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33、予想外のランチタイム
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そんなこんなで、俺のヌきヌきスラオナ生活が始まった。
回復薬のおかげでいつでも体調はばっちりだし、スラオナのおかげで精液もストレスもたまるものなしで、まさに文句なしの快適生活。
俺の調子がいいからか、初日のぎりぎり出勤を怒られて以来、御前崎教授もなんだか大人しい。
おかげで余計なストレスがかからないから、いつでもにこにこしていられるのだ。
これまでは、ストレスがひどくて常に胃痛が友だちだったし、明日になるのが憂鬱過ぎて眠りが浅かったから、寝不足続きで顔色だって悪かった。
それがなくなるだけで、こんなにも世界が清々しいものになるとは思わなかった。
あのきっつい嫌みと説教さえなければ、御前崎教授もいい人なんだよ。
ちょっと偏屈なところはあるけど、いつだって言っていることの筋は一応通ってはいるのだ。
言い方が壊滅的に悪いだけで。
そういうのって、あのくらいの年代のおじさんにはありがちなことだろうし、仕方がないのかな。
「……かね?」
こほんっと聞こえた咳払いと同時に、作業テーブルの端にどんっと置かれたのは、御前崎教授が好きな洋食店のテイクアウト用ボックスだった。
しかも、この箱の大きさは、俺がいつも買いに行かされている一人前のマイボックスではなくて、軽く三人前の料理が詰め込まれているバリューボックスサイズじゃないか?
何度も店に買いに行かされてるから、実際に買ったことはなくても、レジ横にサンプルとして置かれた箱の大きさだけは知っている。
それが、なんでここにあるのか。
「あの、教授……これは?」
マウスをクリックしかけていた手を止め、それを持ってきた人物を恐る恐る見上げてみる。
「……まだ昼も食べていないのだろう? たまには、一緒にどうかね」
衝撃的だった。
俺はいま、御前崎教授からランチに誘われている!
今日、御前崎教授は朝から出張だった。
出張といっても目的地は都内で近いし、慣れたところだからと付き添いを断られた俺は、一人居残って研究室で作業をしていた。
これまでにも、こういうことは何度かあったし、そういう時、教授の予定は大体直帰になっていたので、用事が終わった教授が研究室に戻ってくることなどなかった。
だから、今日は買い出しに行く必要もないし、お昼は適当に済ませようと思っていたのに。
わざわざ、教授がテイクアウトした料理を持って、研究室まで戻ってくるなんて、一体何が起きているのか。
午後は、何も用事はなかったはずなのに、どうしてここに?
え、もしかして、俺のために、買ってきてくれたとでもいうのだろうか。
「なんだね、その顔は。私とは、昼も一緒に食べたくないということかね?」
俺が、ぐるぐると考えている間に、教授は急にぶすっとして不機嫌になった。
まずい!
教授の機嫌を損ねてしまう。
いつも機嫌を損ねた教授のパワハラに対処してきた俺の体は、その危険を瞬時に察知して即座に行動した。
俺は慌てて立ち上がる。
「あ、あの、ちょうど、お腹が空いていたところだったんです。あまりにもタイミングがよかったので、びっくりしてしまって、申し訳ありません。お誘いありがとうございます。ご相伴に預からせていただきます。そうだ。コーヒーはいれますか?」
「……そうだな。いれてくれ」
回復薬のおかげでいつでも体調はばっちりだし、スラオナのおかげで精液もストレスもたまるものなしで、まさに文句なしの快適生活。
俺の調子がいいからか、初日のぎりぎり出勤を怒られて以来、御前崎教授もなんだか大人しい。
おかげで余計なストレスがかからないから、いつでもにこにこしていられるのだ。
これまでは、ストレスがひどくて常に胃痛が友だちだったし、明日になるのが憂鬱過ぎて眠りが浅かったから、寝不足続きで顔色だって悪かった。
それがなくなるだけで、こんなにも世界が清々しいものになるとは思わなかった。
あのきっつい嫌みと説教さえなければ、御前崎教授もいい人なんだよ。
ちょっと偏屈なところはあるけど、いつだって言っていることの筋は一応通ってはいるのだ。
言い方が壊滅的に悪いだけで。
そういうのって、あのくらいの年代のおじさんにはありがちなことだろうし、仕方がないのかな。
「……かね?」
こほんっと聞こえた咳払いと同時に、作業テーブルの端にどんっと置かれたのは、御前崎教授が好きな洋食店のテイクアウト用ボックスだった。
しかも、この箱の大きさは、俺がいつも買いに行かされている一人前のマイボックスではなくて、軽く三人前の料理が詰め込まれているバリューボックスサイズじゃないか?
何度も店に買いに行かされてるから、実際に買ったことはなくても、レジ横にサンプルとして置かれた箱の大きさだけは知っている。
それが、なんでここにあるのか。
「あの、教授……これは?」
マウスをクリックしかけていた手を止め、それを持ってきた人物を恐る恐る見上げてみる。
「……まだ昼も食べていないのだろう? たまには、一緒にどうかね」
衝撃的だった。
俺はいま、御前崎教授からランチに誘われている!
今日、御前崎教授は朝から出張だった。
出張といっても目的地は都内で近いし、慣れたところだからと付き添いを断られた俺は、一人居残って研究室で作業をしていた。
これまでにも、こういうことは何度かあったし、そういう時、教授の予定は大体直帰になっていたので、用事が終わった教授が研究室に戻ってくることなどなかった。
だから、今日は買い出しに行く必要もないし、お昼は適当に済ませようと思っていたのに。
わざわざ、教授がテイクアウトした料理を持って、研究室まで戻ってくるなんて、一体何が起きているのか。
午後は、何も用事はなかったはずなのに、どうしてここに?
え、もしかして、俺のために、買ってきてくれたとでもいうのだろうか。
「なんだね、その顔は。私とは、昼も一緒に食べたくないということかね?」
俺が、ぐるぐると考えている間に、教授は急にぶすっとして不機嫌になった。
まずい!
教授の機嫌を損ねてしまう。
いつも機嫌を損ねた教授のパワハラに対処してきた俺の体は、その危険を瞬時に察知して即座に行動した。
俺は慌てて立ち上がる。
「あ、あの、ちょうど、お腹が空いていたところだったんです。あまりにもタイミングがよかったので、びっくりしてしまって、申し訳ありません。お誘いありがとうございます。ご相伴に預からせていただきます。そうだ。コーヒーはいれますか?」
「……そうだな。いれてくれ」
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