恋は熱量

４１、決着

「んっ、ふぁ、ぁっ、ぁは……っ、ん゛っ、ん゛ふぅ……うぅンンッ」

すぐに見つけられてしまった尻の中にあるしこりを男にくるくると撫でられながら、ジュールもがんばらねば、と二本の陰茎の割れ目を深く抉るように責め立てる。

「っ、く……っ、ああ、あんたは、これが一番好きなんだな。ちゃんと覚えたぜ。次のご褒美の時は、このちっちゃなマンコでイくまで、俺がたっぷりなでなでしてやるからな」

「ん゛ひぃっ、ひぁ、あッ、なめちゃ、らめっ、あ、ぁふ、ぅっ、みみっ、ぐちゅぐちゅひゅるぅっ、んふぅッ、ぐちゅぐちゅ、やぁっ、あ゛ぅっ、は、はぅっ、えっちなおと、やらぁっ、あ゛ふッ、ふぁッ、みみっ、とけりゅっ、なかまれ、んふぅッ、きもひいぃっ、や、やらぁ、とけりゅぅ……っ」

囁いた男にそのまま耳を咥えられ、濡れた舌で犯される。
まるで、ジュールの頭の中にまで男の舌が入り込んでしまったみたいに、淫らな水音が大きく響く。

「はぁ……っ、えっろ……っ、これは、もっといじめたくなるな……っ」

いやいやと頭を振って逃げようとするジュールを、男は逃がしてはくれなかった。
反対側の耳を塞ぎ、尻の穴に差し込んだ指と同じ動きで器用な舌を蠢かす。
まるで、尻の穴が犯されている音を直接聞かされているみたいで、しこりを撫でられていること以上に、恥ずかしいのが気持ちいい。

「ん゛う゛う゛ぅう゛う゛ぅッッ」

ジュールはしこりを思いきり突き上げられ、全身を弓形に反らしながら絶頂した。
びくびくと体を震わせて絶頂する間も、ジュールの耳と尻の穴はぐぢゅぢゅちゅぢゅっと激しく犯され続けていた。
一度はじまってしまった絶頂は、男の指が止まらない限り終わらない。
イって、イって、イって、イって。
もう無理だと思うのに、ジュールの体は何度も何度も絶頂させられ続けた。
尻の穴からだけでなく、陰茎からもとろとろと溢れる蜜が止まらない。
そして、追い討ちをかけるように、ジュールの尻尾が根本から一気に擦りあげられた。

「ん゛ひぃい゛い゛ぃい゛い゛い゛い゛ッッ」

「ほら、早く俺をイかせねぇと負けちまうぞ。あんた、このままイかされっぱなしで、いいのかよ？」

囁く声は優しいのに、ジュールを責め立てる体は容赦がない。
頭を引き寄せて耳を犯し、ジュールを抱きしめる手で尻尾を優しく扱きあげ、二本の指を深く突き立てては尻の穴を犯す。
さらに男は、それだけではあきたらず、腰を小刻みに突き上げながらジュールの陰茎までも責め立ててくる。
勝負の結果は、はじめから見えていたのだ。
陰茎を扱かれるだけの男と、陰茎を扱きながら尻の穴を責められ、尻尾の根本まで撫でられているジュールとでは、得られる快感が違いすぎた。
ましてや、尻の中でこりこりとしたしこりを見つけられてしまったジュールが、男に敵う確率など万にひとつも残っていなかった。
こりこりとしこりを撫でられる度に、ジュールの尻の穴は甘い蜜を滴らせていたし、陰茎はとぷりとぷりと先走りを溢れさせている。

「は、ひぃッ、ま゛っ、ま゛けれ゛すぅっ、あ゛ぅンンッ、お゛れの、ま゛け、ら゛から゛っ、も゛、も゛う゛っ、ゆ゛る゛ひッ、ゆ゛る゛……ッッ」

男の指は、ジュールのしこりを完全に捉えていた。
大きく足を開かされたジュールは、自力で立ち上がることなどできない。
男に抱え込まれたまま、新しい快楽の嵐に飲み込まれた。
尻の穴がかき混ぜられるぐちゃぐちゃという水音と、絶頂させられ続けるジュールの悲鳴が重なりあって、男を楽しませる。
尻の穴を責める指は三本に増やされ、仰け反って差し出された乳首は、耳を犯し尽くした男に食われた。
憐れな獲物になったジュールには、もはや男に食べ尽くされる運命しか残されていなかった。

「ひぎゅう゛う゛っ、ま゛げれ゛るっ、ま゛げれ゛ま゛ひゅ、ん゛ひぃいいぃッ、かれな゛い゛れ゛ひゅ、ゆ゛う゛ひれ゛、かれ゛な゛い゛からっ、ゆ゛う゛ひれ゛ぇッ」

「……はぁ、めちゃくちゃえっろい顔してんな。すげぇいいよ、最高に滾るわ。そら、オマケのご褒美だ。あともう一回、思いきりイっとけ。気持ちいいぞ」

くいっと曲げられた指が、ジュールのしこりにしっかりと食い込み、怯えて逃げようとした腰はジュールの尻尾ごとがっちり抱え込まれた。
これから巻き起こるだろう快楽の嵐を前に、囚われの獲物となった憐れなジュールは、はひゅーっはひゅーっと声にならない悲鳴をあげるが、男は嬉しそうに目を細めただけだった。

「ああ、いい顔してんなぁ。任せとけ、たっぷりと啼かせてやる」

男を制止するための言葉は、ついにジュールの口から出ることはなかった。
悲鳴すら音にならないいまのジュールには、言葉を話すことすらできなかったからだ。
全身をがくがくと震わせながら、ジュールはぐるりとまわる天井を見つめた。
目の前が真っ黒なのか真っ白なのか、何も見えなくなる。
開きっぱなしの口からは、白く濁った泡がぶくぶくと吹き出て止まらない。

「あー、こりゃ強すぎたか。ほら、少しだけゆるめてやるから、帰ってこいよ」

しこりを押し潰す指がほんの少しだけゆるめられ、ジュールは絶頂しながらも男の腕の中にいる自分を思い出した。

「…………ぁ、ひゅ……ぅ」

「お、帰ってきたな。それじゃあ、少しだけゆるめて続きからだな」

男の腕の中に戻ってきたばかりのジュールを、三本の指がばらばらとしこりを引っ掻いて責め立てる。
ジュールははひはひと声にならない悲鳴をあげながら、男の腕にしがみついてぷるぷると震えて許しを乞う。

「大丈夫だ。もう、これ以上は強くしないからな。たっぷり楽しんでていいぞ」

ぐぢゅぐぢゅと尻の穴を掻きまわしながら、男は抱き締めたジュールの陰茎に自らの陰茎を擦り付ける。
とんとんとんとん、と優しく突き上げるような腰使いに、ジュールの体もつられて跳ねあがった。
根本まで飲み込まされた三本の指が、上下に揺れるジュールの尻の穴をぢゅっくぢゅっくと犯してくる。
自分から尻の穴を指に犯させるような動きに、ジュールはすぐに堪えられなくなった。
深く飲み込んだ三本指をぎゅうっと締め上げ、ジュールは体を仰け反らせて絶頂した。

「あ゛ッ、あ゛あ゛あ゛あ゛ぁッッ、ひ、ひぃッ、いっ、いぐっ、いぐぅううぅッッ」

「よしよし、ちゃんと今度はイくって言えたな。そうだよな、イく時はちゃんと言うって約束だもんな。思い出せてえらかったなぁ」

ぬぽっといういやらしい音と共に指が引き抜かれ、ようやく解放されたジュールの体は男の腕の中にくったりと崩れ落ちた。
咄嗟に口から出た言葉だったが、いまだにあの約束が適用されているらしい。
ジュールは、必死に呼吸を繰り返しながら、男の腕の中で長く続く絶頂を楽しんだ。

「ああ、またやりすぎちまったな。どうも、あんたの顔を見てると、啼かせたくなっちまうんだよなぁ。まあ、可愛すぎんのがいけねぇよな。こんなにえろくて可愛いなんて反則だもんよ。ちっとくらいやりすぎちまってもしゃあねぇよな」

ジュールの尻の穴をかき混ぜていた指を、見せつけるようにしゃぶりながら男が笑う。
とても、不思議な男。
こんなにいかついジュールを、誰も可愛いなんて言うわけがないのに、この男だけは違う。
可愛いといいながら、戸惑うジュールを見つめ、目を細めて喜びながら、優しく抱きしめてくる。
本当に、ジュールのことを可愛いと思っている、みたいだ。
男のいうことを信じたいと思うし、信じるべきだとも思うけれど、ジュールの中にはやっぱりどこかで怖いと思う気持ちが残っている。

「…………ぁ、……ぅ……っ」

「ん？　なんだ、言いたいことでもあんのか？」