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4、初めてのジェル
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「くぅ……っ」
三田村くんの指が抜けていったあと。くすぐったいというには、どこか異質な悪寒のようなものが背筋を駆け抜けていった。
思わずつめていた息を、小さく浅い呼吸を繰り返して整えていく。
「もう少し塗り込んでおいた方がいいので、もう一回塗りますね」
「ぁ、ああ、……ぅ、くっ」
「もしくすぐったいようでしたら、笑ってもらっても大丈夫ですよ。声は無理に我慢しなくてもいいですからね」
「んっ、あり、がと……ぁ、っ」
「間宮さんは、敏感なんですね。このスペシャルコースは、敏感な方の方が効果がでやすいので、きっと間宮さんに向いてると思います」
「ぁ、っ、そ、そうなの、かい、ンンッ」
にゅるりにゅるりと足の指の間を指でなぞられ、ぞくぞくと震える体で、目の前の鏡にすがりつく。
頬を赤く染めた全裸の男が、悩ましげな表情でなにかを堪えているのが見えた。
なんで、俺はこんな顔をしているんだろうか。
思わず吐息で曇る鏡に疑問をぶつけるが、答えは何も返ってこない。
「間宮さん、そろそろ左足にうつりましょうか」
「……ぁ、うん、ひだり、も……」
「大丈夫ですか? 右足は、ここに置いてくださいね」
なんだか頭がぼんやりとして、三田村くんの声がやけに大きく聞こえてくる。
言われるままに右足を、足元に置かれたラバーの中へ差し込んだ。
ぬるりとすべった爪先が、小さな穴の中に吸い込まれていく。
「ぁ、これ、ぇ……っ」
「五本指ソックスみたいでしょう? 奥までしっかり履いてくださいね」
三田村くんが、俺が足を入れたラバーを、まるで靴下を履かせるようにぐっと引いた。
五本の指は、しっかりとバラバラになって、小さな穴の中に押し込まれていく。
小さな穴にハマった指が、ゆるやかに締め付けられると、ジェルを塗られていた時のことを思い出してしまったのか、それだけでぞくりとした。
「さあ、間宮さん、次は左足をどうぞ」
「は、ぁ……っ」
熱く潤んだ吐息が漏れる。
ゆるやかに締め付けられている右足が、なんだか気持ちよくてたまらない。
バーをしっかりと掴みながら、震える左足を三田村くんに差し出した。
「よろし、くぅ……っ」
「はい。僕に全部、任せてください」
三田村くんの指が、足の指に絡みついてきた。
ついさっき、右足にしていたように、指の間をにゅるりにゅるりと撫ではじめる。
ぞくぞくが止まらない。
足の指に力が入り、間に入り込んでいた三田村くんの指を締め付けてしまう。
「間宮さん、僕の指を挟んじゃダメですよ。ほら、もっとリラックスしてください。大丈夫ですよ、痛いことはしませんからね。ほら、気持ちいいだけでしょう?」
三田村くんの指をきゅっと挟んでしまった俺の足をほぐすように、もう片方の手がふくらはぎをゆっくりと撫でさする。
ジェルに濡れた手が、にゅるりにゅるりと動く度に、少しずつ余計な力が抜けていく。
「ん……っ、きもち、いぃ……っ」
「そう、そうです。もっとリラックスしてください。ほら、またゆっくりとジェルを塗っていきますよ」
指先と同時に、土踏まずやかかとにも三田村くんの手がのびてくる。
右足と同じようにジェルを塗り込まれ、びくびくと体を震わせながら乗りきった。
「さあ、こちらの足も、中に入れましょう」
「ふ、ぁ……っ」
「ほら、ここですよ」
三田村くんに誘導されるまま、ラバーの中に足を入れると右足と同じように、ぐっと引いて履かせてくれる。
指先がまた、吸い込まれるように、小さな穴の中におさめられた。
「ひ、ぃ……っ」
左右の爪先から、ぞわぞわとした悪寒のようなものが全身にひろがっていく。
何故だか足ががくがくと震え、立っていられなくなってしまう。
思わず、バーにしがみつくようにしゃがみこめば、三田村くんの手が背中に触れた。
「は、ぁ……ンンッ」
ぬるりとしたジェルに包まれた手が、背中をゆっくりと撫でさすってくれる。
あたたかくて気持ちいい。
蕩けるような快感に、思わず熱い吐息が漏れた。
「大丈夫ですか? 間宮さん、立てますか? まだ足首までしかジェルを塗れていないので、もう少しがんばっていただかないといけないんですが」
「ぁ、ああ、ごめ、ん……っ」
どうにかして立ち上がろうと、バーを掴む手に力を入れようとするのだが、なんだか力が抜けてしまってどうにもならない。
踏んばれば立ち上がれるだろうと思うのに、ラバーを履かされた足は、ふにゃりと崩れたまま戻ってくれなかった。
「これは、立ちあがるのは難しそうですね。いま、椅子を持ってきますので、そのまま待っていてください」
「んっ、ありが、とぉ……っ」
三田村くんは、ただジェルを塗ってくれているだけだというのに、おかしな反応をしてしまう自分が恥ずかしい。
痩身効果のあるジェルという話だったが、どうにもあたたかくて気持ちいい。
足だけでここまで気持ちよくなってしまうとなれば、このまま全身に塗られてしまったらどうなるのだろうか。
だが、どうしても、この気持ちよさから逃げたいとは思えなかった。
三田村くんの指が抜けていったあと。くすぐったいというには、どこか異質な悪寒のようなものが背筋を駆け抜けていった。
思わずつめていた息を、小さく浅い呼吸を繰り返して整えていく。
「もう少し塗り込んでおいた方がいいので、もう一回塗りますね」
「ぁ、ああ、……ぅ、くっ」
「もしくすぐったいようでしたら、笑ってもらっても大丈夫ですよ。声は無理に我慢しなくてもいいですからね」
「んっ、あり、がと……ぁ、っ」
「間宮さんは、敏感なんですね。このスペシャルコースは、敏感な方の方が効果がでやすいので、きっと間宮さんに向いてると思います」
「ぁ、っ、そ、そうなの、かい、ンンッ」
にゅるりにゅるりと足の指の間を指でなぞられ、ぞくぞくと震える体で、目の前の鏡にすがりつく。
頬を赤く染めた全裸の男が、悩ましげな表情でなにかを堪えているのが見えた。
なんで、俺はこんな顔をしているんだろうか。
思わず吐息で曇る鏡に疑問をぶつけるが、答えは何も返ってこない。
「間宮さん、そろそろ左足にうつりましょうか」
「……ぁ、うん、ひだり、も……」
「大丈夫ですか? 右足は、ここに置いてくださいね」
なんだか頭がぼんやりとして、三田村くんの声がやけに大きく聞こえてくる。
言われるままに右足を、足元に置かれたラバーの中へ差し込んだ。
ぬるりとすべった爪先が、小さな穴の中に吸い込まれていく。
「ぁ、これ、ぇ……っ」
「五本指ソックスみたいでしょう? 奥までしっかり履いてくださいね」
三田村くんが、俺が足を入れたラバーを、まるで靴下を履かせるようにぐっと引いた。
五本の指は、しっかりとバラバラになって、小さな穴の中に押し込まれていく。
小さな穴にハマった指が、ゆるやかに締め付けられると、ジェルを塗られていた時のことを思い出してしまったのか、それだけでぞくりとした。
「さあ、間宮さん、次は左足をどうぞ」
「は、ぁ……っ」
熱く潤んだ吐息が漏れる。
ゆるやかに締め付けられている右足が、なんだか気持ちよくてたまらない。
バーをしっかりと掴みながら、震える左足を三田村くんに差し出した。
「よろし、くぅ……っ」
「はい。僕に全部、任せてください」
三田村くんの指が、足の指に絡みついてきた。
ついさっき、右足にしていたように、指の間をにゅるりにゅるりと撫ではじめる。
ぞくぞくが止まらない。
足の指に力が入り、間に入り込んでいた三田村くんの指を締め付けてしまう。
「間宮さん、僕の指を挟んじゃダメですよ。ほら、もっとリラックスしてください。大丈夫ですよ、痛いことはしませんからね。ほら、気持ちいいだけでしょう?」
三田村くんの指をきゅっと挟んでしまった俺の足をほぐすように、もう片方の手がふくらはぎをゆっくりと撫でさする。
ジェルに濡れた手が、にゅるりにゅるりと動く度に、少しずつ余計な力が抜けていく。
「ん……っ、きもち、いぃ……っ」
「そう、そうです。もっとリラックスしてください。ほら、またゆっくりとジェルを塗っていきますよ」
指先と同時に、土踏まずやかかとにも三田村くんの手がのびてくる。
右足と同じようにジェルを塗り込まれ、びくびくと体を震わせながら乗りきった。
「さあ、こちらの足も、中に入れましょう」
「ふ、ぁ……っ」
「ほら、ここですよ」
三田村くんに誘導されるまま、ラバーの中に足を入れると右足と同じように、ぐっと引いて履かせてくれる。
指先がまた、吸い込まれるように、小さな穴の中におさめられた。
「ひ、ぃ……っ」
左右の爪先から、ぞわぞわとした悪寒のようなものが全身にひろがっていく。
何故だか足ががくがくと震え、立っていられなくなってしまう。
思わず、バーにしがみつくようにしゃがみこめば、三田村くんの手が背中に触れた。
「は、ぁ……ンンッ」
ぬるりとしたジェルに包まれた手が、背中をゆっくりと撫でさすってくれる。
あたたかくて気持ちいい。
蕩けるような快感に、思わず熱い吐息が漏れた。
「大丈夫ですか? 間宮さん、立てますか? まだ足首までしかジェルを塗れていないので、もう少しがんばっていただかないといけないんですが」
「ぁ、ああ、ごめ、ん……っ」
どうにかして立ち上がろうと、バーを掴む手に力を入れようとするのだが、なんだか力が抜けてしまってどうにもならない。
踏んばれば立ち上がれるだろうと思うのに、ラバーを履かされた足は、ふにゃりと崩れたまま戻ってくれなかった。
「これは、立ちあがるのは難しそうですね。いま、椅子を持ってきますので、そのまま待っていてください」
「んっ、ありが、とぉ……っ」
三田村くんは、ただジェルを塗ってくれているだけだというのに、おかしな反応をしてしまう自分が恥ずかしい。
痩身効果のあるジェルという話だったが、どうにもあたたかくて気持ちいい。
足だけでここまで気持ちよくなってしまうとなれば、このまま全身に塗られてしまったらどうなるのだろうか。
だが、どうしても、この気持ちよさから逃げたいとは思えなかった。
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