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67・おっさんは空を仰ぐ
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おっさんは途方にくれながら広場へと戻って来た。
まだ夏の盛りではあるが、この辺りはともかく、少し北へ行けばあっという間に霜が降り出すようになるため、撤退するなら早い方が良い。かと言って、オーガがいつ襲って来るかも分からないので数百人でゾロゾロ北へ向かう決断も出来かねる状況だという。
そんな、決めるに決められない事を聞いてしまったおっさんは逃げ出す事しか出来なかった。
おっさんが広場へと戻ると戦車が解体され、カズキが瓦礫を漁って何やら作業をしている所であった。
「何をやっているんだ?」
おっさんが声を掛けながら覗けば、どうやら銃や弾を作っているのだと察せられた。
「造れるだけの銃と弾を作っておこうかなと思って。皆はアッチに居るよ」
そう言われて指さす方を見れば、サンポやヘタまで銃を撃っている姿を目撃する。
おっさんもそちらへ向かうと、気付いたサンポが声を駆けてくる。
「ダイキ、話はどうだった?まあ、それより、コイツはなかなか便利だな」
そう言って掲げたソレは、ほとんど鉄パイプにしか見えないので首をかしげるおっさん。
「木の方が有限だからストックも鉄パイプにした」
キョーコが気付いてそう言うが、おっさんは、ならそんなもの着けなければ良いのにと思う。
「ストックは銃をしっかり固定させるのに必要だから外せない」
そんな説明をするキョーコである。
銃を構えると簡単に狙えそうなものだが、ストックなしで構えたのでは、腕や手首のちょっとした角度でブレてしまい、ほんの数メートル先であっても外してしまう原因になりかねないと力説され、ただ頷く事しかできないおっさん。
「ダイキは知ってだろうが、弓と同じ射程を出せてこれだけ簡単に扱える武器は他にないぞ」
サンポがそう語る。
確かにこの世界にもクロスボウは存在するので弓より習熟期間が短くても扱える飛び道具は存在する。ただし、弦の力が強いので、ただ折り曲げて弾を込めて戻せば引き金が引けるエアーライフルに比べて速射力も無ければ、持続性という点ではかなり劣る。クロスボウを足で踏みつけながら両手で弦を引き揚げる力作業が伴うので、エアーライフルの様にコンスタントに撃ち続けるのは難しい。
「本当はプリチャージが良かった」
と、キョーコも口を開く。
プリチャージとはエアータンクを備えたエアーライフルの事で、空気圧が続く限り弾込めだけで撃ち続けられるのだが、高圧の空気に耐える強度を持つタンクの製造、引き金を引いた時だけ噴射させる耐圧性と気密性に優れたバルブの製造という難関があるので製造を諦めたらしい。
そうはいってもスプリング式でもオーガを倒せる威力は出せているのだから、無いより遥かにマシだった。
「まあでも、あたしの戦輪の方が上だけど」
と言って来るキャリー。じゃあ手に持ってるのは何だと聞かないだけの節度を持つおっさん。
「お前もさっきから楽し気にやってるじゃないか」
しかし、節度のないサンポは口にしてしまい、いつものように喧嘩が始まった。
ふたりを放っておいてキョーコにどれほど作る気なのか尋ねるおっさん。
「出来れば百丁くらいは欲しい。コンパウンドボウやカタパルトを扱えない兵士に持たせる分があれば、かなりの戦力にはなるはずだから」
そんな現実的な話を聞き、おっさんも頷き、騎士を探して話を通し、エアーライフルについて責任者へと説明を行う事となった。
「ふむ、これは取り扱いが簡単だな。この砦で造れるのはカズキだけだろうが、王国に帰れば造れる鍛冶師も居るだろう。新たな武器になりそうだ」
責任者も理解がある人物で、そんな先進的な事を言い、早速兵を集めると言い出した。
その時おっさんはふと考えた。カズキひとりが銃や弾を作っていて、百丁の銃とそれを有効に使えるだけの弾を用意できるのか?と。
確かに魔法は非現実的なほど便利で、機械で製造するより短時間で望みの物を作り出せているが、それでも一丁創り出すのに十分や二十分は掛かっていたように思ったおっさんである。さらに部品は魔法ではなく人の手で組み立てるのでより時間を要する。そのぺースでは、百丁の製作にはひと月以上かかりそうだなと思うのだった。
そんな事をやっている間に日が沈み、キャリーが待ちに待った食事である。
「今日はマトモなもんが食べられる!」
そうはしゃぐキャリーが満足げな顔でスープをすする姿に和むおっさん。
「ねえ、こんだけ鉄があるんなら、缶詰作れば食べ物に困らないんじゃない?作れそうなの居るんだし」
キャリーの言葉を聞いておっさんもそうだなと思った。
「無理だよ。錫が無いからブリキ缶が作れないんだ」
とカズキが言うが、キャリーもおっさんも理解できなかった。
「ブリキって昔のオモチャの名前じゃないの?」
と聞くコータ。
「ブリキは錫メッキをした鉄板の事。錫が鉄より錆び難いからメッキする事で錆を抑えてくれるから、常に水や塩気に触れる缶詰に使われてる」
キョーコがそう説明した事でおっさんもようやく思い出した。錫メッキがブリキで、亜鉛メッキがトタンと呼ばれていたんだと。
「ブリキがあっても圧力釜が無いと長期保存できる缶詰って難しかったよね?」
とショーコが聞くので、キョーコがその通りだと答え、その博識にキャリーが驚く。おっさんも驚く側である。
そんな食事の中で、ショーコが意外な事を言う。
「ここで栽培されてるラディッシュさぁ、すりつぶして煮詰めたら砂糖取れるんだよね、アレ。何でやらないのか不思議だけど」
それを聞いたカズキが
「そんな話聞いたこと無いんだけど」
と言い、ショーコも言った事がないという話になった。
ふとおっさんは思った。もしかして、また鑑定ミスか?と。
そしてよくよく聞いてみれば、ショーコは治癒も出来るが、食材や毒となる植物を鑑定することが出来るそうだ。
「聞かれたこと無いから言わなかったけど」
あっけらかんとそんな事を言うショーコ。
「ダメだあの連中。まともなスキル鑑定できてないじゃないか」
おっさんは空を仰ぐことしか出来なかった。
まだ夏の盛りではあるが、この辺りはともかく、少し北へ行けばあっという間に霜が降り出すようになるため、撤退するなら早い方が良い。かと言って、オーガがいつ襲って来るかも分からないので数百人でゾロゾロ北へ向かう決断も出来かねる状況だという。
そんな、決めるに決められない事を聞いてしまったおっさんは逃げ出す事しか出来なかった。
おっさんが広場へと戻ると戦車が解体され、カズキが瓦礫を漁って何やら作業をしている所であった。
「何をやっているんだ?」
おっさんが声を掛けながら覗けば、どうやら銃や弾を作っているのだと察せられた。
「造れるだけの銃と弾を作っておこうかなと思って。皆はアッチに居るよ」
そう言われて指さす方を見れば、サンポやヘタまで銃を撃っている姿を目撃する。
おっさんもそちらへ向かうと、気付いたサンポが声を駆けてくる。
「ダイキ、話はどうだった?まあ、それより、コイツはなかなか便利だな」
そう言って掲げたソレは、ほとんど鉄パイプにしか見えないので首をかしげるおっさん。
「木の方が有限だからストックも鉄パイプにした」
キョーコが気付いてそう言うが、おっさんは、ならそんなもの着けなければ良いのにと思う。
「ストックは銃をしっかり固定させるのに必要だから外せない」
そんな説明をするキョーコである。
銃を構えると簡単に狙えそうなものだが、ストックなしで構えたのでは、腕や手首のちょっとした角度でブレてしまい、ほんの数メートル先であっても外してしまう原因になりかねないと力説され、ただ頷く事しかできないおっさん。
「ダイキは知ってだろうが、弓と同じ射程を出せてこれだけ簡単に扱える武器は他にないぞ」
サンポがそう語る。
確かにこの世界にもクロスボウは存在するので弓より習熟期間が短くても扱える飛び道具は存在する。ただし、弦の力が強いので、ただ折り曲げて弾を込めて戻せば引き金が引けるエアーライフルに比べて速射力も無ければ、持続性という点ではかなり劣る。クロスボウを足で踏みつけながら両手で弦を引き揚げる力作業が伴うので、エアーライフルの様にコンスタントに撃ち続けるのは難しい。
「本当はプリチャージが良かった」
と、キョーコも口を開く。
プリチャージとはエアータンクを備えたエアーライフルの事で、空気圧が続く限り弾込めだけで撃ち続けられるのだが、高圧の空気に耐える強度を持つタンクの製造、引き金を引いた時だけ噴射させる耐圧性と気密性に優れたバルブの製造という難関があるので製造を諦めたらしい。
そうはいってもスプリング式でもオーガを倒せる威力は出せているのだから、無いより遥かにマシだった。
「まあでも、あたしの戦輪の方が上だけど」
と言って来るキャリー。じゃあ手に持ってるのは何だと聞かないだけの節度を持つおっさん。
「お前もさっきから楽し気にやってるじゃないか」
しかし、節度のないサンポは口にしてしまい、いつものように喧嘩が始まった。
ふたりを放っておいてキョーコにどれほど作る気なのか尋ねるおっさん。
「出来れば百丁くらいは欲しい。コンパウンドボウやカタパルトを扱えない兵士に持たせる分があれば、かなりの戦力にはなるはずだから」
そんな現実的な話を聞き、おっさんも頷き、騎士を探して話を通し、エアーライフルについて責任者へと説明を行う事となった。
「ふむ、これは取り扱いが簡単だな。この砦で造れるのはカズキだけだろうが、王国に帰れば造れる鍛冶師も居るだろう。新たな武器になりそうだ」
責任者も理解がある人物で、そんな先進的な事を言い、早速兵を集めると言い出した。
その時おっさんはふと考えた。カズキひとりが銃や弾を作っていて、百丁の銃とそれを有効に使えるだけの弾を用意できるのか?と。
確かに魔法は非現実的なほど便利で、機械で製造するより短時間で望みの物を作り出せているが、それでも一丁創り出すのに十分や二十分は掛かっていたように思ったおっさんである。さらに部品は魔法ではなく人の手で組み立てるのでより時間を要する。そのぺースでは、百丁の製作にはひと月以上かかりそうだなと思うのだった。
そんな事をやっている間に日が沈み、キャリーが待ちに待った食事である。
「今日はマトモなもんが食べられる!」
そうはしゃぐキャリーが満足げな顔でスープをすする姿に和むおっさん。
「ねえ、こんだけ鉄があるんなら、缶詰作れば食べ物に困らないんじゃない?作れそうなの居るんだし」
キャリーの言葉を聞いておっさんもそうだなと思った。
「無理だよ。錫が無いからブリキ缶が作れないんだ」
とカズキが言うが、キャリーもおっさんも理解できなかった。
「ブリキって昔のオモチャの名前じゃないの?」
と聞くコータ。
「ブリキは錫メッキをした鉄板の事。錫が鉄より錆び難いからメッキする事で錆を抑えてくれるから、常に水や塩気に触れる缶詰に使われてる」
キョーコがそう説明した事でおっさんもようやく思い出した。錫メッキがブリキで、亜鉛メッキがトタンと呼ばれていたんだと。
「ブリキがあっても圧力釜が無いと長期保存できる缶詰って難しかったよね?」
とショーコが聞くので、キョーコがその通りだと答え、その博識にキャリーが驚く。おっさんも驚く側である。
そんな食事の中で、ショーコが意外な事を言う。
「ここで栽培されてるラディッシュさぁ、すりつぶして煮詰めたら砂糖取れるんだよね、アレ。何でやらないのか不思議だけど」
それを聞いたカズキが
「そんな話聞いたこと無いんだけど」
と言い、ショーコも言った事がないという話になった。
ふとおっさんは思った。もしかして、また鑑定ミスか?と。
そしてよくよく聞いてみれば、ショーコは治癒も出来るが、食材や毒となる植物を鑑定することが出来るそうだ。
「聞かれたこと無いから言わなかったけど」
あっけらかんとそんな事を言うショーコ。
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