44 / 80
44・おっさんは安心する
しおりを挟む
北の村までの道はすでに残雪も無く、時折ぬかるみを避けながらではあったが、魔物にも遭遇せずに辿り着けた。
「呼んでいると聞いて駆けつけたんだが」
おっさんがギルドでそう告げると、受付はホッとした様な顔をする。
「良かったぜ、南へ行ったと言うから国を跨いだのかと思ってな、至急って追加を入れたのさ」
などと言われ、余計に疑問が増すおっさん
「何か急な依頼か?」
「依頼ってわけじゃねぇ。待ち人だ。おい、ウルホ!」
受付が声を掛けた方へ振り向いたおっさんが見たのは、キメ細やかな金髪を靡かせ、透き通った肌に彫刻の様に整った顔立ちをした、おっさんより少し上背の美人だった。
「あなたが魔弓使いか?」
女性にしては少々低い声で問われたおっさんだが、見惚れてそれどころではない。
その姿を見咎め、顔を顰める姿すら画になる様な人物である。おっさんにはもはや別世界の人と言えた。
「南へ来ればこうなるのは何時もの事だが、私は男だ」
画になる微笑みと共に発せられる言葉の意味がおっさんには分からない。
いや、分かったところで何が変わるでもなかった。
「こ、これがそうか。付いてるのはご褒美と言うのは・・・・・・・」
などとうわ言をつぶやくしか反応しないおっさん。
「どれだけ衝撃を受けているのか知らないが、森人の話くらいは聞いた事があるだろう?」
と、首を傾げる姿に見惚れたままのおっさん。
「やれやれ、ほら、どうだ?」
おっさんをハグする美男子に驚くしかない。しかも、まったく男臭くないのだから余計に困るしかない。唯一、硬い胸板の感触しかない事だけは理解できたが、それすらご褒美と誤認してしまいそうだった。
「正気に戻ったかな?」
美男子が手を離し、そう言われてなお、正気とは程遠いおっさん。まさか自分にそんな性癖があるなど思いもせず、しかし、その先を想像して何とか正気を取り戻した。
「・・・ああ、済まない。あまりの美しさに言葉を失ってしまった。聞いていてもここまでの美貌は想像できなかった」
そんな事を口走るおっさん。
「それで、あなたが魔弓使いで良いのかな?」
まだ正気とは言えないおっさんに追い討ちをかける美男子に、また冷静さを失いそうになりながらも何とか頷くおっさん。
「そうか。パーティの鎧が揃うまでの間、我らミッコラの郷へ招待したいのだが」
そんな美男子の問いに、おっさんはふとエミリーを見る。
その視線に釣られたウルホもエミリーへと視線をながし、
「うん?もしや、ヨエンスーの血が入っていないか?」
ウルホはエミリーへと問いかけた。
「ヨエンスーの血ですか?いえ、両親とも西方人のはずですが」
そう返され少し考えるウルホ。
その姿すら画になっている。
「ちなみに、両親の名前は?」
「父がケージ、母はミンナです」
「ふむ、父は西方人だな。だが、母の名前はヨエンスー族に伝わる由緒ある名前だ。居ないとは言わないが、西方人には少なかろう」
ウルホにそう言われてエミリーがしばし考え、口を開く
「たしかに、母は出自の話をしたことがありませんでした。覚えている容姿にも、森人だと一見して分かる特徴は思い出せません」
エミリーはポーターとなる11歳から冒険者ギルドで働き、両親は開拓地へと向かい、ひとりだったため、最近の両親を知らない。
「その目の色は西方人には珍しくないか?」
ウルホの問いに頷くエミリー。
「祖父母のいずれかがヨエンスーの者だったのだろう。外で産まれた子の事など我らも気にしないのだから」
そんな、おっさんには分からない納得をふたりがしている。
「ちょっと待って、それっておっさんを種馬として二ヶ月貸し出せって事?」
ふと、キャリーがそんな事を言う。種馬という言葉におっさんもある事に思い至り、エミリーを見る。
「森人の郷で、森人が子を成せば森人が育てる仕来りです。彼らは召喚者や優秀な外の者の血を求めていますから」
と、特に感情も無く説明され、戸惑うおっさん。
「エミリーはそれで良いわけ?」
キャリーがエミリーに問う。
「え?何か問題が?」
エミリーはキョトンとして不思議そうにキャリーを見返した。
「あー、忘れてた。ここは異世界だったわ」
キャリーも何やら肩を竦める。
「ふふ、彼女以外は皆召喚者かな?魔弓の祖、キミオの言葉が伝わっていてね。君たちの世界は厳格な一夫一婦制だから、タネウマとして扱う事を勧めている。郷の仕来りに従い子は間違いなく育てる。君なら、我が子を成す相手として招いても構わないが」
ウルホはそう言ってコータの顎へと手を伸ばした。
「ソイツ、あたしの男だし」
キャリーが呆れ顔でウルホに言うと、彼も少し驚いた顔をする。
「まさか、召喚者にもこの様な者が居たとは。何、ならば他の郷にも声を掛けよう」
「いや、人の話聞いてた?!」
キャリーが叫ぶが、当のウルホはどこ吹く風である。
おっさんもそれを見て何か言わなければと考えたが、何も浮かんで来ない。それどころかウルホの様な女性がわんさと居ることを想像して流れに身を任せようという考えに至るのだった。
「ダイキさん、森人は昔から外の血を求めてやって来ます。招かれるのは名誉な事ですよ」
エミリーがどこか積極的なのが気に掛けるおっさんであった。
「彼の言っていた様に俺の世界は一夫一婦制でな・・・・・・」
そう頭をかくおっさん。
「王都の様な街や貴族も西方の考えもダイキさんと変わりません。それでも開拓には危険が伴うので冒険者はそんな事は言ってられないですよ。養える者が食い扶持を与え、育てられる者、多くは戦えなくなって引退した冒険者やギルドですが、そうした人が子を育てるんです。そうしないと魔物に呑まれて元の原野へ戻るのがこの地。私は何も気にしていません。血を必要とする者へ分けるのも召喚者の役目です」
そんな、おっさんの背を押すエミリーに後ろめたさを感じながらも、欲望には勝てなかった。
「エミリーがそこまで言うなら」
ちなみに、ウルホに見惚れるて一言も発しないコータはキャリーの反対で居残りが決まる。
「それじゃあ、彼は借りて行くよ」
おっさんは何をしても画になるウルホに連れられ、森人の郷へと向う。
居残る四人、特にエミリーにその間の事を任せるにあたって話をする時間を設けたのだが、おっさんはふとコータにウルホの事を聞いた。
「すごくイイ香りのする人でした」
ウットリ言うコータの姿に、自分だけがおかしな性癖に冒されているのではないと知り、安心するのもつかの間。
「さっさと逝って来い、種馬!」
キャリーのジト目に見送られながら出発するおっさんだった。
「呼んでいると聞いて駆けつけたんだが」
おっさんがギルドでそう告げると、受付はホッとした様な顔をする。
「良かったぜ、南へ行ったと言うから国を跨いだのかと思ってな、至急って追加を入れたのさ」
などと言われ、余計に疑問が増すおっさん
「何か急な依頼か?」
「依頼ってわけじゃねぇ。待ち人だ。おい、ウルホ!」
受付が声を掛けた方へ振り向いたおっさんが見たのは、キメ細やかな金髪を靡かせ、透き通った肌に彫刻の様に整った顔立ちをした、おっさんより少し上背の美人だった。
「あなたが魔弓使いか?」
女性にしては少々低い声で問われたおっさんだが、見惚れてそれどころではない。
その姿を見咎め、顔を顰める姿すら画になる様な人物である。おっさんにはもはや別世界の人と言えた。
「南へ来ればこうなるのは何時もの事だが、私は男だ」
画になる微笑みと共に発せられる言葉の意味がおっさんには分からない。
いや、分かったところで何が変わるでもなかった。
「こ、これがそうか。付いてるのはご褒美と言うのは・・・・・・・」
などとうわ言をつぶやくしか反応しないおっさん。
「どれだけ衝撃を受けているのか知らないが、森人の話くらいは聞いた事があるだろう?」
と、首を傾げる姿に見惚れたままのおっさん。
「やれやれ、ほら、どうだ?」
おっさんをハグする美男子に驚くしかない。しかも、まったく男臭くないのだから余計に困るしかない。唯一、硬い胸板の感触しかない事だけは理解できたが、それすらご褒美と誤認してしまいそうだった。
「正気に戻ったかな?」
美男子が手を離し、そう言われてなお、正気とは程遠いおっさん。まさか自分にそんな性癖があるなど思いもせず、しかし、その先を想像して何とか正気を取り戻した。
「・・・ああ、済まない。あまりの美しさに言葉を失ってしまった。聞いていてもここまでの美貌は想像できなかった」
そんな事を口走るおっさん。
「それで、あなたが魔弓使いで良いのかな?」
まだ正気とは言えないおっさんに追い討ちをかける美男子に、また冷静さを失いそうになりながらも何とか頷くおっさん。
「そうか。パーティの鎧が揃うまでの間、我らミッコラの郷へ招待したいのだが」
そんな美男子の問いに、おっさんはふとエミリーを見る。
その視線に釣られたウルホもエミリーへと視線をながし、
「うん?もしや、ヨエンスーの血が入っていないか?」
ウルホはエミリーへと問いかけた。
「ヨエンスーの血ですか?いえ、両親とも西方人のはずですが」
そう返され少し考えるウルホ。
その姿すら画になっている。
「ちなみに、両親の名前は?」
「父がケージ、母はミンナです」
「ふむ、父は西方人だな。だが、母の名前はヨエンスー族に伝わる由緒ある名前だ。居ないとは言わないが、西方人には少なかろう」
ウルホにそう言われてエミリーがしばし考え、口を開く
「たしかに、母は出自の話をしたことがありませんでした。覚えている容姿にも、森人だと一見して分かる特徴は思い出せません」
エミリーはポーターとなる11歳から冒険者ギルドで働き、両親は開拓地へと向かい、ひとりだったため、最近の両親を知らない。
「その目の色は西方人には珍しくないか?」
ウルホの問いに頷くエミリー。
「祖父母のいずれかがヨエンスーの者だったのだろう。外で産まれた子の事など我らも気にしないのだから」
そんな、おっさんには分からない納得をふたりがしている。
「ちょっと待って、それっておっさんを種馬として二ヶ月貸し出せって事?」
ふと、キャリーがそんな事を言う。種馬という言葉におっさんもある事に思い至り、エミリーを見る。
「森人の郷で、森人が子を成せば森人が育てる仕来りです。彼らは召喚者や優秀な外の者の血を求めていますから」
と、特に感情も無く説明され、戸惑うおっさん。
「エミリーはそれで良いわけ?」
キャリーがエミリーに問う。
「え?何か問題が?」
エミリーはキョトンとして不思議そうにキャリーを見返した。
「あー、忘れてた。ここは異世界だったわ」
キャリーも何やら肩を竦める。
「ふふ、彼女以外は皆召喚者かな?魔弓の祖、キミオの言葉が伝わっていてね。君たちの世界は厳格な一夫一婦制だから、タネウマとして扱う事を勧めている。郷の仕来りに従い子は間違いなく育てる。君なら、我が子を成す相手として招いても構わないが」
ウルホはそう言ってコータの顎へと手を伸ばした。
「ソイツ、あたしの男だし」
キャリーが呆れ顔でウルホに言うと、彼も少し驚いた顔をする。
「まさか、召喚者にもこの様な者が居たとは。何、ならば他の郷にも声を掛けよう」
「いや、人の話聞いてた?!」
キャリーが叫ぶが、当のウルホはどこ吹く風である。
おっさんもそれを見て何か言わなければと考えたが、何も浮かんで来ない。それどころかウルホの様な女性がわんさと居ることを想像して流れに身を任せようという考えに至るのだった。
「ダイキさん、森人は昔から外の血を求めてやって来ます。招かれるのは名誉な事ですよ」
エミリーがどこか積極的なのが気に掛けるおっさんであった。
「彼の言っていた様に俺の世界は一夫一婦制でな・・・・・・」
そう頭をかくおっさん。
「王都の様な街や貴族も西方の考えもダイキさんと変わりません。それでも開拓には危険が伴うので冒険者はそんな事は言ってられないですよ。養える者が食い扶持を与え、育てられる者、多くは戦えなくなって引退した冒険者やギルドですが、そうした人が子を育てるんです。そうしないと魔物に呑まれて元の原野へ戻るのがこの地。私は何も気にしていません。血を必要とする者へ分けるのも召喚者の役目です」
そんな、おっさんの背を押すエミリーに後ろめたさを感じながらも、欲望には勝てなかった。
「エミリーがそこまで言うなら」
ちなみに、ウルホに見惚れるて一言も発しないコータはキャリーの反対で居残りが決まる。
「それじゃあ、彼は借りて行くよ」
おっさんは何をしても画になるウルホに連れられ、森人の郷へと向う。
居残る四人、特にエミリーにその間の事を任せるにあたって話をする時間を設けたのだが、おっさんはふとコータにウルホの事を聞いた。
「すごくイイ香りのする人でした」
ウットリ言うコータの姿に、自分だけがおかしな性癖に冒されているのではないと知り、安心するのもつかの間。
「さっさと逝って来い、種馬!」
キャリーのジト目に見送られながら出発するおっさんだった。
357
お気に入りに追加
1,856
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
間違い転生!!〜神様の加護をたくさん貰っても それでものんびり自由に生きたい〜
舞桜
ファンタジー
「初めまして!私の名前は 沙樹崎 咲子 35歳 自営業 独身です‼︎よろしくお願いします‼︎」
突然 神様の手違いにより死亡扱いになってしまったオタクアラサー女子、
手違いのお詫びにと色々な加護とチートスキルを貰って異世界に転生することに、
だが転生した先でまたもや神様の手違いが‼︎
神々から貰った加護とスキルで“転生チート無双“
瞳は希少なオッドアイで顔は超絶美人、でも性格は・・・
転生したオタクアラサー女子は意外と物知りで有能?
だが、死亡する原因には不可解な点が…
数々の事件が巻き起こる中、神様に貰った加護と前世での知識で乗り越えて、
神々と家族からの溺愛され前世での心の傷を癒していくハートフルなストーリー?
様々な思惑と神様達のやらかしで異世界ライフを楽しく過ごす主人公、
目指すは“のんびり自由な冒険者ライフ‼︎“
そんな主人公は無自覚に色々やらかすお茶目さん♪
*神様達は間違いをちょいちょいやらかします。これから咲子はどうなるのか?のんびりできるといいね!(希望的観測っw)
*投稿周期は基本的には不定期です、3日に1度を目安にやりたいと思いますので生暖かく見守って下さい
*この作品は“小説家になろう“にも掲載しています
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
おっさんなのに異世界召喚されたらしいので適当に生きてみることにした
高鉢 健太
ファンタジー
ふと気づけば見知らぬ石造りの建物の中に居た。どうやら召喚によって異世界転移させられたらしかった。
ラノベでよくある展開に、俺は呆れたね。
もし、あと20年早ければ喜んだかもしれん。だが、アラフォーだぞ?こんなおっさんを召喚させて何をやらせる気だ。
とは思ったが、召喚した連中は俺に生贄の美少女を差し出してくれるらしいじゃないか、その役得を存分に味わいながら異世界の冒険を楽しんでやろう!
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
劣悪だと言われたハズレ加護の『空間魔法』を、便利だと思っているのは僕だけなのだろうか?
はらくろ
ファンタジー
海と交易で栄えた国を支える貴族家のひとつに、
強くて聡明な父と、優しくて活動的な母の間に生まれ育った少年がいた。
母親似に育った賢く可愛らしい少年は優秀で、将来が楽しみだと言われていたが、
その少年に、突然の困難が立ちはだかる。
理由は、貴族の跡取りとしては公言できないほどの、劣悪な加護を洗礼で授かってしまったから。
一生外へ出られないかもしれない幽閉のような生活を続けるよりも、少年は屋敷を出て行く選択をする。
それでも持ち前の強く非常識なほどの魔力の多さと、負けず嫌いな性格でその困難を乗り越えていく。
そんな少年の物語。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
称号チートで異世界ハッピーライフ!~お願いしたスキルよりも女神様からもらった称号がチートすぎて無双状態です~
しらかめこう
ファンタジー
「これ、スキルよりも称号の方がチートじゃね?」
病により急死した主人公、突然現れた女神によって異世界へと転生することに?!
女神から様々なスキルを授かったが、それよりも想像以上の効果があったチート称号によって超ハイスピードで強くなっていく。
そして気づいた時にはすでに世界最強になっていた!?
そんな主人公の新しい人生が平穏であるはずもなく、行く先々で様々な面倒ごとに巻き込まれてしまう...?!
しかし、この世界で出会った友や愛するヒロインたちとの幸せで平穏な生活を手に入れるためにどんな無理難題がやってこようと最強の力で無双する!主人公たちが平穏なハッピーエンドに辿り着くまでの壮大な物語。
異世界転生の王道を行く最強無双劇!!!
ときにのんびり!そしてシリアス。楽しい異世界ライフのスタートだ!!
小説家になろう、カクヨム等、各種投稿サイトにて連載中。毎週金・土・日の18時ごろに最新話を投稿予定!!
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
ようこそ異世界へ!うっかりから始まる異世界転生物語
Eunoi
ファンタジー
本来12人が異世界転生だったはずが、神様のうっかりで異世界転生に巻き込まれた主人公。
チート能力をもらえるかと思いきや、予定外だったため、チート能力なし。
その代わりに公爵家子息として異世界転生するも、まさかの没落→島流し。
さぁ、どん底から這い上がろうか
そして、少年は流刑地より、王政が当たり前の国家の中で、民主主義国家を樹立することとなる。
少年は英雄への道を歩き始めるのだった。
※第4章に入る前に、各話の改定作業に入りますので、ご了承ください。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる
十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。
【完結】神様と呼ばれた医師の異世界転生物語 ~胸を張って彼女と再会するために自分磨きの旅へ!~
川原源明
ファンタジー
秋津直人、85歳。
50年前に彼女の進藤茜を亡くして以来ずっと独身を貫いてきた。彼の傍らには彼女がなくなった日に出会った白い小さな子犬?の、ちび助がいた。
嘗ては、救命救急センターや外科で医師として活動し、多くの命を救って来た直人、人々に神様と呼ばれるようになっていたが、定年を迎えると同時に山を買いプライベートキャンプ場をつくり余生はほとんどここで過ごしていた。
彼女がなくなって50年目の命日の夜ちび助とキャンプを楽しんでいると意識が遠のき、気づけば辺りが真っ白な空間にいた。
白い空間では、創造神を名乗るネアという女性と、今までずっとそばに居たちび助が人の子の姿で土下座していた。ちび助の不注意で茜君が命を落とし、謝罪の意味を込めて、創造神ネアの創る世界に、茜君がすでに転移していることを教えてくれた。そして自分もその世界に転生させてもらえることになった。
胸を張って彼女と再会できるようにと、彼女が降り立つより30年前に転生するように創造神ネアに願った。
そして転生した直人は、新しい家庭でナットという名前を与えられ、ネア様と、阿修羅様から貰った加護と学生時代からやっていた格闘技や、仕事にしていた医術、そして趣味の物作りやサバイバル技術を活かし冒険者兼医師として旅にでるのであった。
まずは最強の称号を得よう!
地球では神様と呼ばれた医師の異世界転生物語
※元ヤンナース異世界生活 ヒロイン茜ちゃんの彼氏編
※医療現場の恋物語 馴れ初め編
『収納』は異世界最強です 正直すまんかったと思ってる
農民ヤズ―
ファンタジー
「ようこそおいでくださいました。勇者さま」
そんな言葉から始まった異世界召喚。
呼び出された他の勇者は複数の<スキル>を持っているはずなのに俺は収納スキル一つだけ!?
そんなふざけた事になったうえ俺たちを呼び出した国はなんだか色々とヤバそう!
このままじゃ俺は殺されてしまう。そうなる前にこの国から逃げ出さないといけない。
勇者なら全員が使える収納スキルのみしか使うことのできない勇者の出来損ないと呼ばれた男が収納スキルで無双して世界を旅する物語(予定
私のメンタルは金魚掬いのポイと同じ脆さなので感想を送っていただける際は語調が強くないと嬉しく思います。
ただそれでも初心者故、度々間違えることがあるとは思いますので感想にて教えていただけるとありがたいです。
他にも今後の進展や投稿済みの箇所でこうしたほうがいいと思われた方がいらっしゃったら感想にて待ってます。
なお、書籍化に伴い内容の齟齬がありますがご了承ください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる