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12、淫魔(1)
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生まれたばかりの淫魔は、性別を持たない。
男でも女でもない、無性体として生まれてくる。
生まれたばかりの淫魔には性器はなく、尻の穴と尻尾だけが存在している。
淫魔の子は生まれた時から、可愛らしい姿をしている。
小さく可愛らしい赤子の姿で抱擁を誘い、触れた相手からほんのわずかな精気をわけてもらいながら育つためだ。
どんなに幼くても、淫魔の子は淫魔ということだろう。
それ以外の食生活は、人の子と変わらない。
思わず手を差しのべたくなるよちよち歩きから、しっかりと自分の足で歩くようになっても、淫魔の子が可愛らしく微笑み手を繋ごうと誘うのも、触れたところから精気をわけてもらうためなのだ。
これは淫魔の子が、ある程度大きくなるまで続く。
そして、ある程度大きくなった淫魔の子は、取り込んだ精気によって、体を女か男に変化させる。
成長期に精気をわけてくれた相手の性別から、より精気を吸収しやすいように体が自然と変化するのだ。
女に欲情する男や女に欲情する女と長く触れあっていたなら女性体に、男に欲情する男や男に欲情する女となら男性体に、といった具合に。
相手が無意識に求めているものを精気から感じ取り、それにふさわしい性を選ぶ。
この現象は、それまで自然に溢れてくる精気だけを吸収していた淫魔の意識が、自らの意思で精気を求めるようになる第一歩であり、淫魔としての第一次性徴期のはじまりである。
ちなみに、この時選択される性別が、長く触れていた相手によって変化することから、別名『淫魔の初恋』とも呼ばれている。
この『初恋』を済ませた淫魔は、自身に向けられる欲情した精気を好んで吸収するようになり、体をさらに成長させていく。
そして、成長した淫魔は、ついに性交によって直接精気が獲られる体になる。
腹の中にある精器とよばれる器官が成熟し、体液からでも精気が抽出できるようになるのだ。
淫魔の精器とは、臓器とは違い特定の形を持たない。
上からでも下からでも、体内に注ぎこまれた体液から精気だけを抽出し、魔力として吸収する能力を補助する機能のことを指してそう呼ぶ。
無性で生まれてくる淫魔の体が女性や男性に変化することを第一次性徴とするならば、変化した体と完全に馴染み、淫魔の能力に目覚めて精気を糧とするようになることは第二次性徴と呼ぶべきだろう。
第二次性徴では、尻尾があること以外にあまり特徴がなかった淫魔たちは、ついに精気が獲られなければ生きていけない体へ完全に変化する。
変化した体を維持するのは、精器によって精気から変換された魔力であり、魔力が多ければ多いほど、淫魔の姿は美しくなり相手を魅了しやすくなる。
その際、一番最初に吸収する体液が何より大事とされており、成人すると同時に相手を宛がわれ、初めての性交に挑む『お食い初め』をする。
大抵は、親にあたる淫魔の見つけてきた相手の中から選ぶもので、お互いに納得して体を繋げる儀式になる。
男でも女でもない、無性体として生まれてくる。
生まれたばかりの淫魔には性器はなく、尻の穴と尻尾だけが存在している。
淫魔の子は生まれた時から、可愛らしい姿をしている。
小さく可愛らしい赤子の姿で抱擁を誘い、触れた相手からほんのわずかな精気をわけてもらいながら育つためだ。
どんなに幼くても、淫魔の子は淫魔ということだろう。
それ以外の食生活は、人の子と変わらない。
思わず手を差しのべたくなるよちよち歩きから、しっかりと自分の足で歩くようになっても、淫魔の子が可愛らしく微笑み手を繋ごうと誘うのも、触れたところから精気をわけてもらうためなのだ。
これは淫魔の子が、ある程度大きくなるまで続く。
そして、ある程度大きくなった淫魔の子は、取り込んだ精気によって、体を女か男に変化させる。
成長期に精気をわけてくれた相手の性別から、より精気を吸収しやすいように体が自然と変化するのだ。
女に欲情する男や女に欲情する女と長く触れあっていたなら女性体に、男に欲情する男や男に欲情する女となら男性体に、といった具合に。
相手が無意識に求めているものを精気から感じ取り、それにふさわしい性を選ぶ。
この現象は、それまで自然に溢れてくる精気だけを吸収していた淫魔の意識が、自らの意思で精気を求めるようになる第一歩であり、淫魔としての第一次性徴期のはじまりである。
ちなみに、この時選択される性別が、長く触れていた相手によって変化することから、別名『淫魔の初恋』とも呼ばれている。
この『初恋』を済ませた淫魔は、自身に向けられる欲情した精気を好んで吸収するようになり、体をさらに成長させていく。
そして、成長した淫魔は、ついに性交によって直接精気が獲られる体になる。
腹の中にある精器とよばれる器官が成熟し、体液からでも精気が抽出できるようになるのだ。
淫魔の精器とは、臓器とは違い特定の形を持たない。
上からでも下からでも、体内に注ぎこまれた体液から精気だけを抽出し、魔力として吸収する能力を補助する機能のことを指してそう呼ぶ。
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