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36、嫉妬
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「……ああ、くそっ。んな深ぇところがいいのかよっ。誰に教わったんだよ、そんなとこっ。……まあ、いい。そこなら、俺のチンポでも届いてるし、なんならもうちょい奥まで突っ込んでやれるからな。いいぜ、塗りかえてやんよ。誰に仕込まれたんだか知らねぇが、喉マンコに俺のチンポをたっぷり食わせてやろうじゃねぇか。そんで、ぜってぇに、俺の方がいいって言わせてやるからなっ、ああっ、くそッッ、まじで気持ちいいじゃねぇかッッ」
獣のように唸りながら、舐めしゃぶっていた尻尾に軽く歯を立てた男の手が、ジュールの頭を上からぐっと押さえつけた。
大きく勃起した陰茎が、より深い喉の奥に突き立てられ、ジュールはまるで身動きができなくなってしまう。
「ん゛ぅう゛ぅッッ」
「ああ、待ってろよ。いま、俺が楽しませてやるからな」
そこからジュールは、上も下もわからなくなるような快楽の海に沈められた。
喉奥を撫でまわす陰茎と尻の中でしこりを引っ掻く二本の指、舐めて噛んでしゃぶってと敏感な尻尾を責め立てる口。
どれもこれもがジュールが知っている快楽をやすやすと飛び越え、簡単に絶頂へと押し上げてくる。
苦しくて思わず呻けば、喉奥を突き上げる陰茎の質量と力強さがさらに増し、尻の穴を締め付けて絶頂すればするほど、しこりと尻尾への責めが激しくきつくなる。
途中から、ジュールは陰茎からぷしゅぷしゅとお漏らしをしながら、体を痙攣させて絶頂すること以外、何もできなくなっていた。
男のふとももを抱える手がそこに爪を立てても、ぐったりしていた足を踏ん張って逃げようとしても、その快楽からは逃れられず、ついにジュールは大きく呻いたきり動けなくなってしまった。
「……くっ、出るぞ、飲めっ」
「ん゛、む゛ぅッ、ん゛ごっ、ごぶっ、ん゛お゛っ、ぉえ゛え゛ッッ」
ずりゅっと擦り付けられた先端が、喉の奥でぶわりと膨らみ、喉が焼けてしまいそうなほどに熱い飛沫がぶぴゅりと弾けた。
濃厚な精気に満ちた極上の精液だった。
白く濁った液体であるはずの精液はもったりと重く、まるで肉襞のひとつひとつをなぞるようにゆっくりと、胃の中へ落ちるためにすべっていくのがわかるほどだ。
それが、惜しみ無くジュールの体を満たしていく。
最初から最後まで濃くて、ぷりぷりとした精液は、どれほどの間溜めおかれていたのだろうか。
これほど極上な精気に満ちた精液など、きっと娼館街の頂点に立てたとしても、そうそうお目にはかかれないだろうと思う。
少し前に食べさせてもらった高級品の白兎のうまさすら、この精液の前では霞んでしまった。
ジュールの頭を逃がさぬよう、強く押さえつける男の手がなかったとしても、こんなにおいしいものから逃げたりなんてしなかっただろう。
「……すまねぇ、やりすぎたっ」
「…………こふっ、けふっ」
呼吸のできない苦しさに加え、濃厚な精気にあてられたジュールは、びくっびくっと小さく痙攣するだけになっていた。
どれだけうまくても、息のできない苦しさまではまぎらわせなかった。
腹の中に精液を注ぎきった男がそれに気づき、ジュールはようやく過ぎた快楽と呼吸のできない苦しさから解放される。
ぐったりした体を抱き起こされ、呼吸を取り戻したジュールの口からは、飲まされたばかりの白濁が力なく垂れ流されていった。
「ああ、本当にすまねぇな。辛かっただろ。あんたを、苦しめるつもりはなかったんだが……悪ぃな、加減するのを忘れちまった」
いつの間にか流れていた涙を拭われたジュールは、首をゆっくりと横に振った。
「……きもち、……かった、れす、か……?」
何度も何度も突き上げられて、酷使された喉が少し痛んでいた。
それでも最後に、あんなにおいしい白濁をたっぷり飲ませてくれたのだから、ちゃんと気持ちよくできていたのではないかと思う。
それなら、このくらいの痛みなど何ということはない。
与えてもらった精気で、すぐにでも魔力が補給されて治るはずだから。
「……ああ、気持ちよかったよ。……悔しくなるくらいな」
「よか、たのに……くや、し?」
「……そうだよ、あんたをそんな風に変えたやつに嫉妬した」
ぎゅうっと抱き寄せられて、ジュールは目をしばたいた。
しっと?
しっとって、なんだろう。
ジュールを変えたやつって、誰?
こんなに気持ちいい性交を教えてジュールを変えてしまった人なら、目の前にいるこの男なのに。
「しっと……?」
「そうだ。あんたのここに、チンポを擦り付けたら気持ちいいって教えたやつがいると思ったら、たまらなくなっちまった」
ジュールの喉に、男の指がそっと触れる。
そこは、つい先程まで男の陰茎が何度も突き上げていた場所だ。
陰茎を擦り付け、そこが気持ちいいところだと教えてくれた人のことを指しているのなら、やはり他の誰でもなく、この男だ。
深く飲み込めたと思っていたジュールの喉に、さらに奥があることを教えてくれた。
ジュールを無理矢理使っていた男たちですら、入ったことのない奥を。
それは、ジュールの知る誰よりも太く、長い陰茎を持っているこの男だからできたことだ。
この男は、不思議だ。
ジュールをただの穴として使う男たちと、何もかもが違いすぎる。
これまでジュールを使う男たちは、ジュールの頑丈な体が気にくわないのか、当たり前のように暴力をふるったし、意味もなく痛め付けるものもいた。
だけど、この男は違う。
ジュールの尻の中に隠された快楽のツボを責め立てた時はあんなにも激しく容赦がなかったのに、こうしてただ触れるだけの時は、まるでジュールが触れただけで壊れてしまう繊細な硝子細工であるかのような慎重さを見せる。
ジュールは、男と変わらないくらいにたくましく、ちょっとやそっとでは壊れそうにない屈強な男の体をしているというのに。
そうされると何とも不思議で、何故か触れられただけで、ジュールは胸が締め付けられるような気持ちになった。
「……あんたの、最初になりたかった」
不思議そうなジュールをゆっくりと腕の中に閉じ込めた男から、ぽつりと呟くように聞こえてきたのは、ため息のような小さな囁き。
その声がとても苦しそうに聞こえてくるから、ジュールはまだ震えが止まらない腕を、小さくまるめられた背中にそっとまわした。
ジュールを抱く男の腕に少し力がこもると、そのなんとも言えない安心感に、思わずほぅっとため息が漏れた。
「……ここ、さいしょ、れす」
男が触れた喉に、自分の手をそっと這わせた。
「きもち、く、させた、い……した。だれも、……たこと、ない。……から、さいしょ、です」
「……本当に? 俺が、最初、なのか?」
「はい、ほんとう、で……ん、ふぅ……ぁっ」
ジュールがこくりと頷くと、言いかけた言葉が終わらぬうちに唇へ食らいついてきた。
首の後ろにまわった手が、咥内を探られる快楽に震えるジュールを手繰り寄せ、深く甘い口づけをくれる。
腕にはろくに力が入らなくて、でも、なんだか少しも離れたくなくて、ジュールは必死に男の体にしがみついた。
獣のように唸りながら、舐めしゃぶっていた尻尾に軽く歯を立てた男の手が、ジュールの頭を上からぐっと押さえつけた。
大きく勃起した陰茎が、より深い喉の奥に突き立てられ、ジュールはまるで身動きができなくなってしまう。
「ん゛ぅう゛ぅッッ」
「ああ、待ってろよ。いま、俺が楽しませてやるからな」
そこからジュールは、上も下もわからなくなるような快楽の海に沈められた。
喉奥を撫でまわす陰茎と尻の中でしこりを引っ掻く二本の指、舐めて噛んでしゃぶってと敏感な尻尾を責め立てる口。
どれもこれもがジュールが知っている快楽をやすやすと飛び越え、簡単に絶頂へと押し上げてくる。
苦しくて思わず呻けば、喉奥を突き上げる陰茎の質量と力強さがさらに増し、尻の穴を締め付けて絶頂すればするほど、しこりと尻尾への責めが激しくきつくなる。
途中から、ジュールは陰茎からぷしゅぷしゅとお漏らしをしながら、体を痙攣させて絶頂すること以外、何もできなくなっていた。
男のふとももを抱える手がそこに爪を立てても、ぐったりしていた足を踏ん張って逃げようとしても、その快楽からは逃れられず、ついにジュールは大きく呻いたきり動けなくなってしまった。
「……くっ、出るぞ、飲めっ」
「ん゛、む゛ぅッ、ん゛ごっ、ごぶっ、ん゛お゛っ、ぉえ゛え゛ッッ」
ずりゅっと擦り付けられた先端が、喉の奥でぶわりと膨らみ、喉が焼けてしまいそうなほどに熱い飛沫がぶぴゅりと弾けた。
濃厚な精気に満ちた極上の精液だった。
白く濁った液体であるはずの精液はもったりと重く、まるで肉襞のひとつひとつをなぞるようにゆっくりと、胃の中へ落ちるためにすべっていくのがわかるほどだ。
それが、惜しみ無くジュールの体を満たしていく。
最初から最後まで濃くて、ぷりぷりとした精液は、どれほどの間溜めおかれていたのだろうか。
これほど極上な精気に満ちた精液など、きっと娼館街の頂点に立てたとしても、そうそうお目にはかかれないだろうと思う。
少し前に食べさせてもらった高級品の白兎のうまさすら、この精液の前では霞んでしまった。
ジュールの頭を逃がさぬよう、強く押さえつける男の手がなかったとしても、こんなにおいしいものから逃げたりなんてしなかっただろう。
「……すまねぇ、やりすぎたっ」
「…………こふっ、けふっ」
呼吸のできない苦しさに加え、濃厚な精気にあてられたジュールは、びくっびくっと小さく痙攣するだけになっていた。
どれだけうまくても、息のできない苦しさまではまぎらわせなかった。
腹の中に精液を注ぎきった男がそれに気づき、ジュールはようやく過ぎた快楽と呼吸のできない苦しさから解放される。
ぐったりした体を抱き起こされ、呼吸を取り戻したジュールの口からは、飲まされたばかりの白濁が力なく垂れ流されていった。
「ああ、本当にすまねぇな。辛かっただろ。あんたを、苦しめるつもりはなかったんだが……悪ぃな、加減するのを忘れちまった」
いつの間にか流れていた涙を拭われたジュールは、首をゆっくりと横に振った。
「……きもち、……かった、れす、か……?」
何度も何度も突き上げられて、酷使された喉が少し痛んでいた。
それでも最後に、あんなにおいしい白濁をたっぷり飲ませてくれたのだから、ちゃんと気持ちよくできていたのではないかと思う。
それなら、このくらいの痛みなど何ということはない。
与えてもらった精気で、すぐにでも魔力が補給されて治るはずだから。
「……ああ、気持ちよかったよ。……悔しくなるくらいな」
「よか、たのに……くや、し?」
「……そうだよ、あんたをそんな風に変えたやつに嫉妬した」
ぎゅうっと抱き寄せられて、ジュールは目をしばたいた。
しっと?
しっとって、なんだろう。
ジュールを変えたやつって、誰?
こんなに気持ちいい性交を教えてジュールを変えてしまった人なら、目の前にいるこの男なのに。
「しっと……?」
「そうだ。あんたのここに、チンポを擦り付けたら気持ちいいって教えたやつがいると思ったら、たまらなくなっちまった」
ジュールの喉に、男の指がそっと触れる。
そこは、つい先程まで男の陰茎が何度も突き上げていた場所だ。
陰茎を擦り付け、そこが気持ちいいところだと教えてくれた人のことを指しているのなら、やはり他の誰でもなく、この男だ。
深く飲み込めたと思っていたジュールの喉に、さらに奥があることを教えてくれた。
ジュールを無理矢理使っていた男たちですら、入ったことのない奥を。
それは、ジュールの知る誰よりも太く、長い陰茎を持っているこの男だからできたことだ。
この男は、不思議だ。
ジュールをただの穴として使う男たちと、何もかもが違いすぎる。
これまでジュールを使う男たちは、ジュールの頑丈な体が気にくわないのか、当たり前のように暴力をふるったし、意味もなく痛め付けるものもいた。
だけど、この男は違う。
ジュールの尻の中に隠された快楽のツボを責め立てた時はあんなにも激しく容赦がなかったのに、こうしてただ触れるだけの時は、まるでジュールが触れただけで壊れてしまう繊細な硝子細工であるかのような慎重さを見せる。
ジュールは、男と変わらないくらいにたくましく、ちょっとやそっとでは壊れそうにない屈強な男の体をしているというのに。
そうされると何とも不思議で、何故か触れられただけで、ジュールは胸が締め付けられるような気持ちになった。
「……あんたの、最初になりたかった」
不思議そうなジュールをゆっくりと腕の中に閉じ込めた男から、ぽつりと呟くように聞こえてきたのは、ため息のような小さな囁き。
その声がとても苦しそうに聞こえてくるから、ジュールはまだ震えが止まらない腕を、小さくまるめられた背中にそっとまわした。
ジュールを抱く男の腕に少し力がこもると、そのなんとも言えない安心感に、思わずほぅっとため息が漏れた。
「……ここ、さいしょ、れす」
男が触れた喉に、自分の手をそっと這わせた。
「きもち、く、させた、い……した。だれも、……たこと、ない。……から、さいしょ、です」
「……本当に? 俺が、最初、なのか?」
「はい、ほんとう、で……ん、ふぅ……ぁっ」
ジュールがこくりと頷くと、言いかけた言葉が終わらぬうちに唇へ食らいついてきた。
首の後ろにまわった手が、咥内を探られる快楽に震えるジュールを手繰り寄せ、深く甘い口づけをくれる。
腕にはろくに力が入らなくて、でも、なんだか少しも離れたくなくて、ジュールは必死に男の体にしがみついた。
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