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【もぉぉおお!!月華ちゃん!】
え?
姫ちゃんがすごく優しく頭を撫でてきた。
あ、ちょ、それ、!僕、眠っちゃうからー!
「すー…」
【月華ちゃん……月ちゃん、しばらくおやすみ】
月華ちゃんを苦しめるものは取り除いてあげたい。けれど、月華ちゃんはそれを望んでいない気がする。
救えるものは救いたい。
もう、目の前で失いたくない。月ちゃん…
○o。..:*・・*:..。o○
「やっーと!着いた!こんな高いところにあるのね~」
女の子が来た。私は、社の近くにある岩の中に閉じこもっていつも通り、様子を伺っていた。
「ん!?んーーー??」
こっちを見ている…?いいえ、私には気づかないわ。それに、気づいていても、この私の醜い顔では寄ってきてくれない…
「神様みーつけた!」
え?
「ねぇ、どうしてこんな所にいるの?」
なんでこの子は話しかけてくるの?
「どうして、あなたの社があるのにここにいないの?あなたのために来たのよ」
わたしのため?この子は、もしかして巫女?誰かの指示で来たのね…
「綺麗な場所ね~、ここ。ねぇ、出てきてお話しよ?」
出ないわ。出てもしょうがないもの、こんな醜い顔は暗い場所だから、いいの。明るい場所なんかに出たら…私の顔がしっかり見えてしまうじゃない。
「んー?ん~、しょーがない。とりゃあああああああ」
え?この子…。岩を動かした…!!?!
「ふっふーん!私にかかればこんなもの、御茶の子さいさい!はぁ、はぁ…」
この時の私の表情は、絶句……
「あなた!綺麗な肌ーー!透明感がすごくある肌ね!なにしたらこうなるの!?私にも教えて!」
その子は、月ちゃんは私の容姿に対して何も言わなかった。何も思ってないのかなんなのか…けれど、その態度が心地よかった。
私は醜いから夫に捨てられた…
私が醜いからとあの神は、妹を選んだ。
そして私はそれに対して、妹をあの人を憎んだ。呪った……
後悔はしてないわ…。あの人が悪い。
「ねぇ!あなたの名前は?」
【磐長姫…】
「綺麗な声!じゃあ~姫ね!これからよろしくね!姫」
月ちゃんとの日々はとてもとても楽しかった。私を私として見てくれた。
だからなのか、月ちゃんを人だということ、命あるものだということを忘れていた。
あの人が私を捨てなければ、人はもっと生きれたのに…
それに……
○o。..:*・・*:..。o○
月ちゃん。月華ちゃん。
私は来世こそあなたを守るからね
え?
姫ちゃんがすごく優しく頭を撫でてきた。
あ、ちょ、それ、!僕、眠っちゃうからー!
「すー…」
【月華ちゃん……月ちゃん、しばらくおやすみ】
月華ちゃんを苦しめるものは取り除いてあげたい。けれど、月華ちゃんはそれを望んでいない気がする。
救えるものは救いたい。
もう、目の前で失いたくない。月ちゃん…
○o。..:*・・*:..。o○
「やっーと!着いた!こんな高いところにあるのね~」
女の子が来た。私は、社の近くにある岩の中に閉じこもっていつも通り、様子を伺っていた。
「ん!?んーーー??」
こっちを見ている…?いいえ、私には気づかないわ。それに、気づいていても、この私の醜い顔では寄ってきてくれない…
「神様みーつけた!」
え?
「ねぇ、どうしてこんな所にいるの?」
なんでこの子は話しかけてくるの?
「どうして、あなたの社があるのにここにいないの?あなたのために来たのよ」
わたしのため?この子は、もしかして巫女?誰かの指示で来たのね…
「綺麗な場所ね~、ここ。ねぇ、出てきてお話しよ?」
出ないわ。出てもしょうがないもの、こんな醜い顔は暗い場所だから、いいの。明るい場所なんかに出たら…私の顔がしっかり見えてしまうじゃない。
「んー?ん~、しょーがない。とりゃあああああああ」
え?この子…。岩を動かした…!!?!
「ふっふーん!私にかかればこんなもの、御茶の子さいさい!はぁ、はぁ…」
この時の私の表情は、絶句……
「あなた!綺麗な肌ーー!透明感がすごくある肌ね!なにしたらこうなるの!?私にも教えて!」
その子は、月ちゃんは私の容姿に対して何も言わなかった。何も思ってないのかなんなのか…けれど、その態度が心地よかった。
私は醜いから夫に捨てられた…
私が醜いからとあの神は、妹を選んだ。
そして私はそれに対して、妹をあの人を憎んだ。呪った……
後悔はしてないわ…。あの人が悪い。
「ねぇ!あなたの名前は?」
【磐長姫…】
「綺麗な声!じゃあ~姫ね!これからよろしくね!姫」
月ちゃんとの日々はとてもとても楽しかった。私を私として見てくれた。
だからなのか、月ちゃんを人だということ、命あるものだということを忘れていた。
あの人が私を捨てなければ、人はもっと生きれたのに…
それに……
○o。..:*・・*:..。o○
月ちゃん。月華ちゃん。
私は来世こそあなたを守るからね
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