフターは絶対にしない。ラスソンは絶対に歌わない。客には業界の大物がぞろぞろって」
「はいはい。そうですね」
すねたように拓海は顔をそらす。他のホストと比べて若く、明るめの茶髪を遊ばせていた。
「怒んないでよ、拓海。今日だって拓海のために来てあげたじゃん」
「そうだけどさ。やっぱり面白くないよ、他の男のこと話されるの。俺よりもそっちのほうがいい、って言われてるみたいで」
「そんなことないって」
拓海は後ろを向き、律の席を見る。
シャンパンを飲み進める律は、泥酔する客相手にも会話を途切れさせなかった。律と目が合う前に、自身の指名客に視線を戻す。
「まあ、確かに? 律さんはすげえ人だよ。俺がどんなにがんばっても、売り上げも指名もかなわないし」
女性はバツの悪い顔を伏せた。
「……ごめん」
「それにあの人、外面が良いだけだよ。役職突っぱねてふらふらしてるいい加減な人だし」
「ああ、そうだったね。支配人でもおかしくないレベルなのに」
ホストクラブでは、一定以上の売り上げを出すと、役職が与えられる。
役職付きは、ホストの中でも人気があり、仕事ができる証拠だ。新人教育などの仕事は増えるが、支給手当も増える。
店が役職付きとして強く宣伝し、指名客が増える好循環にも恵まれる。
ホストの仕事で儲けたいならまず役職を目指すべきであり、実際、そこを目指しているホストは多い。拓海も努力を続け、今では幹部補佐にまでのぼりつめていた。
「他のホストと自分は違うってスカしてんだよ。一応Executive Playerっていう肩書はついてるけど。経営とか指導には一切口出さないって感じなんだよね」
Aquariusでは、このような肩書にも役職と同等の手当を支払っていた。
役職を嫌がる律だが、ナンバーワンを維持できるほど売り上げを出す人材だ。よそに奪われてなるものかと、店は多少のわがままも目をつぶる。
律はこの店で、一番縛られない存在だ。
拓海の指名客が、一本ずつ指を折っていく。
「枕もナシで、役職もついてない。しかも顔も出してないでしょ? どうやって売り上げ維持できるんだろう」
入り口前のホールにも、店のホームページにも、律の写真は展示されていない。律は役職を断るばかりか、顔を出すことも嫌っていた。
「そこはまあ、ちょっと仕掛けがあるんだわ」
拓海が気だるげに息をつく。
「枕とアフターをしないってとこにつながるんだけどね……。あの人、しないっていうかできないんだと思うよ」
「どうして? あ、もしかして不能、とか?」
拓海は鼻を鳴らす。
「そっちのほうがまだよかったかもね。……あの人、ホストしたあとはすぐ、別の仕事に行くんだよ。なにしてると思う?」
女性は小首をかしげて考える。が、眉尻を下げて、答えを促すように拓海を見た。
「デリヘルだよ、デリヘル。ホストしながらデリヘルの経営やってんの」
「え……?」
幻滅した表情に変わる女性は、再び律のいる卓席に顔を向ける。律はニコニコしながらシャンパンを飲んでいた。
女性の耳に、拓海の神妙な声が入ってくる。
「店では女の子にいい顔してるくせに、デリヘルでは馬車馬のように働かせてんだよ。ツケで首が回らなくなった子を無理やり働かせて、金を回収するんだって」
「うわぁ……」
「やべえじゃん? だからさ、あの人と一緒にいる女の子、見てらんないんだよな……。それでもいいって夢中になって、結局あの人の労働力になっちゃうんだから。かわいそうでかわいそうで……」
律を見ていた女性の目に、どんどん軽蔑の色が浮かぶ。
「俺もまだまだだなぁ。女の子を利用するような人に負けちゃうんだから」
女性が拓海に視線を戻すと、拓海は物悲しい目でシャンデリアを見上げていた。
「いつかあの人に勝って一位になる姿、見せてやりたいんだけどな……そうしたらもっと、幸せにしてあげられるのに」
女性は悩まし気に視線を下げた。持っていたグラスをテーブルに置き、決意を固めるように息をつく。
「あの……給料日前だから、ツケになっちゃうけど、それでもいいなら、いれようか?」
「え? ほんとに」
女性はぎこちなくうなずく。
「いや、無理すんなよ。普通の会社員なんだし。安いのもあるからそれで」
「アルマンドの、レッド、おろす」
膝の上に置いている女性のこぶしは、震えていた。
「拓海のためなら、大丈夫。ツケはちゃんと、はらうから」
拓海の表情は明るくなり、女性を力いっぱい抱きしめた。
「ありがとう! ありがとう! こんな俺のこと助けてくれるのおまえだけだよ!」
女性は腕の中で、柔らかく笑う。拓海がスタッフに注文すると、すぐにボトルが届けられた。同時に起こる騒々しいシャンパンコール。
『五番テーブルの姫から、な、な、なんと! アルマンドのレッドいただきました、ありがとうございます!』
卓の周りでホストたちが一斉に集まり、コールでにぎやかす。そのときばかりは、女性がこの店の主人公だ。『お姫さまのひとこと』でマイクが渡される。
『拓海のために、がんばります!』
「俺もがんばるー!」
コールはまだ、終わらない。
集まってきたホストのうち、二人に指名されたものがグラスに注いで飲んでいく。多くのホストに頭を下げられお礼を言われ、女性が頼んだボトルの中身はどんどんなくなっていった。
この優越感が、高い借金を背負った罪悪感を忘れさせてくれる。
『おおっと今度は八番テーブルのお姫様! クリスタルいただきました~! ありがとうございま~す』
「え……?」
クリスタル、正式名称ヘネシー・リシャールの値段は、アルマンド・レッドをゆうに超える。下ろした女性とホストのもとに、コールを続けながらホストたちは移動していった。
あっという間に、主役は別卓のお姫様だ。
「え? え?」
青い顔で困惑する女性のとなりで、拓海は頭を抱えながらため息をつく。
「あ、ごめん。ごめんね。もっと高いお酒いれてたら」
「いや……いいよ」
拓海はぎこちなく笑う。
「オールコールだからさ……行ってくる」
拓海は暗い表情で立ち上がり、ホストたちのあとをついていく。その背中を見送る女性は、ふと、後ろに顔を向けた。
そこには、オールコールへ参加しないホストがひとり、いる。
ヘルプが出払ったその卓席で、律はすでにシャンパンを飲み干していた。テーブルにあるのはカラのビンとグラスだけだ。
となりにいる女性は、卓席の横にしゃがんだスタッフにシャンパンタワーの注文をしている。スタッフがもつ会計トレーには、すでに札束がいくつものせられていた。
0
お気に入りに追加
6
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
彗星と遭う
皆川大輔
青春
【✨青春カテゴリ最高4位✨】
中学野球世界大会で〝世界一〟という称号を手にした。
その時、投手だった空野彗は中学生ながら152キロを記録し、怪物と呼ばれた。
その時、捕手だった武山一星は全試合でマスクを被ってリードを、打っては四番とマルチの才能を発揮し、天才と呼ばれた。
突出した実力を持っていながら世界一という実績をも手に入れた二人は、瞬く間にお茶の間を賑わせる存在となった。
もちろん、新しいスターを常に欲している強豪校がその卵たる二人を放っておく訳もなく。
二人の元には、多数の高校からオファーが届いた――しかし二人が選んだのは、地元埼玉の県立高校、彩星高校だった。
部員数は70名弱だが、その実は三年連続一回戦負けの弱小校一歩手前な崖っぷち中堅高校。
怪物は、ある困難を乗り越えるためにその高校へ。
天才は、ある理由で野球を諦めるためにその高校へ入学した。
各々の別の意思を持って選んだ高校で、本来会うはずのなかった運命が交差する。
衝突もしながら協力もし、共に高校野球の頂へ挑む二人。
圧倒的な実績と衝撃的な結果で、二人は〝彗星バッテリー〟と呼ばれるようになり、高校野球だけではなく野球界を賑わせることとなる。
彗星――怪しげな尾と共に現れるそれは、ある人には願いを叶える吉兆となり、ある人には夢を奪う凶兆となる。
この物語は、そんな彗星と呼ばれた二人の少年と、人を惑わす光と遭ってしまった人達の物語。
☆
第一部表紙絵制作者様→紫苑*Shion様《https://pixiv.net/users/43889070》
第二部表紙絵制作者様→和輝こころ様《https://twitter.com/honeybanana1》
第三部表紙絵制作者様→NYAZU様《https://skima.jp/profile?id=156412》
登場人物集です→https://jiechuandazhu.webnode.jp/%e5%bd%97%e6%98%9f%e3%81%a8%e9%81%ad%e3%81%86%e3%80%90%e7%99%bb%e5%a0%b4%e4%ba%ba%e7%89%a9%e3%80%91/


ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる