壁穴屋

うしお

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番外・マルスケスの街

番外・マルスケスの街 オマケ 1

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気合いと根性で、マルスケスの街までの一日半を一睡もせずに来た。
正直、眠い。
長期外出の際に、家の手入れを任せている隣人のブランドル夫妻に声をかけ、子どもたちを連れて帰宅する。
飯は外で食べてきたので、あとはもう寝るだけだ。

「……オっちゃん、おうち、おっきいねー」

ぐるりと壁に囲まれた二階建ての家を見て、エリザベスがぽかんと口を開けている。
よく見れば、ユリウスとマルコも、似たような表情をしていた。

「安くするからって、無理矢理借りさせられてるんだよ。その代わり、部屋は余ってるから、ひとり一部屋使ってもいいぞ」

領主が裏から手をまわしていたと知ったのは、十年分の契約を済ませたあとだった。
長く借りたら安くなると聞かされていたのだが、俺を逃がさないための方便だったらしい。
あいつは俺をここに留めて置くために、おかしな権力の使い方をした。
あの防衛戦で傭兵として、そこそこ名前が売れていたから、戦力の囲いこみだと思われてるだろうが、あいつが爵位を正式に継ぐまで何だかんだと入り浸られた。
いまは物置になっているが、地下室を寝室にしてずいぶんと楽しんだものだ。
そういや、初夜の練習をさせてくれとかいって、結婚式でする誓いから付き合わされたこともあったな。
あいつのちんぽに向かって誓わされて、そのまま誓いの口付けだって喉奥まで突っ込まれたんだったか。
思い出したら、思わずケツ穴がきゅんっと疼いてしまった。

「部屋の掃除は、エマさんがやってくれてるから、二階のどの部屋でも眠れるはずだ。適当に、選んで、寝てくれ」

自分の家に帰ってきたからか、眠気が一気に押し寄せてきた。
まずいな。
こいつらが、眠るまで耐えられるか。

「オっちゃんは、どこでねるの?」

「俺か? 俺は……まだ、やることがあるんだ。ユリウスとマルコと、三人で寝ててくれるか?」

「……うん」

「よし、エリーはいい子だな」

エリザベスの頭を撫でて、ユリウスとマルコの三人を二階の角部屋に案内する。
ここなら、ベッドもでかいし、三人で眠れるだろう。

「今夜は、三人で寝るんだ。部屋は、明日、起きてから決めよう」

「わかりました」

「じゃあ、また明日。おやすみ」

「……おやすみ」

「おやすみなさい」

「おやすみー」

笑顔で三人と別れ、毛布を抱えて久しぶりに地下室へ降りる。
物置にしたとはいえ、寝るくらいのスペースは空いているから、今夜はそこで眠るつもりだ。
噂の淫魔サキュバススライムを、楽しませてもらうとしよう。

◆◆◆

目が覚めるとそこは教会で、俺は純白のドレスに身を包んでいた。
いや、待て、これをドレスと呼ぶのは、間違っている気がする。
上半身でまともなのは、コルセットと呼ぶべきものくらいだろうか。
腹回りにしっかりとした素材でできた布が巻き付けられ、ちょうど真ん中のあたりで編み上げになっていた。
よく俺の体に合うサイズがあったな、と思わずにはいられない。
だがその上の胸を覆うべき布はなく、胸部を持ち上げて強調するための枠のようなものしかつけられていなかった。
しかも、剥き出しの乳首には、きらきらとした宝石のついたリングが嵌められている。
下半身にいたっては、尻が半分しか隠れない上に前が全開のスカートとは呼べない代物と、すけすけのレースで出来たフリルたっぷりの女物のパンティ。
布面積が無さすぎて、ちんぽは飛び出てるし、金玉くらいしか隠せてない。
しかも、後ろ側は紐でしかなくて、ケツ穴が丸出しだ。
なんてものを穿かせるんだと思ったが、ちんぽにレースのリボンが巻きつけられているあたり、選んだやつの趣味なのだろう。
太ももまである白いレースの靴下はガーターベルトで留められていて、俺がはいているのでなければなかなかそそるものだった。
もはや全裸の方がマシ、といいたくなるほどひどいドレス擬きを着せられて、俺は礼拝堂の赤い絨毯の上にいた。

「先生」

嬉しそうな声が聞こえ、振り返る前に背後から抱きつかれていた。

「僕のために、着てくれたんですね。すごく似合ってます」

現れたのはジョシュアで、少し離れて俺を観察したあと、嬉しそうに笑った。
ジョシュアが着ていたのは、いたって普通の白い騎士服だった。
清廉な雰囲気が、ジョシュアの美貌によくあっていた。

「ジョシュ、これは」

「今日は、先生と僕の結婚式ですよ。忘れちゃったんですか? もう、みんな待ってますから、早くはじめましょう」

「みんな?」

ジョシュアが手を叩くと、礼拝堂の扉が開いて、参列者と思わしき人々が入ってきた。
それは、俺がこれまで壁穴屋で抱かれてきた男たちだった。
誰も彼もが全裸で、ちんぽを見せつけるように勃たせて近付いてくる。

「先生は、本当に人気者ですね。こんなにいっぱいお祝いに来てくれましたよ」

「ま、待て……なんで、みんな、いるんだ」

「そんなの、先生をお祝いするためですよ。さあ、結婚式をはじめましょう」

誓約書にサインするためのテーブルに、生け贄よろしく寝かされ、数人がかりで押さえ付けられる。
ジョシュア以外は、一言もしゃべらない。
手足を開いたまま固定されたせいで、ただでさえ役に立っていなかったスカートは、すっかり無意味なものになっていた。

「すごくいやらしくて可愛い下着ですね。先生の大きなクリトリスと、おまんこが全部見えてますよ。ふふ、見られて興奮してるんですか? クリトリスがおもらししちゃってます」

「ンッ、ああっ」

勃ちかけのちんぽの先をちゅるっと吸い上げられて、体が勝手に跳ねあがる。
ジョシュアのいう通り、ドレス擬きを着た俺を見ている男たちのじっとりねっとりとした視線に、どうしようもなく興奮していた。

「ふふ、おいしい。先生は、見られるのがお好きですから、おもらししちゃうのは仕方がないですね。まずは、誓いの口付けからしましょうか」

ぼろんと勃ちあがったちんぽが目の前に差し出される。
ジョシュアのちんぽも、先っぽからとろとろと蜜をこぼしはじめていた。

「さあ、先生。旦那様のおちんぽと、誓いの口付けを」

ぬちゅっと唇に、濡れたちんぽが擦り付けられた。
ぬちゅぬちゅと口紅のように蜜を塗りつけたちんぽは、そのまま俺の頭を固定して喉奥まで入り込んでくる。

「いやらしい口紅が、よくお似合いですよ。すぐにお化粧もしてあげますからね」

「う゛ぐぅ……っ」

ずちょずちょとジョシュアに喉まんこを使われているところを、男たちに見られながらぞくぞくと震えた。
嘔吐きながらちんぽに吸い付くだらしない顔を、みんなに見られているのだと思うと興奮がおさまらない。

「あっ、イくっ、イきますっ、せんせっ、はぁっ、はっ、あっ、出る、出るぅっ」

ジョシュアは、白濁を俺の顔にぶっかけた。
まわりで見ていた男たちが、それを俺の顔に塗りたくっていく。

「あとで、みんなにも、してもらいましょうね」
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