壁穴屋

エルデラの街

エルデラの街 ３１

「あ゛あ゛っ、ん゛ひっ、ひぅっ、ん゛ぐぅう゛う゛う゛う゛っ」

「ほらほら、急いで急いで。はやくひろげないと間にあわなくなっちゃうよ」

くすくす笑うユリウスに促され、つるりとした小便穴拡張器を押し込む作業へと戻る。
体が常に揺さぶられていることも、手にろくに力が入らないことも、作業が進まない言い訳にはならなかったし、させてもらえなかった。
ケツ穴を激しく突き上げられながら、自由にされた自分の手で小便穴を拡げていく。
快感と疼きに喘ぎながら、痛みを生む小便穴に拡張器をずぷずぷと押し込む俺を、ユリウスは楽しそうに追い詰めてくる。
時折、中でちんぽをびくつかせ、俺の焦りを煽っては、その凶悪なちんぽで奥の奥まで責め立てるのだ。

「んっ、ワンちゃんのおまんこは、いつまでもきつきつで気持ちいいね。チンポしゃぶりがとってもじょうずで、すぐにでもザーメンをしぼり取られちゃいそうだよ。このまま出しちゃってもいいかなぁ？」

「ま゛っ、で、も゛っ、も゛お゛っ、はい゛る゛っ、はい゛る゛がら゛ぁあ゛あ゛っ」

ずぐっと最後のひと押しに力をこめ、拡張器を気合いで中に埋め込んだ。
芯を入れられて無理矢理勃たされているちんぽの先から、拡張器の穴の大きさを調整する輪っかのような部分がぴょこりと飛び出しているのが見えた。
小便穴から感じるひどい違和感に、全身の毛穴から嫌な汗がどっと吹き出る。
螺旋スライムを詰め込まれていた俺の小便穴は、かなり拡げられてしまったものだと思っていたが、実はそうでもなかったらしい。

「ワンちゃん、まだ終わりじゃないでしょう？　しっかり奥までいれて、ひろげるところまでやらなきゃダメじゃない。ワンちゃんは、このちっちゃなおまんこの中に、ザーメンを飲ませてもらいたいんだよね？　このままだと、かけてはあげられるけど、中にはぜんぜん入らないと思うよ」

ユリウスに言われて見てみれば、調整部品の下にもう少しだけ棒が続いている。
ユリウスは、俺のちんぽの入口から小便袋の入口まで、どのくらいの長さがあるのか理解した上で、この拡張器を選んだのだろう。

「あ゛ぅう゛う゛う゛っ、ん゛っ、は……ぁ、あ゛あ゛あ゛あ゛っ」

拡張器を小便袋へ突き刺すのは、小便穴に押し込むよりもはるかに難しいことだった。
ちんぽの先を両手で掴み、飛び出ている拡張器を重ねた左右の親指で、無理矢理中へと押し込もうとする。
熱を帯びてもなお冷たく硬い無機質な拡張器に、体の深いところが無理矢理拡げられていく。
そのおぞましい感覚に、全身がぞわぞわ震えた。
ユリウスにされた時には感じなかったそれが、俺の手を拒もうとするかのように全身を支配している。

「ほら、あと少しだよ。がんばって」

優しくあやすようにゆるゆると動く熱棒にケツ穴を犯されながら、ちんぽの奥で鉄棒を飲み込みきれずに何度も喘いだ。
本当に、これで終わるんだろうか。
この疼いて疼いて仕方がない小便穴は、これで救われるのだろうか。
がくがくと震える力の入らない手は、どうしても拡張器を押し込みきれない。

「は……ぁっ、はい゛っ、ん゛な゛ぁっ、あ゛ぅっ、ん゛ん゛っ、な゛ん゛っ、れ゛ぇっ、はい゛っでっ、はい゛っでよ゛ぉお゛お゛っ」

「ワンちゃん、できなくて泣いちゃったの？　かわいいなぁ。おてつだい、してあげたくなっちゃうな」

目尻に口付けられて、いつの間にか滲んでいた涙を吸い取られた。
そのまま唇も重ねられ、入り込んできた舌に翻弄される。
くちゅくちゅぐちゅぐちゅとたっぷり口の中をかき混ぜられ、うっとりするような穏やかな快感に蕩けさせられ、一瞬だけ拡張器のことを完全に忘れた。

「は……ぁ、あ……ぅ、んっ、ふ……ぁ、あ……っ」

ユリウスの舌は巧みに動いて、口の中の気持ちいいところを暴き出していく。
もっともっとと舌を差し出してねだり、差し込まれる舌にちゅうちゅうと吸い付いた。

「んっ……ふふっ、キスだけで、こんなにとろけちゃうなんて。やっぱり、ワンちゃんは、かわいいなぁ。すごくかわいいワンちゃんには、ごほうびをあげなきゃね」

ごほうびといわれても、理解できないくらい蕩けていた。
もっとくれと、ユリウスの首に腕をまわして、引き寄せながら口付けた。
唇をぺろぺろと舐め、薄く開いた口の中から出てきた舌に甘やかしてもらう。
優しく舌を絡められ、甘く噛まれながら吸いあげられたりと、癖になりそうなほど気持ちいい口付けを繰り返す。
ユリウスを抱きしめていた手を、再びちんぽへと誘導されるまま握り直した。
よくできましたと褒めるように、甘く蕩けるような唾液を注ぎ込まれ、しっかり舌で混ぜ合わされたそれをうっとりと飲み込む。
優しく心地よい時間が過ぎる。
それだけではないと、知っていたはずなのに。
拡張器を握り締める俺の手に、ユリウスの手が重ねられた時でさえ、俺は何も理解していなかった。

「ワンちゃん、とろとろでかわいい」

呟いたユリウスの甘やかすような口付けが降ってきて、唇をなぞる舌に吸い付こうとした瞬間だった。
拡張器が、ちんぽの奥をずぬっと一気に貫いていた。

「ん゛ぎぃっ！」

小便袋の入口を拡げられるのは初めてではないのに、まるで初めて抉じ開けられたように痛んだ。
目の前でちかちかと星が舞っているようだった。
鉄棒を咥えこまされた小便袋は、びくびくと痙攣を繰り返し、ケツ穴は中にいるちんぽをぎゅうぎゅうと締め付けた。
俺の体は拡張器から与えられた痛みに反応して、勝手にあれこれと動いてしまう。
全身が雷に打たれたように跳ねあがる中、ユリウスに握られたままの手が、まるで穴を拡げようとするかのように拡張器をぐりぐりとまわしはじめた。