使い魔スライムと俺

うしお

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11、日常を取り戻すため

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内腿から蛇のように延び上がったスライムが、ぬるりと竿に絡み付き、亀頭に向かってゆっくりと近付いてくる。
わざと下から細長くのびて近付いてきたスライムの先端が、まるで蛇が口を開くようにかぱりと大きく開いた。
熟れた果実のように真っ赤な亀頭を、簡単に飲み込んでしまえそうな大きな口だ。

【どうする? 好きな方を選んでくれ】

大きな口の中から、ぬらぬらと妖しい光を放つ触手のようなものが出てくる。
その触手の先端は、ハイビスカスの雄しべと雌しべのように、幾重にも枝分かれしていた。
枝分かれした先端は、それぞれねっとりとした粘液に包まれている。

【ああ、いきなりは決められないだろう。まずは、説明をしておこうか。これは、治療用の触手だ。見た目は悪いだろうが、薬を塗るのに便利な構造なんだよ。これを中に入れて、中和剤を直接ユウの体に塗りつけるんだ。なに、難しい作業ではないよ。中を念入りに洗ったことで、中和を邪魔していた成分はすべて洗い流せたはずだからね。この中和剤が効けば、すぐにでも症状は収まるだろう】

うねうねと見せつけるように蠢く触手は、とても治療するためのものには見えなかった。
むしろ、やはりさらに尿道をおかしくするために、押し込むつもりなのではと疑いたくなる姿だ。

【先に、外側から治そうか。中に入れるには抵抗のある姿だろうしね。これの効果をその目で見て、それから判断してくれればいいよ】

触手の舌を持った蛇が、大きな口で俺のちんこを飲み込んだ。
スライムの体は、蛍光ピンクではあるものの透き通っているからそこで何が起きているのか、良く見ることができた。
半分くらい皮に埋もれている真っ赤な亀頭に、ぬるぬるの触手が絡み付いた。
僅かに開いた隙間から、触手は皮の中へと入り込む。
触手は、思っていたよりもやわらかく、ぬるぬるとした感触が恐ろしいほど気持ちいい。
ぬるぬるした触手が、真っ赤な亀頭を舐めるかのように、皮の内側でくるりくるりと回転しはじめる。
被っていた皮が少しずつずらされ、真っ赤な亀頭が顔を出すと、触手がそれに巻き付いて括り出す。
亀頭に触れられた瞬間から、目の前で小さな火花が散っていた。
コントロールのきかない快感を、捩じ込まれて翻弄される。
ぬるぬると粘液を塗り込む枝分かれした触手に、敏感になっていた亀頭を撫でられて絶頂した。
綿毛のようにふわりと優しく、それでいて粘膜を逆撫でされるおぞましい感触。
くるりと包み込まれ、露出させられた亀頭をたっぷり擦られながら何度もイった。
尿道から残りかすのような精液を無理矢理吐き出せば、そこから蕩けてしまいそうな快感が生まれて弾ける。
到底、治療されているとは思えない状況だった。

【症状を中和するには、相応しい濃度の中和剤を使わなければ効果がない。だから、薄すぎても濃すぎても効果は出ないんだよ。ユウは、私と相性が良すぎるのか、少々特殊な状況下にあるようだ。だから、薄いものからはじめて、少しずつ濃度を調整していこう。いきなり、濃い中和剤を与えても効果が出るとは限らないからね。微調整をしながら、濃くしていかなければならないんだよ。だが、それも、ぴたりと当てはまれば……】

ぬるりとしていた触手を包む液体が、更に粘度を増して、俺のちんこにねっとりと絡み付く。
急に、それまでふわふわとしていた枝分かれした先端の感触が、ざらりとしたものに変わった気がした。
ざりざりと擦られる感触に、触られているという気持ち良さは感じられたが、絶頂するほどのものではなくなる。

【このように、効果はすぐにあらわれるわけだ。どうやら、ようやく効いてきたようだな。ユウ、自分で触って確かめてごらん】

狐につままれたような気分ではあったが、スライムの言葉に頷いた。
スライムが、俺のちんこからするりと離れていく。
赤く熟れていた亀頭は、すこしばかり落ち着いた色を取り戻していた。

【触ってみるといい。もう、大丈夫なはずだ】

まず、湯船の壁にはりつけられていた右手が解放された。
勃起したちんこは、粘液によって濡れてはいるが、それ以外に変わった様子は見られない。
恐る恐る指先で押してみたが、触られている、という感触しか感じられなかった。
それは、優しく撫でてみても、しっかりと握ってみても変わらない。

治っていた。
スライムの言うことは、本当だったのだ。
亀頭に触っても、握ってみても、勝手にイったりしない。
俺のちんこは、普通に戻っていた。
これなら、パンツだって穿けるじゃないか!

喜びに満ちた瞬間、俺はスライムに投げつけた酷い言葉の数々を思い出していた。
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