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悩みと提案

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僕はずっとご主人様の奴隷として生きてきた。だから、城に来た今もその感覚は抜けず、未だに見えない手綱に繋がれて自由に身動きすら取れない。

だから、ライル様を尊重したいと思っていても感情のままに動くことがはばかられるんだ。

「ごめんなさい……」

「それは俺より主人を選ぶということでいいのか?」

「……それは、その……」

僕はどうしていつも曖昧にしか答えを出せないのだろう……。

命令されたことを忠実にこなすだけの人生だったから、自分の意思で何かを決めたり、人に何かを主張することが凄く難しいことに感じる。

僕の本音はどこにあるんだろう。

自分でも分からないんだ。

「気に食わないな」

「へっ、いっ!」

突然ライル様が僕の首元に歯を立ててきて、その痛みに呻いていると、彼の手が衣装の中に入ってきて清められて柔らかくなっている孔へと伸びてきた。

太くて長い彼の指が捩じ込まれると、毎度夜伽の度に飲まされる薬のせいか愛液がトロトロと湧き出してくる。

「ここはもう欲しがっているな」

「やっ、ライル様っ」

「お前が誰のものなのか教えてやる」

指が引き抜かれると、下半身を露にされて、既にふやけてしまっている孔へとライル様の昂りが容赦なく挿入された。

突然の圧迫感と快感に、悲鳴のような嬌声をあげるとライル様にしがみついて涙を流す。

抱き抱えられた状態で壁に押し付けられながら、下から激しく突かれると、奥の深い所に当たって我慢できずに精液を撒き散らした。

「はっ、アズハル、お前は誰にも渡さない」

「んぅ、あ、ん、あん、んん、ラ、イル、様っ」

「エロい顔だな。ここがいいのか?」

「やっ、そこやだっ、やっ、やぁ」

気持ちのいい場所を重点的に攻められて、何度も呆気なく果てる。床が体液で濡れているのもかまわずに、激しく交じり合いながら、どちらともなく深い口付けをすれば、全身が1つになったかのように思えて、幸福感が胸を埋めつくす。

「アズハル、お前は誰のものだ?誰の番なのか答えろ」

甘く囁かれると、もう何も考えられなくなって、ライル様の背に足を絡めて快楽を貪りながら、呂律の回らない口で返事を返すしか出来ない。

「つが、いっ、番ですっ」

「誰のだ」

「ライル様の……、僕はライル様の番っ、あっ、」

「いい子だ」

僕の答えに満足気にそう囁いたライル様が僕の腰を掴んで、下から思い切り奥を突いた。

その瞬間、目の前に星が舞った様な感覚がして一際大きく身体を跳ねさせる。

「出さずにイッたのか。ふっ、そんなに良かったか?」

「う、んっ、気持ちいい……ライル様っ、ライル様、好きっ」

前からは何も出ていないのに、ビクビクと身体は痙攣を止めない。その未知の快感に視界をうるませながら、思ったことを素直に口に出す。

気持ちよくて、何も考えられないんだ。

思考がまとまらない。

ただ、ひたすらにライル様のことが好きだと思う。
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