上 下
78 / 161

78、束縛ケアラー

しおりを挟む
「…………ん……っ、……ぉ、しっこ……っ」

猛烈な尿意で目が覚めた。
膀胱が破裂するんじゃないかと思うくらいぱんぱんで、寝ている間に漏らさなかった自分を褒めてやりたくなる。
ついでに、腹の方からもぐるぐると嫌な音が聞こえてきて、早くトイレに行かなければと思った。
おれもいい大人だ。
どっちにしろ、漏らすようなことがあってはいけない。

「ぁ……、なんれ……っ」

だが、トイレに行こうとしたおれは、自分の体が自由動かせないことに気がついた。
それどころか、いつの間にかおれはとんでもない格好をさせられている。
動く度にがちゃがちゃと鳴るのは、両手首に巻かれたベルトタイプの手錠を繋ぐ鎖と太ももと足首を繋ぐ拘束具の鎖で、手はひとつにまとめられ、足は曲げたままのばせないようにされていた。
しかも、膝に近いところにある太ももに巻かれたベルトには、一本の棒がしっかりと固定されていて、大きく開いた足を閉じることさえできない。
萎えたちんぽには、太いカテーテルが突き刺さったままで、オヤジに犯されまくったアナルには、掴みやすい取っ手つきのアナルストッパーまで突っ込まれている。
じんじんと疼くアナルには、オヤジの精液がたっぷりと詰め込まれているようで、うっすら膨らんだ腹からはぐるぐると獣が唸るような音が聞こえてきた。
自分で腸内洗浄をするときだって、浣腸液をこんなに奥までたくさん入れたりなんてしないし、ずっと入れっぱなしにしておくこともないから、すごく痛いしかなり苦しい。
それなのに、いまのおれの腹がオヤジの精液で膨らんでいるんだと思うと、本当に孕まされてしまったみたいでぞくぞくする。
男のおれの腹を膨らませるほど射精するなんて、やっぱりオヤジの精力の強さは半端ない強さだ。

「ああ、やっと起きたか。お前が寝ちまったからな、いろいろ準備してたところだ。そろそろ起こそうと思ってたから、ちょうどよかった」

「ぉや、じ……?」

「なんだ、起きたばっかか。まだ寝ぼけてやがんのか?」

腹痛に顔をしかめながら、オヤジを見上げた。
全裸のオヤジは、手にスポーツドリンクのペットボトルと何か黒いものを持っていて、拘束されたおれに近づいてくる。
驚いたことに、おれの中にたっぷり射精したはずのオヤジのちんぽは、まだしっかりと勃起していた。
オヤジのちんぽにたっぷり躾られたおれのアナルは、それを見てひくひくとひくつきはじめる。
たぶん、アナルに突っ込まれたアナルストッパーの取っ手が、犬の尻尾のようにぶんぶんとゆれていることだろう。
なんて、ひどいパブロフだろうか。

「喉、渇いてんだろ。いま、飲ませてやる」

黒いものを枕の上に置いたオヤジが、ペットボトルの封を開けた。
ちらっとおれのアナルの方を見たはずなのに、動いているだろうそれには触れない。
ちんぽが勃起したままだとは思えないほど、オヤジは普通だった。
ただの病人を介抱するみたいに、拘束具でがんじがらめにされたおれの世話を焼いてくれる。
あれ、おれって実は拘束されてないのかな?と思うくらいに。
だけど現実に、おれは手も足もしっかりと拘束されているし、排泄用の穴もしっかりと塞がれていた。
普通過ぎるオヤジが少しだけ怖い。
おれはいま焦らされているんだろうか。
いっそ、エロい尻尾がゆれてるぞ、とアナルストッパーを動かしながら責めてくれればいいのにと思ってしまう。

「ゃ、いらなぃ、も、膀胱いっぱいらから……オヤジ、おれ、おしっこ、しらいよ」

確かに喉は乾いているのだけれど、いまのおれの膀胱には新しい水分が入るような余地はない。
ふるふると頭を振って断るが、オヤジはベッドに膝をついて近づいてきた。
ぎしっとベッドの軋む音が、なんだかやけに生々しくてぞくぞくする。
そういえば、オヤジのオナホにされている間、おれのベッドは壊れるんじゃないかと思うくらい激しく軋んでいたんだったと思い出した。
こんな音にすら、おれの体は勝手に発情してしまう。

「しょんべんなら、あとでさせてやるから飲んどけ。体がもたねぇぞ」

「やっ、ぁ……んっ、んぅ……っ」

おれの頭をがしがしと撫でたオヤジがペットボトルに口をつけ、そのままおれに口移しでスポーツドリンクを飲ませてくれる。
ちゃんとおれが噎せたりしないように、首の角度や流し込む速度まで考えてくれているようだった。
一口飲んでみれば、本当におれの喉は渇いていたようで、もっと欲しくてたまらなくなる。
オヤジが口を離す度に、もっと飲ませて欲しいと舌をのばしてねだった。
スポーツドリンクだとはいえ、そんなすぐに膀胱へ流れ込むものでもない。
トイレに行かせてもらえるなら、問題ないだろうと調子に乗って。

「……ふぅっ、お前は甘えん坊だな」

何度目かの口移しのあと、オヤジが目を細めて笑った。

「……だめ、かな?」

「いや、可愛くてたまんねぇよ。もっと甘えてもいいぞ」

「も、もっと……って」

少しだけ不安になって聞けば、予想以上に甘い答えが返ってきた。
思わず真っ赤になった耳を撫でられ、ぞくぞくと奮える。
今度は、スポーツドリンクの入ってない唇が降ってきた。
もちろん、おれはそれを喜んで受け入れて、しばらくの間、すべてを忘れてうっとりと気持ちいい口付けにひたりきった。

すぐに、腹痛で現実に引き戻されたけれど。
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

後輩が二人がかりで、俺をどんどん責めてくるー快楽地獄だー

天知 カナイ
BL
イケメン後輩二人があやしく先輩に迫って、おいしくいただいちゃう話です。

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました

氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。 ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。 小説家になろう様にも掲載中です

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

催眠アプリ(???)

あずき
BL
俺の性癖を詰め込んだバカみたいな小説です() 暖かい目で見てね☆(((殴殴殴

処理中です...