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割れてしまいました
②
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「っ、違う!浮気なんてしていない!」
「なにが違うんだよ!今日一緒に浮気相手と店に来ていたのを見たんだからっ。昨日だってそうだ。俺がどんな気持ちだったかなんて哲治にわかるはずがないんだよ」
溢れてくる涙が顎を伝って下へと落ちた。俺の存在がまた一つ消えていく。もう、哲治と俺の関係は終わっている。わかっているんだ。
それでも、俺は彼をずっと切ることができなかった。
「美鶴ごめんっ。でも、話を聞いて欲しい。美鶴……愛してるんだっ」
哲治の両手が俺の頬を包み込む。近づいてくる唇。もう、抵抗すらする気も起きない。
「愛している。好きだ」
繰り返し浴びせられる言葉は羽のように軽くて、それなのに俺の心の端っこがその言葉を信じたいと感じていた。
事務所に入ると、簡易ベッドに倒されて、花屋の名前が刺繍されたエプロンを取られる。シャツを捲られると、胸元に哲治が唇を寄せて痕を残していく。
どうして抗えないんだろう。嫌なのに、拒否してしまいたいのに、壊れてしまった心を修復するように哲治の愛が包み込んでくるから。
だから、どうやっても逃れられない。
緩められたスラックスが簡単に脱がされる。ゴツゴツとした大きな手が萎れたペニスをゆっくりと揉んで、刺激を与えてきた。ふと、緒深さんの手はとても繊細で綺麗だったと思い出す。
そんなことを考える自分に嫌悪感が芽生えて、固く目を閉じて思考を取り払った。唇に肉厚な舌が潜り込んできて、カラカラに乾いている唇や口内に潤いが与えられる。ぐちゅぐちゅと鳴り響き始めた水音を今は聞きたくないと思った。
「美鶴っ、愛してる。俺が愛しているのはお前だけだっ」
まるで自分に言い聞かせているようにも感じる必死さが言葉に含まれている。
「っ……哲治……」
舌も唾液も、吐息すらも絡ませ合って、お互いに確かな繋がりを探し当てようと試みる。それでも修復できないほどに引き裂かれてしまった関係は、繋ぎ止めることなんて不可能なのかもしれない。
昂り始めたペニスに哲治が自身のそれを寄り添わせて同時に扱く。じわじわと上ってきた快感に集中したくて、わざとらしく声を出してみる。
「あっ……」
「気持ちいい?」
「ん……気持ちいい……」
いくら気持ちよくたって、心は空虚だ。
そんなこと哲治だってわかっているはずだろう?
首筋や胸元にも赤い花が咲いていく。乳首を甘噛みされると腰が跳ねて、ねっとりと舐め回されると、この先の快楽を覚えさせられている後孔が切なく感じた。
足を大きく開かされる、中心へ顔を埋めた哲治が大きな口でペニスを頬張る。
「んあっ、あんっ」
快感から逃げようと引いた腰を両手で抑えられて、喉奥へと咥え込まれてしまう。厚くて柔らかな口内は、気持ちのいい場所を全て刺激してくる。
「ひっ、やぁ、でる!離してっ!ああ、いくぅっ」
抵抗しても、動きが止まる気配はない。
指先に力が入り、呆気なく哲治の口内へと白濁を溢れさせた。ペニスを解放した哲治が、そのまま後孔へと舌を滑らせる。
「だめっ、哲治っ。あぅっ」
哲治の口内で唾液と混ざった精液が潤滑油となり、舌が簡単に中へと入ってきた。慣らすように丹念に舐め解されて、俺の喘ぎ声が室内を満たす。
もう哲治とこんなことをしたくはない。それなのに、結局流されてしまう。辛いだけだとわかっている。アイスの俺は辛い恋をする程に寿命を縮めていくことも知っている。
それでも、受け入れてしまうんだ。
愛した人だから。
彼の心を取り戻したいと願い続けてきたから。
「あぁ、うぅっ」
涙が溢れても、どれだけ喉を枯らして喘いでも、哲治には俺の気持ちなんて伝わりはしない。こんな行為に意味なんてないんだよ。
「なにが違うんだよ!今日一緒に浮気相手と店に来ていたのを見たんだからっ。昨日だってそうだ。俺がどんな気持ちだったかなんて哲治にわかるはずがないんだよ」
溢れてくる涙が顎を伝って下へと落ちた。俺の存在がまた一つ消えていく。もう、哲治と俺の関係は終わっている。わかっているんだ。
それでも、俺は彼をずっと切ることができなかった。
「美鶴ごめんっ。でも、話を聞いて欲しい。美鶴……愛してるんだっ」
哲治の両手が俺の頬を包み込む。近づいてくる唇。もう、抵抗すらする気も起きない。
「愛している。好きだ」
繰り返し浴びせられる言葉は羽のように軽くて、それなのに俺の心の端っこがその言葉を信じたいと感じていた。
事務所に入ると、簡易ベッドに倒されて、花屋の名前が刺繍されたエプロンを取られる。シャツを捲られると、胸元に哲治が唇を寄せて痕を残していく。
どうして抗えないんだろう。嫌なのに、拒否してしまいたいのに、壊れてしまった心を修復するように哲治の愛が包み込んでくるから。
だから、どうやっても逃れられない。
緩められたスラックスが簡単に脱がされる。ゴツゴツとした大きな手が萎れたペニスをゆっくりと揉んで、刺激を与えてきた。ふと、緒深さんの手はとても繊細で綺麗だったと思い出す。
そんなことを考える自分に嫌悪感が芽生えて、固く目を閉じて思考を取り払った。唇に肉厚な舌が潜り込んできて、カラカラに乾いている唇や口内に潤いが与えられる。ぐちゅぐちゅと鳴り響き始めた水音を今は聞きたくないと思った。
「美鶴っ、愛してる。俺が愛しているのはお前だけだっ」
まるで自分に言い聞かせているようにも感じる必死さが言葉に含まれている。
「っ……哲治……」
舌も唾液も、吐息すらも絡ませ合って、お互いに確かな繋がりを探し当てようと試みる。それでも修復できないほどに引き裂かれてしまった関係は、繋ぎ止めることなんて不可能なのかもしれない。
昂り始めたペニスに哲治が自身のそれを寄り添わせて同時に扱く。じわじわと上ってきた快感に集中したくて、わざとらしく声を出してみる。
「あっ……」
「気持ちいい?」
「ん……気持ちいい……」
いくら気持ちよくたって、心は空虚だ。
そんなこと哲治だってわかっているはずだろう?
首筋や胸元にも赤い花が咲いていく。乳首を甘噛みされると腰が跳ねて、ねっとりと舐め回されると、この先の快楽を覚えさせられている後孔が切なく感じた。
足を大きく開かされる、中心へ顔を埋めた哲治が大きな口でペニスを頬張る。
「んあっ、あんっ」
快感から逃げようと引いた腰を両手で抑えられて、喉奥へと咥え込まれてしまう。厚くて柔らかな口内は、気持ちのいい場所を全て刺激してくる。
「ひっ、やぁ、でる!離してっ!ああ、いくぅっ」
抵抗しても、動きが止まる気配はない。
指先に力が入り、呆気なく哲治の口内へと白濁を溢れさせた。ペニスを解放した哲治が、そのまま後孔へと舌を滑らせる。
「だめっ、哲治っ。あぅっ」
哲治の口内で唾液と混ざった精液が潤滑油となり、舌が簡単に中へと入ってきた。慣らすように丹念に舐め解されて、俺の喘ぎ声が室内を満たす。
もう哲治とこんなことをしたくはない。それなのに、結局流されてしまう。辛いだけだとわかっている。アイスの俺は辛い恋をする程に寿命を縮めていくことも知っている。
それでも、受け入れてしまうんだ。
愛した人だから。
彼の心を取り戻したいと願い続けてきたから。
「あぁ、うぅっ」
涙が溢れても、どれだけ喉を枯らして喘いでも、哲治には俺の気持ちなんて伝わりはしない。こんな行為に意味なんてないんだよ。
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