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ディレーテの街
ディレーテの街 13
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ディレーテは、迷宮を目当てに集まる冒険者の囲いこみと、荒くれものを制御するのに一役かっているが、もちろんそれだけではない。
ごく一部の人間しか知らないが、一番深いところにある秘密の階層ではモンスターとの交尾が楽しめる。
モンスターの肉便器だなんて、一度くらいは味わってみたいものだが、さすがに壁穴屋好きの俺でも『俺』をなくしてまで楽しみたいとは思わない。
堕ちきった犯罪者しか楽しめないのはずるいなどと、冗談まじりでいったら、それなら特別サービスで提供しましょうか、と領主が笑って言った。
スタッフであるテイマーたちからも、モンスターの肉便器が増えるのはいいと歓迎されたらしい。
すぐに、俺を肉便器として数えるんじゃない、客だぞ、客。
まあ、させてくれるなら、悦んで足を開くけどな?
それでいいのか、壁穴屋。
相変わらず、スタッフどもはモンスター至上主義のようだ。
特に俺が知っているやつらは、モンスターを愛し過ぎてるやつらばかりだからな。
モンスターのためになるなら、何でもいいんだろう。
この街にいるモンスターは、トレントだけではない。
コロシアムの見世物やモンスター馬車として、働くモンスターたちもいる。
ゴブリンやコボルトなどの下級モンスターから、オークやトロール、ケンタウロスなどの中級モンスター、さらにはグリフォンやキマイラ、レッサードラゴンなんて上級モンスターまでいるというから驚きだ。
すべて店のスタッフにテイムされていて、普段は街の中にある闘技場でモンスター同士戦ったり、時には人の奴隷と戦ったりする姿を披露している。
だが、発情期に入るとモンスターは、コントロールが効きにくくなり、見境なく人に襲いかかってくることもあるらしい。
まあ、襲うといっても、あくまでも交尾目的なので、やればすぐにおさまるようだが。
すっきりさせても長くは続かないが、やはり定期的にヌいてやらないとダメらしく、この時期はどうしても肉便器が不足する。
発情期だからといってコロシアムを中止するわけにもいかないから、どちらを先に落ち着かせるべきかと考えたとき、どうしても発情期モンスターの優先度は低くなってしまうのだ。
そうやって後回しにされてしまうことが前々から問題になっていたらしく、何かよい解決策はないかと考えられていた。
そして、普段の店の様子から、モンスターとの交尾に耐えられる人物がいるのではないかと密かに思っていたスタッフから提案があり、通常は売り手である客を相手に、発情期モンスターのちんぽ使用権が正式に販売されることになった。
罪人の成れの果てだけが味わえるものだったモンスターとの交尾を、刑罰としてではなく、正気のまま体験できる裏メニューとして提供するのだ。
闇夜の狂宴、と呼ばれるそれは、迷宮の街とも言われるディレーテでしか味わえないモンスター遊戯。
モンスターも種類によってはメスを必要としないものがいるため、性別に関係なく本当に孕まされ、出産までする繁殖行為そのものになることもある。
壁穴屋の輪っかのように、札の色ごとにコースがわけられていて、赤なら純粋な性欲処理、青なら群れ系モンスターとの乱交、黒はもちろん出産も含めた何でもあり。
もちろん、誰でもその遊戯に参加できるわけではない。
売り手の中でも特に淫乱で、モンスターの交尾に耐えられそうなものたちだけが、トレントを通じてスタッフから声をかけられる。
そのあたりは、教会担当が堕ちたあとの罪人たちと比べることで、客の淫乱具合を見極めてから声をかけているらしい。
つまり、闇夜の狂宴とは、発情期のモンスターに本能のまま犯され、本物の種付け交尾に耐えられる淫乱なメス穴であると認められたものだけが楽しめる特別サービスなのである。
まあ、俺は闇夜の狂宴なんて名前がつく前から、すでに肉便器扱いされてたけどな。
発情期のモンスターは、戦闘後の興奮したモンスターに比べれば、おとなしいものだという説明に惹かれ、試しに赤札を買うものが現れ、いつしか青札や黒札までもが売れるようになった。
いまでは札の販売を持ちかけられるのは、売り手としての力量を認められた証だといわれるまでになっている。
どこかの街の売り手用控え室で、それを自慢話として語っているやつがいた。
なんて、バカなやつなのだろう。
力量と言えば聞こえはいいが、要はモンスターの遊び相手にしても大丈夫そうな淫乱だと思われているだけではないか。
俺なら、口が裂けても絶対に言わない話だが、今どきのやつらは気にしないものなのだろう。
実際、ケツ穴がゆるすぎるからと、おっさんたちに二本差しにされているそいつを中で見かけたが、よがりながらぶっとんでもっとくれとねだっていたので、やはり肉便器の素質があるようだ、と納得した。
やはり、ディレーテスタッフの目は、確かなようだ。
ディレーテの壁穴屋では、迷宮の罠から得られた技術を生かし、短距離転移を組み込んだ特別な鍵を使用している。
迷宮の各階に置かれている転移石に魔力を注ぎ込むと、入口に置かれた石碑から魔力が補充された転移石まで跳べるという、あの仕組みを利用しているのだとか。
一本の鍵につき、ひとつの控え室がそれぞれ行き先として紐づけられていて、売り手はその鍵さえ持っていれば、どこからでも直接壁穴屋に入ることができる仕組みになっている。
控え室は、割り当てられた個室の裏側にある部屋で、風呂や便所などがおかれている準備をするための場所だ。
つまり、部屋に行く途中で誰かと鉢合わせる心配もなく、壁穴屋に入るところすら見られる心配のない素晴らしいシステムなのだ。
当然ながら、金もかかるし、魔力を補充して維持していくのも大変なことだと思うのだが、領主はそれを迷わず導入した。
あまりにも俺に都合がよすぎる話なので、当時、領主に言われていた「ディレーテは、先生のために作りましたから、いっぱい通ってくださいね」という言葉が、本気だったのではないかと思えてくる。
……まさか、だよな?
他の街の店でもそうだが、ディレーテに来た時は、だいたいそのまま領主に部屋ごと貸し切られることが多い。
もしや、何か俺が鍵を使うと領主に伝わるような仕掛けでもあるのだろうか?
そうだとしても、ここを使わない理由はないけれど。
なにせ、長い付き合いの領主には、とっくに気持ちいいところを押さえられている。
この店で新しい淫具が出る時には、試用試験を兼ねて一番最初に使わせてもらえるし、俺好みの責め方なので気持ちいいしと、特に不満はない。
ただ大事な亭主のちんぽを、こんなおっさんのケツ穴と共有させてしまっている奥方様に対しては、本当に申し訳ないと思う気持ちしかないけれど。
でも、前に一度、搾り取ってくれて助かるなんて礼状をもらったくらいだから、あの絶倫振りには苦労させられているんだろうなぁ。
領主は、もう少し年相応になるべきなんじゃないだろうか。
そんなわけで、人気のない場末の酒場に寄って受付を済ませた。
このあたりから入る客は、えげつない趣味のやつが多いので、普段からよく利用している区画だ。
それにここの受付は、金を入れると開くタイプの宝箱から鍵を取り出すだけの無人受付なので、壁穴屋をのぞきにいく振りをすれば誰にも気付かれずに鍵を受け取れる。
そんないろんな意味で重宝している酒場だった。
まあ、残念ながら、今日は普通の個室には行かないんだけどな。
それから外に出て、いつも通り宿屋で鍵のかかる個室を、前払いで二十日ほど借りる。
迷宮にもぐる際の荷物置き場として使うとあらかじめ宣言し、食事や掃除のサービスはすべて断った上で、誰も入らないようにと念を押す。
迷宮に向かう冒険者にありがちな注文なので、すんなりと受け入れられた。
それでなくても、俺はそれなりに名の知れた冒険者に分類されるので、むしろ喜んで引き受けてくれたと思う。
迷宮行きの冒険者が、荷物置き場にする場合は外出の際に鍵を返さなくてもいいというルールがあるので何かと楽なのだ。
前払いしてある宿泊費が切れたら、中に踏み込まれる可能性はあるが、予定日数よりかなり多目に借りたので大丈夫だろう。
あとは、必要なものだけを持って、壁穴屋に跳ぶだけだ。
俺は、持ってきた鍵の転移石に震える黒札を押し当て、魔力を上から注ぎ込んだ。
鍵の石が黒く染まれば、準備完了だ。
さあ、行こう。
新しいちんぽが俺を待っている。
ごく一部の人間しか知らないが、一番深いところにある秘密の階層ではモンスターとの交尾が楽しめる。
モンスターの肉便器だなんて、一度くらいは味わってみたいものだが、さすがに壁穴屋好きの俺でも『俺』をなくしてまで楽しみたいとは思わない。
堕ちきった犯罪者しか楽しめないのはずるいなどと、冗談まじりでいったら、それなら特別サービスで提供しましょうか、と領主が笑って言った。
スタッフであるテイマーたちからも、モンスターの肉便器が増えるのはいいと歓迎されたらしい。
すぐに、俺を肉便器として数えるんじゃない、客だぞ、客。
まあ、させてくれるなら、悦んで足を開くけどな?
それでいいのか、壁穴屋。
相変わらず、スタッフどもはモンスター至上主義のようだ。
特に俺が知っているやつらは、モンスターを愛し過ぎてるやつらばかりだからな。
モンスターのためになるなら、何でもいいんだろう。
この街にいるモンスターは、トレントだけではない。
コロシアムの見世物やモンスター馬車として、働くモンスターたちもいる。
ゴブリンやコボルトなどの下級モンスターから、オークやトロール、ケンタウロスなどの中級モンスター、さらにはグリフォンやキマイラ、レッサードラゴンなんて上級モンスターまでいるというから驚きだ。
すべて店のスタッフにテイムされていて、普段は街の中にある闘技場でモンスター同士戦ったり、時には人の奴隷と戦ったりする姿を披露している。
だが、発情期に入るとモンスターは、コントロールが効きにくくなり、見境なく人に襲いかかってくることもあるらしい。
まあ、襲うといっても、あくまでも交尾目的なので、やればすぐにおさまるようだが。
すっきりさせても長くは続かないが、やはり定期的にヌいてやらないとダメらしく、この時期はどうしても肉便器が不足する。
発情期だからといってコロシアムを中止するわけにもいかないから、どちらを先に落ち着かせるべきかと考えたとき、どうしても発情期モンスターの優先度は低くなってしまうのだ。
そうやって後回しにされてしまうことが前々から問題になっていたらしく、何かよい解決策はないかと考えられていた。
そして、普段の店の様子から、モンスターとの交尾に耐えられる人物がいるのではないかと密かに思っていたスタッフから提案があり、通常は売り手である客を相手に、発情期モンスターのちんぽ使用権が正式に販売されることになった。
罪人の成れの果てだけが味わえるものだったモンスターとの交尾を、刑罰としてではなく、正気のまま体験できる裏メニューとして提供するのだ。
闇夜の狂宴、と呼ばれるそれは、迷宮の街とも言われるディレーテでしか味わえないモンスター遊戯。
モンスターも種類によってはメスを必要としないものがいるため、性別に関係なく本当に孕まされ、出産までする繁殖行為そのものになることもある。
壁穴屋の輪っかのように、札の色ごとにコースがわけられていて、赤なら純粋な性欲処理、青なら群れ系モンスターとの乱交、黒はもちろん出産も含めた何でもあり。
もちろん、誰でもその遊戯に参加できるわけではない。
売り手の中でも特に淫乱で、モンスターの交尾に耐えられそうなものたちだけが、トレントを通じてスタッフから声をかけられる。
そのあたりは、教会担当が堕ちたあとの罪人たちと比べることで、客の淫乱具合を見極めてから声をかけているらしい。
つまり、闇夜の狂宴とは、発情期のモンスターに本能のまま犯され、本物の種付け交尾に耐えられる淫乱なメス穴であると認められたものだけが楽しめる特別サービスなのである。
まあ、俺は闇夜の狂宴なんて名前がつく前から、すでに肉便器扱いされてたけどな。
発情期のモンスターは、戦闘後の興奮したモンスターに比べれば、おとなしいものだという説明に惹かれ、試しに赤札を買うものが現れ、いつしか青札や黒札までもが売れるようになった。
いまでは札の販売を持ちかけられるのは、売り手としての力量を認められた証だといわれるまでになっている。
どこかの街の売り手用控え室で、それを自慢話として語っているやつがいた。
なんて、バカなやつなのだろう。
力量と言えば聞こえはいいが、要はモンスターの遊び相手にしても大丈夫そうな淫乱だと思われているだけではないか。
俺なら、口が裂けても絶対に言わない話だが、今どきのやつらは気にしないものなのだろう。
実際、ケツ穴がゆるすぎるからと、おっさんたちに二本差しにされているそいつを中で見かけたが、よがりながらぶっとんでもっとくれとねだっていたので、やはり肉便器の素質があるようだ、と納得した。
やはり、ディレーテスタッフの目は、確かなようだ。
ディレーテの壁穴屋では、迷宮の罠から得られた技術を生かし、短距離転移を組み込んだ特別な鍵を使用している。
迷宮の各階に置かれている転移石に魔力を注ぎ込むと、入口に置かれた石碑から魔力が補充された転移石まで跳べるという、あの仕組みを利用しているのだとか。
一本の鍵につき、ひとつの控え室がそれぞれ行き先として紐づけられていて、売り手はその鍵さえ持っていれば、どこからでも直接壁穴屋に入ることができる仕組みになっている。
控え室は、割り当てられた個室の裏側にある部屋で、風呂や便所などがおかれている準備をするための場所だ。
つまり、部屋に行く途中で誰かと鉢合わせる心配もなく、壁穴屋に入るところすら見られる心配のない素晴らしいシステムなのだ。
当然ながら、金もかかるし、魔力を補充して維持していくのも大変なことだと思うのだが、領主はそれを迷わず導入した。
あまりにも俺に都合がよすぎる話なので、当時、領主に言われていた「ディレーテは、先生のために作りましたから、いっぱい通ってくださいね」という言葉が、本気だったのではないかと思えてくる。
……まさか、だよな?
他の街の店でもそうだが、ディレーテに来た時は、だいたいそのまま領主に部屋ごと貸し切られることが多い。
もしや、何か俺が鍵を使うと領主に伝わるような仕掛けでもあるのだろうか?
そうだとしても、ここを使わない理由はないけれど。
なにせ、長い付き合いの領主には、とっくに気持ちいいところを押さえられている。
この店で新しい淫具が出る時には、試用試験を兼ねて一番最初に使わせてもらえるし、俺好みの責め方なので気持ちいいしと、特に不満はない。
ただ大事な亭主のちんぽを、こんなおっさんのケツ穴と共有させてしまっている奥方様に対しては、本当に申し訳ないと思う気持ちしかないけれど。
でも、前に一度、搾り取ってくれて助かるなんて礼状をもらったくらいだから、あの絶倫振りには苦労させられているんだろうなぁ。
領主は、もう少し年相応になるべきなんじゃないだろうか。
そんなわけで、人気のない場末の酒場に寄って受付を済ませた。
このあたりから入る客は、えげつない趣味のやつが多いので、普段からよく利用している区画だ。
それにここの受付は、金を入れると開くタイプの宝箱から鍵を取り出すだけの無人受付なので、壁穴屋をのぞきにいく振りをすれば誰にも気付かれずに鍵を受け取れる。
そんないろんな意味で重宝している酒場だった。
まあ、残念ながら、今日は普通の個室には行かないんだけどな。
それから外に出て、いつも通り宿屋で鍵のかかる個室を、前払いで二十日ほど借りる。
迷宮にもぐる際の荷物置き場として使うとあらかじめ宣言し、食事や掃除のサービスはすべて断った上で、誰も入らないようにと念を押す。
迷宮に向かう冒険者にありがちな注文なので、すんなりと受け入れられた。
それでなくても、俺はそれなりに名の知れた冒険者に分類されるので、むしろ喜んで引き受けてくれたと思う。
迷宮行きの冒険者が、荷物置き場にする場合は外出の際に鍵を返さなくてもいいというルールがあるので何かと楽なのだ。
前払いしてある宿泊費が切れたら、中に踏み込まれる可能性はあるが、予定日数よりかなり多目に借りたので大丈夫だろう。
あとは、必要なものだけを持って、壁穴屋に跳ぶだけだ。
俺は、持ってきた鍵の転移石に震える黒札を押し当て、魔力を上から注ぎ込んだ。
鍵の石が黒く染まれば、準備完了だ。
さあ、行こう。
新しいちんぽが俺を待っている。
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