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エルデラの街
エルデラの街 11
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「……おれも、さわりたい」
「いいよ」
何となくのけ者になっていたマルコが言って、ユリウスが頷いた。
そこに、俺の意思は求められなかった。
その一言で、俺は新しい境地に達することになる。
「これに、さわればいいんだよな」
「そうだよ」
ユリウスは、すべてマルコの好きにさせてやるつもりらしく、注意めいたことは一切言わなかった。
ただ、マルコに触らせる前に、無言で俺を部屋の壁についていた鎖にしっかりとつないだ。
「ぁ……ぅう゛ぅ」
それが何より恐ろしかった。
ユリウスは、きっとこれから起こることの結果を予想している。
俺をこんな壁に頑丈な鎖を使って拘束しなければならないような、ひどいことが起きると思っているのだ。
なんだ、何が起きる?
わくわくとぞくぞくが止まらない。
「よし。もう、いいよ」
「なんで、壁に?」
「念のためだよ。そんなのいいから、さわりなよ。これに、さわってみたかったんでしょ?」
「お゛あ゛あ゛あ゛あ゛っ」
すっと撫でられて、ちんぽの先が糸蚯蚓のように蠢くスライムに焼かれる。
がちゃがちゃと鎖を鳴らしながら、腰を振りたくった。
「……うん、すげー気になってた。これにさわるだけで、おっさんはおかしくなっちゃうんだよな」
「そうだよ。この中が、すごく気持ちよくなるんだって」
「……おれも。おれも、ユリみたいに、ぐちゃぐちゃにしたい」
「聞いてごらん。ワンちゃんは、きっと許してくれるから」
「……ねえ、ぐちゃぐちゃに、していい?」
スライムから解放されたばかりの俺は、内容もよくわからないまま頷いた。
触りたいって言ってたから、それのことだろう、と。
「よかった」
スライムから手を離したユリウスは、少しだけ俺たちから離れた。
俺はそれを無意識に追っていた。
急に距離を取った理由がわからなかったからだ。
「…………また、ユリばっか見てる。ずるい」
けれど、俺がユリウスを見たことが、マルコには気にくわなかったらしい。
ぽつりとこぼれた不満に驚く。
そんな風に思っていたのか、と。
俺の手が自由だったら、頭のひとつも撫でてやったのに、いまの俺には何もしてやれない。
マルコは、俺の顔を見たまま、スライムへと手をのばしていく。
まるで行き先を確認しないマルコの手は、垂れ下がるスライムを探すように、俺のちんぽを撫で上げた。
下から少しずつ近付いてくる手に、興奮して息が荒くなる。
俺の目は、マルコの手に釘付けだ。
「なあ、おれを見て。おれだけを、見てよ」
触られる直前、マルコがすがりつくように体をくっつけてきた。
俺は言われるまま、下から見つめてくるマルコの目を見返した。
別にさっきまでも、マルコを見ていなかったわけじゃないけれど。
「いまから、おっさんを気持ちよくさせるのは、おれだからな」
違うとわかっていても、おっさんと言われればびくりと体が跳ね上がった。
「……忘れるなよ」
そこからは、忘れられるはずもなかった。
鎖を引きちぎれるんじゃないかというくらい、暴れまくった。
マルコが、外に垂れ下がっていたスライムを思いきり握り締めたせいだ。
内側のスライムは、荒れに荒れた。
糸蚯蚓が数千匹分どころか、数万いや数十万匹分でもおかしくないくらい、肉襞のひとつひとつをなぶるように細かく蠢いた。
イったのか、イってないのかもわからない。
ただただ暴れまくってることだけは理解していた。
声は、出なかった。
一気に脳みそまで焼けついて、息をするのもやっとなくらいだ。
体を動かす機能が暴走しているみたいで、俺の意識も何もかもを飲み込む嵐に操られている。
「きもちいい?」
優しく囁く声は、どんな悪魔より残酷だった。
マルコは無邪気にスライムを握り締め、無垢な笑顔で俺に微笑んでみせる。
「いま、おっさんを気持ちよくさせてるのは、おれだからな」
結局、どれだけイっても手を離してもらえず、最終的に子種でも小便でもないものを漏らしてイった。
ちんぽがむずむずすると思ったら、急に体中からちんぽめがけて血が集まっていく感じがして、何だと思う間もなくボールの隙間からぶしゃああっと噴き出していた。
さらさらで臭いもあまりないらしいそれは、女の潮に似てるのだとしばらく経ってから気が付いた。
「男の人でも潮吹きってするんだね。初めて見たよ」
「ユリも、いまの初めてだった? おれが、最初?」
「うん。マルが最初だね。ワンちゃんがあんなに気持ちよくなってるのも初めて見たよ。すごかったね、マル」
二人の和やかなやりとりを、壁にはりつけられたまま、ぼんやりと見つめる。
掃除をするどころか、もっと汚した事実は変わらない。
この後に待っているだろう掃除タイムを、ただじっと待ち続けた。
「いいよ」
何となくのけ者になっていたマルコが言って、ユリウスが頷いた。
そこに、俺の意思は求められなかった。
その一言で、俺は新しい境地に達することになる。
「これに、さわればいいんだよな」
「そうだよ」
ユリウスは、すべてマルコの好きにさせてやるつもりらしく、注意めいたことは一切言わなかった。
ただ、マルコに触らせる前に、無言で俺を部屋の壁についていた鎖にしっかりとつないだ。
「ぁ……ぅう゛ぅ」
それが何より恐ろしかった。
ユリウスは、きっとこれから起こることの結果を予想している。
俺をこんな壁に頑丈な鎖を使って拘束しなければならないような、ひどいことが起きると思っているのだ。
なんだ、何が起きる?
わくわくとぞくぞくが止まらない。
「よし。もう、いいよ」
「なんで、壁に?」
「念のためだよ。そんなのいいから、さわりなよ。これに、さわってみたかったんでしょ?」
「お゛あ゛あ゛あ゛あ゛っ」
すっと撫でられて、ちんぽの先が糸蚯蚓のように蠢くスライムに焼かれる。
がちゃがちゃと鎖を鳴らしながら、腰を振りたくった。
「……うん、すげー気になってた。これにさわるだけで、おっさんはおかしくなっちゃうんだよな」
「そうだよ。この中が、すごく気持ちよくなるんだって」
「……おれも。おれも、ユリみたいに、ぐちゃぐちゃにしたい」
「聞いてごらん。ワンちゃんは、きっと許してくれるから」
「……ねえ、ぐちゃぐちゃに、していい?」
スライムから解放されたばかりの俺は、内容もよくわからないまま頷いた。
触りたいって言ってたから、それのことだろう、と。
「よかった」
スライムから手を離したユリウスは、少しだけ俺たちから離れた。
俺はそれを無意識に追っていた。
急に距離を取った理由がわからなかったからだ。
「…………また、ユリばっか見てる。ずるい」
けれど、俺がユリウスを見たことが、マルコには気にくわなかったらしい。
ぽつりとこぼれた不満に驚く。
そんな風に思っていたのか、と。
俺の手が自由だったら、頭のひとつも撫でてやったのに、いまの俺には何もしてやれない。
マルコは、俺の顔を見たまま、スライムへと手をのばしていく。
まるで行き先を確認しないマルコの手は、垂れ下がるスライムを探すように、俺のちんぽを撫で上げた。
下から少しずつ近付いてくる手に、興奮して息が荒くなる。
俺の目は、マルコの手に釘付けだ。
「なあ、おれを見て。おれだけを、見てよ」
触られる直前、マルコがすがりつくように体をくっつけてきた。
俺は言われるまま、下から見つめてくるマルコの目を見返した。
別にさっきまでも、マルコを見ていなかったわけじゃないけれど。
「いまから、おっさんを気持ちよくさせるのは、おれだからな」
違うとわかっていても、おっさんと言われればびくりと体が跳ね上がった。
「……忘れるなよ」
そこからは、忘れられるはずもなかった。
鎖を引きちぎれるんじゃないかというくらい、暴れまくった。
マルコが、外に垂れ下がっていたスライムを思いきり握り締めたせいだ。
内側のスライムは、荒れに荒れた。
糸蚯蚓が数千匹分どころか、数万いや数十万匹分でもおかしくないくらい、肉襞のひとつひとつをなぶるように細かく蠢いた。
イったのか、イってないのかもわからない。
ただただ暴れまくってることだけは理解していた。
声は、出なかった。
一気に脳みそまで焼けついて、息をするのもやっとなくらいだ。
体を動かす機能が暴走しているみたいで、俺の意識も何もかもを飲み込む嵐に操られている。
「きもちいい?」
優しく囁く声は、どんな悪魔より残酷だった。
マルコは無邪気にスライムを握り締め、無垢な笑顔で俺に微笑んでみせる。
「いま、おっさんを気持ちよくさせてるのは、おれだからな」
結局、どれだけイっても手を離してもらえず、最終的に子種でも小便でもないものを漏らしてイった。
ちんぽがむずむずすると思ったら、急に体中からちんぽめがけて血が集まっていく感じがして、何だと思う間もなくボールの隙間からぶしゃああっと噴き出していた。
さらさらで臭いもあまりないらしいそれは、女の潮に似てるのだとしばらく経ってから気が付いた。
「男の人でも潮吹きってするんだね。初めて見たよ」
「ユリも、いまの初めてだった? おれが、最初?」
「うん。マルが最初だね。ワンちゃんがあんなに気持ちよくなってるのも初めて見たよ。すごかったね、マル」
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