23 / 49
23、インターバル
しおりを挟む
「間宮さん、少し水分を取りましょうか。たくさん汗もかいているし、喉が渇いてきたでしょう?」
三田村くんに声をかけられて、そちらの方に意識を向ける。
頭は動かせないが、小さなカートを押した三田村くんが、椅子の横に立っているのが視界に入った。
ついさっきまで、回転していたマッサージ機のことに集中していたせいで、離れていた三田村くんが戻ってきたのに気付けなかったようだ。
いまもまだ、挿入されたマッサージ機を咥えたそこが、じくじくと疼き続けているのを感じている。
動きが止まったからといって、そう簡単に忘れられるようなものではない。
意識の半分くらいは、腹の奥のことをかんがえている。
「ぁ……ぁり、ぁと……っ」
叫びすぎて、すっかりへろへろになってしまった俺を、三田村くんが甲斐甲斐しく世話してくれる。
身動きの取れない俺に、ストローつきのスポーツドリンクを差し出したり、体を拘束しているベルトの締め付けている場所や手足の先を触りながら確認したりと忙しい。
さっきまでの鬼コーチぶりが、まるで嘘のように穏やかだ。
まあ、その鬼コーチとしての三田村くんも、厳しいのは行動だけで、かけられる言葉が優しいのはいつもと変わらなかったけれど。
思っていたよりも喉が渇いていたらしく、ほどよく冷えたスポーツドリンクはとても美味しく感じた。
ついつい、たっぷりと飲んでしまう。
三田村くんに、ボトルを持たせたままだったのが申し訳ない。
「もう大丈夫ですか?」
「……んっ、んんっ、あー、うん。ありがとう、三田村くん。気付かなかったけど、すごく喉が渇いていたみたいだ。ずっと持ってもらって、ごめんね」
「いえ、大丈夫ですよ。間宮さんが自分で持てないようにしているのは僕ですし、それにずいぶんと軽くしてもらいましたからね。最後の方は、楽すぎるくらいでしたよ」
ストローから唇を離せば、すかさず口元をタオルで拭いてくれて、やはり三田村くんは優しく俺を気遣ってくれる。
まあ、相変わらず拘束されているし、ペニスにはマッサージ機が深く刺さったままなのだけれど。
それでも普通に会話ができるというだけで、なんだかほっとしてしまうのは何故なのだろう。
トレーニング中の三田村くんは、まるで人が変わってしまったように、俺にトレーニングをさせようとしてきたが、いまの三田村くんは本当に穏やかで話が通じそうだ。
いや、トレーニングに対して厳しいのは、いつものことだった。
三田村くんが、トレーナーとしてついてくれた時に、途中で怠けたりしないよう厳しくして欲しいと俺がお願いしたからだ。
そうか、三田村くんは、今回だけのことではなく、以前から俺のお願いを叶えてくれようとしていたんだな。
真面目で仕事熱心な三田村くんらしい。
それにしても、他愛ない会話は本当に癒される。
いまなら、トレーニングを変更できるんじゃないかと思えてしまった。
「それに、僕、すごく嬉しかったんです。間宮さんが、自分からこうして欲しいってリクエストしてくれたこと。僕のこと、信じて任せてくれるんだなって思いました。だから、僕を信じてくれる間宮さんのために、僕のできることは何でもしてあげたいって思ってるんですよ。僕、ちゃんとお役に立ててますか?」
「そうだったんだね。ありがとう、三田村くん。すごく助けてもらっているよ」
「よかった」
だが、俺がそれを切り出す前に、何だか断りづらい雰囲気になってしまった。
にこにこと嬉しそうに笑う三田村くんに対して、もうやめて欲しいとは言いにくい。
「そろそろ、再開した方がいいですか? 間宮さんのそこは、もう待ちきれないみたいですよ。これ以上待たせるのは、可哀想かもしれませんね」
そこ、と視線で示された場所を、ちらりと鏡で確認した。
台の上に固定された俺のペニスは、マッサージ機を咥えた穴から、とろとろと透明な蜜のようなものを垂らしている。
それが先走りだと気付くまで、それほど時間はかからなかった。
三田村くんに声をかけられて、そちらの方に意識を向ける。
頭は動かせないが、小さなカートを押した三田村くんが、椅子の横に立っているのが視界に入った。
ついさっきまで、回転していたマッサージ機のことに集中していたせいで、離れていた三田村くんが戻ってきたのに気付けなかったようだ。
いまもまだ、挿入されたマッサージ機を咥えたそこが、じくじくと疼き続けているのを感じている。
動きが止まったからといって、そう簡単に忘れられるようなものではない。
意識の半分くらいは、腹の奥のことをかんがえている。
「ぁ……ぁり、ぁと……っ」
叫びすぎて、すっかりへろへろになってしまった俺を、三田村くんが甲斐甲斐しく世話してくれる。
身動きの取れない俺に、ストローつきのスポーツドリンクを差し出したり、体を拘束しているベルトの締め付けている場所や手足の先を触りながら確認したりと忙しい。
さっきまでの鬼コーチぶりが、まるで嘘のように穏やかだ。
まあ、その鬼コーチとしての三田村くんも、厳しいのは行動だけで、かけられる言葉が優しいのはいつもと変わらなかったけれど。
思っていたよりも喉が渇いていたらしく、ほどよく冷えたスポーツドリンクはとても美味しく感じた。
ついつい、たっぷりと飲んでしまう。
三田村くんに、ボトルを持たせたままだったのが申し訳ない。
「もう大丈夫ですか?」
「……んっ、んんっ、あー、うん。ありがとう、三田村くん。気付かなかったけど、すごく喉が渇いていたみたいだ。ずっと持ってもらって、ごめんね」
「いえ、大丈夫ですよ。間宮さんが自分で持てないようにしているのは僕ですし、それにずいぶんと軽くしてもらいましたからね。最後の方は、楽すぎるくらいでしたよ」
ストローから唇を離せば、すかさず口元をタオルで拭いてくれて、やはり三田村くんは優しく俺を気遣ってくれる。
まあ、相変わらず拘束されているし、ペニスにはマッサージ機が深く刺さったままなのだけれど。
それでも普通に会話ができるというだけで、なんだかほっとしてしまうのは何故なのだろう。
トレーニング中の三田村くんは、まるで人が変わってしまったように、俺にトレーニングをさせようとしてきたが、いまの三田村くんは本当に穏やかで話が通じそうだ。
いや、トレーニングに対して厳しいのは、いつものことだった。
三田村くんが、トレーナーとしてついてくれた時に、途中で怠けたりしないよう厳しくして欲しいと俺がお願いしたからだ。
そうか、三田村くんは、今回だけのことではなく、以前から俺のお願いを叶えてくれようとしていたんだな。
真面目で仕事熱心な三田村くんらしい。
それにしても、他愛ない会話は本当に癒される。
いまなら、トレーニングを変更できるんじゃないかと思えてしまった。
「それに、僕、すごく嬉しかったんです。間宮さんが、自分からこうして欲しいってリクエストしてくれたこと。僕のこと、信じて任せてくれるんだなって思いました。だから、僕を信じてくれる間宮さんのために、僕のできることは何でもしてあげたいって思ってるんですよ。僕、ちゃんとお役に立ててますか?」
「そうだったんだね。ありがとう、三田村くん。すごく助けてもらっているよ」
「よかった」
だが、俺がそれを切り出す前に、何だか断りづらい雰囲気になってしまった。
にこにこと嬉しそうに笑う三田村くんに対して、もうやめて欲しいとは言いにくい。
「そろそろ、再開した方がいいですか? 間宮さんのそこは、もう待ちきれないみたいですよ。これ以上待たせるのは、可哀想かもしれませんね」
そこ、と視線で示された場所を、ちらりと鏡で確認した。
台の上に固定された俺のペニスは、マッサージ機を咥えた穴から、とろとろと透明な蜜のようなものを垂らしている。
それが先走りだと気付くまで、それほど時間はかからなかった。
10
お気に入りに追加
186
あなたにおすすめの小説
【連載再開】絶対支配×快楽耐性ゼロすぎる受けの短編集
あかさたな!
BL
※全話おとな向けな内容です。
こちらの短編集は
絶対支配な攻めが、
快楽耐性ゼロな受けと楽しい一晩を過ごす
1話完結のハッピーエンドなお話の詰め合わせです。
不定期更新ですが、
1話ごと読切なので、サクッと楽しめるように作っていくつもりです。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
書きかけの長編が止まってますが、
短編集から久々に、肩慣らししていく予定です。
よろしくお願いします!
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です!
小説家になろうでも10位獲得しました!
そして、カクヨムでもランクイン中です!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。
いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。
欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・
●●●●●●●●●●●●●●●
小説家になろうで執筆中の作品です。
アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。
現在見直し作業中です。
変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。
双葉病院小児病棟
moa
キャラ文芸
ここは双葉病院小児病棟。
病気と闘う子供たち、その病気を治すお医者さんたちの物語。
この双葉病院小児病棟には重い病気から身近な病気、たくさんの幅広い病気の子供たちが入院してきます。
すぐに治って退院していく子もいればそうでない子もいる。
メンタル面のケアも大事になってくる。
当病院は親の付き添いありでの入院は禁止とされています。
親がいると子供たちは甘えてしまうため、あえて離して治療するという方針。
【集中して治療をして早く治す】
それがこの病院のモットーです。
※この物語はフィクションです。
実際の病院、治療とは異なることもあると思いますが暖かい目で見ていただけると幸いです。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
身体検査
RIKUTO
BL
次世代優生保護法。この世界の日本は、最適な遺伝子を残し、日本民族の優秀さを維持するとの目的で、
選ばれた青少年たちの体を徹底的に検査する。厳正な検査だというが、異常なほどに性器と排泄器の検査をするのである。それに選ばれたとある少年の全記録。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる