使い魔スライムと俺

うしお

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06、渇いた体

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目覚めて、一番最初に感じたのは渇きだった。

「……のど、かわいた」

出てきた声はがっさがさで、音が喉に引っかかっているような感じがする。
見慣れた天井を見上げながら、俺は鉛のように重くなった体をのろのろと動かす。
かなり搾り取られたのか、全身がだるかった。
起き上がろうと体を起こす途中、露出したままになっている下半身が目に入った。
力なく項垂れた俺のちんこの先端に、蛍光ピンクでいっぱいになった小さな瓶がすっぽりと嵌まり込んでいる。

「ひっ、」

それを見た瞬間、俺の頭の中に尿道や亀頭を容赦なく責められ、イかされまくった記憶がフラッシュバックした。
限界まで追い詰められ、食い尽くされた記憶が俺をすくませる。
あれはもはや、搾乳ならぬ搾精と呼ぶべきものではないだろうか。
気持ちいい射精というよりも、拷問といった方が正しい気がするレベルでイかされた。
俺が起きたことで、またスライムが動き出すのではないかとびくついたのだが、瓶の中のスライムはぴくりとも動かない。
もしかして、眠っているのだろうか?
スライムも一応生物にカテゴリーされているものだし、そういうこともあるのかもしれない。
恐る恐る瓶に触れ、スライムを刺激しないように、ゆっくりちんこを引き抜いていく。

「ふ、ぅ……うぅ、っ、ンン」

瓶いっぱいのスライムは、むっちりとしていながらねっとりともしていて、ぴくりとも動いていないのに気持ちいい。
ねっとりとしたスライムの感触に、思わずちんこが勃起しそうになったが、なんとか堪えた。
その難関を越えた先で、いつの間にかせり出ていたかり首が、蓋の内側に引っかかる。
入れる時とは、比べ物にならないくらいちんこが締め付けられ、すぐには抜けなくて少し焦る。
深呼吸で、気持ちを落ち着かせ、ちんこの沈静化をはかった。

「よし、抜くぞ」

誰にともなく宣言をして、作業を続けた。
じわじわとむっちむちの蓋に締め付けられながら、瓶を掴む手に力をこめる。
ここで射精しようものなら、またちんこからスライムを食べさせられてしまうだろう。
ちんこを入れる側が犯すものだと思っていたが、あれではどちらが犯す立場なのかわからない。
少なくとも、いますぐに同じ目に合わされたら、人間でいられる気がしない。
俺は、必死になってちんこを瓶から引き出した。

「あ、あと、すこし、ぃいっ」

ようやく、ちゅぽんと瓶の蓋から亀頭が抜け、濡れた先端が空気に触れた。
その途端に、全身の毛が逆立つように、ぞわぞわとした。
あまりの衝撃に息が詰まる。
何が起きたのか、わからなかった。
しばらく動かずに様子を見ていたが、それ以上何かが起こる様子もない。
無意識にひそめていた息を、はぁ、と吐いた時だった。
丸まっていたせいで、自分の溜め息が、そのままちんこにぶつかってしまった。
その瞬間、びりびりっと背筋を電気が駆け抜ける。
腰が砕けるような快感というのだろうか。
それは、とても恐ろしい一撃だった。

「うっ、あ、ぁ……くぅ、う、なっ、なんっ、これぇ、きもち、よすぎて、やば……ぃ、いいっ」

スライムに気絶するまで弄られ続けて、亀頭がかなり敏感になっていたようだった。
瓶を握り締めたまま、ベッドに踞って襲いくる快感をやり過ごす。
いま、自分のちんこに触りたくない。
触ったら、どうなってしまうかわからない。
息を吹きかけないよう気を付けながら、結局元気になってしまったちんこを見下ろす。
ちょっと撫で回された亀頭がこれほど気持ちいいのなら、思いきり擦られまくった尿道はどれほど気持ち良くなってしまうのだろう。
想像するだけで、トイレに行くのが怖くなる。

「こんなの怖くて、トイレ行けないだろ」

手にした瓶を引き離してみたが、やはりスライムは動かなかった。
瓶の九割ほどに増えた蛍光ピンクの液体が、そこにあるだけだ。
何で増えているのかについては、絶対に追求しないと心に誓った。

「これは、契約できた、のか……?」

契約したとしても、何かが変わるわけでもない。
スライムは相変わらず蛍光ピンクだし、俺の体に何か印が浮かび上がる、なんてこともない。

「それにしても、オナホって、こんなやばいものだったのか。それとも、これがスライムだからなのか?」

正直、普通のオナホすら買ったことのない身としては、比べることも出来ないのだが、なんとなくこれは普通じゃない気がする。
こんなことなら、普通のオナホにしておけば良かっただろうか。
誕生日だし、どうせなら良いものが欲しかったのと、評判も良かったのでオナホスライムを買ってみたのだが、はやまったかもしれない。
普通のオナホで経験値を積んでから、チャレンジするべきだったかもしれない。

「干からびて死にたくはないな」

とりあえず、ベッドの上に瓶を置き、ちんこがどこかにぶつからないよう慎重に立ち上がる。
はっきりいって情けない姿だが、先程の衝撃で勃起してくれたおかげで、どこにもぶつけずに立ち上がることが出来た。
やわらかいままよりは、硬い方がまだコントロールがしやすい。
パンツを穿くのすら諦めて、冷蔵庫に向かう。
渇ききった喉にスポーツドリンクを流し込むと、ようやく人心地がついた。

「さて、これからどうするか」

興奮が収まって、やわらかさを取り戻したちんこを持ちながら、思わず遠い目をする。
あれから、スライムに好き勝手された亀頭以外は、触っても大丈夫なことがわかった。
なので、こうして竿部分を持って、亀頭がぶつからないようにしているのだが、自分の姿がマヌケすぎてツラい。
下半身裸族で、持ち物ちんこって、何この状況。
この先、俺はパンツ穿けるようになるのか?
もし穿けるようにならなかったら、どうすればいいんだ、これ。
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