89 / 105
89、おはようからはじめたい
しおりを挟む「……は?」
抱く。
この年になれば、ただ抱きしめるハグを意味していることではないことくらいは分かる。
寝室で行われる夜の営み。
つまり……。
「カシーと、セックスができるか……ということで良いですか」
「……まあ、そういうことだ」
父親が、ごほんと咳払いをしながら言った。
「できます」
(いや……違う……)
「カシーとじゃなければ、したくありません」
俺は、即答した。
男は性的な象徴を、女の体の中に入れる。
そして自分の中で育てた種を女の腹に放つことで、子供ができる。
王位継承権を得たあとすぐに得た知識。
その行為が具体的にどんなものか、想像するしかできなかったが、少なくとも俺にとって、自分の体が入る女はカシー以外、想像できなかった。
実際今も、ついこの間会った時のカシーを思い出す。
元々顔立ちが綺麗だと思っていたけど、見違えるように、肌も髪も輝いているように見えた、
胸も育ち、顔を見ようとすると谷間が見えてしまい、つい目をそらしてしまうほど。
何より、カシーから漂う香りを嗅ぐだけで、身体中力が湧き上がる程。
思い出しただけで、自分の性器に力が湧いてきてしまう。
「そうか。それならば……問題はない」
「何が問題ないんですか!先ほど王女と子供を作れと言いましたよね!」
つまり、王女とセックスをしろ、ということではないのか。
「いや。王女とは絶対にセックスするな」
「……は?」
「王女には、お前の子供は産ませるが、お前の性器を王女の体の中には入れてはならぬ」
「言ってることに、矛盾していませんか!?」
「お前と王女の子供は、体外受精させて、別の女に産ませる」
体外受精。
白い種と卵を、人工的に結びつける手法で、子供が欲しくてもなかなか出来ないカップルが行う医術的解決法だと聞く。
でもそれは、あくまで伝統的な手法では出来なかった場合に行われることが多いとも聞く。
次から次へと、王から出てくる言葉の意味を追いかけることに、俺は今までにないくらい必死だった。
抱く。
この年になれば、ただ抱きしめるハグを意味していることではないことくらいは分かる。
寝室で行われる夜の営み。
つまり……。
「カシーと、セックスができるか……ということで良いですか」
「……まあ、そういうことだ」
父親が、ごほんと咳払いをしながら言った。
「できます」
(いや……違う……)
「カシーとじゃなければ、したくありません」
俺は、即答した。
男は性的な象徴を、女の体の中に入れる。
そして自分の中で育てた種を女の腹に放つことで、子供ができる。
王位継承権を得たあとすぐに得た知識。
その行為が具体的にどんなものか、想像するしかできなかったが、少なくとも俺にとって、自分の体が入る女はカシー以外、想像できなかった。
実際今も、ついこの間会った時のカシーを思い出す。
元々顔立ちが綺麗だと思っていたけど、見違えるように、肌も髪も輝いているように見えた、
胸も育ち、顔を見ようとすると谷間が見えてしまい、つい目をそらしてしまうほど。
何より、カシーから漂う香りを嗅ぐだけで、身体中力が湧き上がる程。
思い出しただけで、自分の性器に力が湧いてきてしまう。
「そうか。それならば……問題はない」
「何が問題ないんですか!先ほど王女と子供を作れと言いましたよね!」
つまり、王女とセックスをしろ、ということではないのか。
「いや。王女とは絶対にセックスするな」
「……は?」
「王女には、お前の子供は産ませるが、お前の性器を王女の体の中には入れてはならぬ」
「言ってることに、矛盾していませんか!?」
「お前と王女の子供は、体外受精させて、別の女に産ませる」
体外受精。
白い種と卵を、人工的に結びつける手法で、子供が欲しくてもなかなか出来ないカップルが行う医術的解決法だと聞く。
でもそれは、あくまで伝統的な手法では出来なかった場合に行われることが多いとも聞く。
次から次へと、王から出てくる言葉の意味を追いかけることに、俺は今までにないくらい必死だった。
13
お気に入りに追加
94
あなたにおすすめの小説



どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

塾の先生を舐めてはいけません(性的な意味で)
ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
個別指導塾で講師のアルバイトを始めたが、妙にスキンシップ多めで懐いてくる生徒がいた。
そしてやがてその生徒の行為はエスカレートし、ついに一線を超えてくる――。

【連載再開】絶対支配×快楽耐性ゼロすぎる受けの短編集
あかさたな!
BL
※全話おとな向けな内容です。
こちらの短編集は
絶対支配な攻めが、
快楽耐性ゼロな受けと楽しい一晩を過ごす
1話完結のハッピーエンドなお話の詰め合わせです。
不定期更新ですが、
1話ごと読切なので、サクッと楽しめるように作っていくつもりです。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
書きかけの長編が止まってますが、
短編集から久々に、肩慣らししていく予定です。
よろしくお願いします!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる