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俺の力で月華を眠らせた。

少し、月華の前で取り乱した。絶対にあいつに近づけさせない。



病は治した。だが、月華の体は弱い…
しっかり休息を取らせ、ゆっくり回復させていくべきだ…。体の弱さは治るものでは無い。でも治せない。何か大きな力が働いているような…。懐かしい力だ、これは俺たちが守りたかった、…

「月華」
「兄さん~待ってー!」

天照と月夜見…
なぜここに…

「少彦名命…月華は」
「あぁ、病は治した」
「病は~?スクちゃんどゆこと~?」

天照…俺の呼び名長くないか?スクナで別に問題ないが…
月夜見はふざけてるのか?俺は男だぞ、??

どゆこと…どういうこと か。
どういうことって、俺が考えてた最中にお前らが急に来たせいで、俺の思考が中断されたんだが…

「まぁ、いい」
「兄さんー!僕早く月華に加護あげたい」
「我もだが…月華…」

ん?どうしたんだ??

「少彦名命、我は思う。なぜ、お前が先に、月華に…」
「兄~さん、僕が言い始めたのが悪いけれど、その為にここに来たわけじゃないでしょ」

月夜見が止めなければ、天照にグチグチ言われそうだったな…
月華の様子を見に来ただけだと思ったが、そういうわけではないのか?

「で、何なんだ?」




「月華を療養させたい」


だいぶ間が空いたな。天照が言う療養は、恐らく人界から引き離して俺らの方で、休ませるってことだろうな…

「そういうことなんだ~。今、他の神たちともどうするかを考えてるんだ~。だから、スクちゃんも何か考えられたら教えてねってこと~」

月夜見が、月華を撫でながら言っていた。



その後、天照と月夜見は、月華の様子を見て去っていった。


療養か…。月華は、何を思うのか、どう思うのか。できれば、月華の意思を優先させたい。だが、そうもいかなくなったら………




俺は、月華の額に唇を落として、その場を去った。


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