婆と爺

かさかさたろう

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第4話 その後

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 その後、不思議な程に勉強するようになって、中学校、高校でも成績が良くなった。そして、都会の大学に合格した。あの時以来、婆と爺の家には入り浸って勉強したり、遊んだりした。友達を連れていくと、婆様も爺様も喜んで迎えた。

  家にいるとある日父が、

「あそこの家の人達は不思議だな。面倒見が昔から良くてな。しかも、大抵の子どもの悪さもあそこに行くとすんなり治って帰ってくる。全く不思議だ。」

と母に話していた。僕もまたその1人だなと苦笑しつつ、すっかり歳を重ねてあまり動かなくなっていた二人を見ていつか来る時を寂しく思いつつ、父に頼まれてたまに車で二人と出かけたりした。
  二人を見てこんな生き方をしたいなあと思う。

「坊はほんに立派になったなあ。うれしい」

と本当に孫のように言ってくれて、一人泣いた。

「婆も爺ももうちょい長生きせんね。都会に連れてっちゃるけんね」

と言うと、ニヤニヤしていた二人の顔が忘れられない。
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