使い魔スライムと俺

うしお

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09、信頼するのは難しい

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「ほ、ほんとに、それで治るのかよ? お、お前を、またちんこに入れたら、余計におかしくなるんじゃないのか? さっきみたいに、気絶するまで搾り取ろうとしてるんじゃないのか?」

【そんなことはしない。本当に治しに行きたいだけだ。搾り取ろうとしたりしない。……ただ、いまは、ユウの感度が引き上げられてしまっている状態だから、途中で気持ち良く感じるかもしれない。だがそれも、中和剤を塗ってしまえばすぐに収まるはずだ。ユウ、私は君を救いたいだけなんだ。どうか、私を信じて欲しい】

浴室すべてを覆うほど広がっていたスライムは、いまはぷるりとしたまんじゅう型になって、俺の前でぽよぽよと揺れている。
液体のように溶けたスライムに包囲された状況から逃げたくて、こんな感じにまとまれるかとイメージを伝えてみたら、ゲームに出てくる見慣れた形のスライムスタイルになってくれた。
ちょっと色はあれだけど、水まんじゅうっぽくて美味そうだ。
確実に、食べたら確実に酷い目にあう媚薬まんじゅうだろうけれど。
聞こえてくる声だけを聞くなら、信じてもいいような気がするのだが、本当にこのスライムを信じてもいいのだろうか。

【どうしても、中和剤を塗りに行くのが無理だと言うのなら、私が君の下着になってもいい】

「……は?」

こちらが真剣に考えている最中だと言うのに、あまりにもおかしな提案が聞こえてきて、思わずマヌケな声が出た。
こいつは、何を言っているんだろう。
契約するために、スライムにちょっとちんこ突っ込んだだけで、こんな目にあわされた俺に、パンツの代わりにスライムを穿けだって?
呆気に取られてぽかんとした後、沸き上がってきたのは胸が焼けつきそうな怒りの感情だった。

【だから、私が君の下着に……】

「……スライムを、下着にする、だって……? はっ、何だよそれ。そんなエロビみたいなマネしたらちんこどころか、ケツまでやられるやつだろ。は……っ、ははっ、なんだ、そうか。そういうことか。やっとわかったよ……あれだろ、俺が出来そうもないことを要求しておいて、もっとヤバイことするつもりだったんだな。とんでもないマッチポンプだな。はっ、何が俺を救いたい、だよ」

【この提案に、そういった意図はない! 本当に、君を救いたいだけだ。感度が上がりすぎて、よくないことになっている局部を保護しようとしただけなんだ。内側から中和剤を塗ることができなくても、局部の感触さえ遮断することが出来れば、日常を取り戻すことが……!】

「信じられるかよ! お前、モンスターなんだぞ! 俺は、やだって言ったのに、好き勝手に俺のちんこめちゃくちゃにしたモンスターなんだよ! なんで、お前みたいなやつのことを、俺が信じられると思うんだよ!」

ぽよぽよと一生懸命何かを訴える様に動いていたスライムが、ぺちゃりと床に落ちてぴたりと動かなくなる。
ふーっふーっと興奮している自分の呼吸音だけが、浴室に響いていた。

「反論、出来ないんだろ……俺のちんこめちゃくちゃにしたのは、事実だもんな。……いいスライムの振りなんかしやがって。やっぱり、それが目的だったのかよ! お前、最っ低だな」

動けないと思っていた体を、浴室の床から無理矢理引き剥がす。
こんなスライムと一緒になんて、いられるか。
ふつふつと沸き上がる怒りで、目の前が真っ赤に染まる。
怒りの感情がコントロール出来ない。

「……お前は、返品する。契約は、は……っ!」

その瞬間、全身がスライムに包まれていた。
何かの例えでも何でもなく、空気に触れている場所がないくらいすっぽりと覆われている。
ぴっちりと隙間なく包まれて、触れられてしまったちんこを思わず突き上げていた。
悲鳴を上げるように大きく口を開いた俺は、全身を仰け反らせながら最後の一滴までも搾り出され、僅かな精液を吐き出しながらイく。
亀頭から、何よりも尿道から、絶望したくなるほどの快感が襲ってくる。
びくりびくりと陸に打ち上げられた魚のように、射精するちんこが跳ねていたが、俺を包んだスライムがすべて受け止めていた。

【それ以上は、言わせない。私は、君以外にマスターを持つつもりはないからな。どうしても、私を返品したいというなら、二度とそんなことを考えられないようにしてあげようではないか。イくことしか考えられない体にしてあげれば、私を手離したいなんて、二度と言えなくなるだろう……?】

口いっぱいに、スライムが入り込んでくる。
やっぱり、そういうつもりだったのだ、と失望している自分がいる。
じわりと舌が痺れるような甘さを感じると同時に、尿道が無理矢理開かれた。
ぐぷっぐぽっと中に入る度に、入り込んでくるスライムは太くなっていく。
不規則なこぶの感触と、内側からくすぐるように震えるスライム。
みちみちと拡げられていく尿道から、絶え間なく生まれる快感。
全身をスライムに押さえられ、俺は暴れることすら許されない。
俺をすっぽりと覆ったスライムの前では、俺はあまりにも無力だった。
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