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9、口淫(2)
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「さあ、奥を突くぞ。少し苦しいだろうが、我慢しろよ」
完全に耳を塞がれる直前、男が優しく告げるのを聞き、喜んで頷いたジュールの目からは涙がぽろりと溢れ落ちた。
どうしてこの男は、ジュールのようなものにこんなにも優しくしてくれるのだろうか。
これまでジュールのところにきた誰にも、こんな風に優しくしてもらえたことなどないのに。
男は地面に膝をつくと、ジュールの頭をがっちりと掴んで腰を振りはじめる。
はじめは気遣うようにゆるゆると、それから堪えきれないとばかりにがつがつと。
ああ、男はジュールで気持ちよくなっているのだ。
ジュールは突き入れられる陰茎を喉をきゅうきゅうと締め付けて歓迎し、溢れてくる先走りはじゅるじゅると啜って一滴残らず飲み込んだ。
男の先走りは濃厚な精気に満ちていて、それだけでも甘く蕩けるようにうまかった。
喉穴を犯される悦びは、塞がれた耳が閉じ込めるいやらしい水音となって、ジュールの頭の中まで犯してきた。
じゅぽじゅぽと激しく掻き混ぜられる音がジュールの中を満たし、心と体をどんどん蕩けさせていく。
息もつかせぬほどの激しいピストンを、ジュールの心は悦んで受け入れていたが、体の方は苦しいと感じているらしい。
いつの間にか、ジュールの指先は激しく震え、目の前は白くかすみはじめていた。
「そろそろ出すぞ。溢さす、全部飲み込めよ」
男が一際強く、一度、二度と腰を打ち付けてくる。
頭を強く引き寄せられたジュールの唇は、陰毛におおわれた男の腰にぴったりとはりついた。
喉の奥まで飲み込んだ陰茎が、ジュールの中で大きく二度、三度と膨れあがる。
体の一番深いところで、びゅくりびゅくりと噴き出しているだろう白濁とした甘露を、ジュールはかすんだ目をうっとりと細め、じっくりと味わった。
言われなくても、溢すだなんてもったいないことはできない。
耳を塞がれているからなのか、ジュールは頭の中にまで種付けされてしまったような気分になった。
「ふぅ……気持ちよかったぜ」
搾り出すように、最後の一滴までジュールの中に白濁を注ぎ込んだ男が満足そうに離れていく。
ずるりと喉から引きずり出された陰茎から、ほんのわずかに白く濁った糸が溢れ落ちそうになる。
それを見たジュールは、思わず射精を終えたばかりで萎えかけていた陰茎にぱくりと食いついていた。
まるで、釣り上げられてしまった魚のようだ。
「なんだ、そんなにうまかったのか? だが、この続きは飯のあとだ。まずは、こちらの腹を満たしておかないとな?」
「あ、の、これは……っ」
顔を赤らめながらも、男の陰茎から離れないまま、たどたどしく言い訳をしようとするジュールの頭を大きな手が優しく撫でる。
また、だ。
また、優しい。
「そうだよなぁ。しまう前に、こいつは綺麗にしておかないといけねぇな。どうだ、やってくれるか?」
「はい……っ」
男は苦笑しながらも、ジュールが思わず咥えてしまった陰茎を取り上げることなく、後始末を任せてくれた。
ジュールは、余計な刺激を与えぬよう、丁寧かつ迅速によだれと白濁で汚れた陰茎を舐め清めた。
垂れ下がる陰嚢を舐める時、男は少しだけくすぐったそうに息を漏らしたが、陰茎を舐めまわすジュールを早くしろと急かすこともなく、好きなように舐めさせながら頭を撫で続けていた。
ジュールは、変わった男だと思ったが、久しぶりに食える肉と性器にどうでもいいことだと考えることを放棄した。
「さ、まずは、飯にしようか」
男のくれた兎の肉は、ジュールの長い人生の中でも上位に入るうまさだった。
もっとも、ジュールの人生の中で、うまいと思えるまともな肉を食ったこと自体が、数えるほどしかなかったのだが。
完全に耳を塞がれる直前、男が優しく告げるのを聞き、喜んで頷いたジュールの目からは涙がぽろりと溢れ落ちた。
どうしてこの男は、ジュールのようなものにこんなにも優しくしてくれるのだろうか。
これまでジュールのところにきた誰にも、こんな風に優しくしてもらえたことなどないのに。
男は地面に膝をつくと、ジュールの頭をがっちりと掴んで腰を振りはじめる。
はじめは気遣うようにゆるゆると、それから堪えきれないとばかりにがつがつと。
ああ、男はジュールで気持ちよくなっているのだ。
ジュールは突き入れられる陰茎を喉をきゅうきゅうと締め付けて歓迎し、溢れてくる先走りはじゅるじゅると啜って一滴残らず飲み込んだ。
男の先走りは濃厚な精気に満ちていて、それだけでも甘く蕩けるようにうまかった。
喉穴を犯される悦びは、塞がれた耳が閉じ込めるいやらしい水音となって、ジュールの頭の中まで犯してきた。
じゅぽじゅぽと激しく掻き混ぜられる音がジュールの中を満たし、心と体をどんどん蕩けさせていく。
息もつかせぬほどの激しいピストンを、ジュールの心は悦んで受け入れていたが、体の方は苦しいと感じているらしい。
いつの間にか、ジュールの指先は激しく震え、目の前は白くかすみはじめていた。
「そろそろ出すぞ。溢さす、全部飲み込めよ」
男が一際強く、一度、二度と腰を打ち付けてくる。
頭を強く引き寄せられたジュールの唇は、陰毛におおわれた男の腰にぴったりとはりついた。
喉の奥まで飲み込んだ陰茎が、ジュールの中で大きく二度、三度と膨れあがる。
体の一番深いところで、びゅくりびゅくりと噴き出しているだろう白濁とした甘露を、ジュールはかすんだ目をうっとりと細め、じっくりと味わった。
言われなくても、溢すだなんてもったいないことはできない。
耳を塞がれているからなのか、ジュールは頭の中にまで種付けされてしまったような気分になった。
「ふぅ……気持ちよかったぜ」
搾り出すように、最後の一滴までジュールの中に白濁を注ぎ込んだ男が満足そうに離れていく。
ずるりと喉から引きずり出された陰茎から、ほんのわずかに白く濁った糸が溢れ落ちそうになる。
それを見たジュールは、思わず射精を終えたばかりで萎えかけていた陰茎にぱくりと食いついていた。
まるで、釣り上げられてしまった魚のようだ。
「なんだ、そんなにうまかったのか? だが、この続きは飯のあとだ。まずは、こちらの腹を満たしておかないとな?」
「あ、の、これは……っ」
顔を赤らめながらも、男の陰茎から離れないまま、たどたどしく言い訳をしようとするジュールの頭を大きな手が優しく撫でる。
また、だ。
また、優しい。
「そうだよなぁ。しまう前に、こいつは綺麗にしておかないといけねぇな。どうだ、やってくれるか?」
「はい……っ」
男は苦笑しながらも、ジュールが思わず咥えてしまった陰茎を取り上げることなく、後始末を任せてくれた。
ジュールは、余計な刺激を与えぬよう、丁寧かつ迅速によだれと白濁で汚れた陰茎を舐め清めた。
垂れ下がる陰嚢を舐める時、男は少しだけくすぐったそうに息を漏らしたが、陰茎を舐めまわすジュールを早くしろと急かすこともなく、好きなように舐めさせながら頭を撫で続けていた。
ジュールは、変わった男だと思ったが、久しぶりに食える肉と性器にどうでもいいことだと考えることを放棄した。
「さ、まずは、飯にしようか」
男のくれた兎の肉は、ジュールの長い人生の中でも上位に入るうまさだった。
もっとも、ジュールの人生の中で、うまいと思えるまともな肉を食ったこと自体が、数えるほどしかなかったのだが。
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