大酒飲みは虎になったことを忘れてしまう

うしお

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74、無自覚オヤジキラー

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「ほら、イきたかったらおねだりしてみろ」

意地悪く吊り上がった濡れた唇を、ぺろりと舐めるオヤジにくらくらする。
獰猛な肉食動物にばったり出会った草食動物の気分だ。
もちろん、おれが草食動物だったら、食べられそうで怖いから逃げようなんてことにはならず、むしろいますぐ食べてくださいって突進しちゃう変わり者のはずだ。
こんなにすごい肉食動物ひとに会えたなら、他の肉食動物誰かに食べられる前に、草食動物おれのこと頭からバリバリかじって残さず食べてと言いたくなってしまうだろう。
だって、いまのオヤジはすっごくエロいし、めちゃくちゃ格好いい。
いつものオヤジも好きだけど、ちょい悪オヤジっぽいのもすごく好きだ。
そんな目で見つめられたらすっごく困る。
いまなら、見られているだけでイけそうな気がしてしまう。

「はぁああぁ……っ、も、そのかお、すきぃ……っ、オヤジ、かっこいぃよぉ……っ」

おれを見るオヤジの視線に、頭の中まで蕩かされてしまったみたいだ。
気がつけば、うっとりしながら呟いていた。

「………………は? おまっ、なっ、なに言って……っ」

「お゛ぉん゛ん゛ッッ」

その瞬間、狼狽えたオヤジが抱き締めていたおれから手をばっと離した。
体はオヤジの胸にくっついていたからいいけれど、アナルに突っ込まれていた手は一気に引き抜かれることになった。
入れる時にはじっくり拡げてもらってなんとか入ったオヤジの手が、びっくりするくらい簡単に、勢いよくアナルを拡げて出ていった。
さすがにいまのは本気でアナルが壊れるんじゃないかと思ったが、おあずけにされていた前立腺を殴るみたいに擦ってもらえたのがすごくよかったのか、思いきりイけた。
いきなりきた絶頂の余韻に、全身を震わせながら、おれはオヤジにすがりついてイき続ける。

「やっちまった。くそっ、ここまでの段取りが台無しじゃねぇか」

悔しそうに呻いたオヤジは、すがりつくおれを引き剥がしてくるりとまわした。
その間も、おれの体はびくびくと絶頂の余韻を味わっている。
もう気持ちよすぎてどうにかなりそうだ。
そんなおれを、オヤジは後ろからぎゅっと抱き寄せてくれる。
仰け反った背中をびくびくと震わせながら、オヤジの胸に擦り付けるみたいにしてくっついた。
顔だけが振り向かされて、オヤジの顔をとろんとしたままの目で見上げる。
もう、自分で頭もあげられないくらい力が入らない。

「お前、オトコの趣味、相当悪ぃぞ。こんなゴリラ顔が格好いいなんざ、誰も言わねぇからな」

目元がほんの少し赤く染まって見えるオヤジが、おれのおでこにキスをして、力が入らないおれの腰を軽く浮かせた。
背中にぴったりくっつくオヤジの体は、少しだけ汗ばんでいて、むっちりした胸板がしっとりしていて気持ちいい。

「ほかのひととか、どぉでもいぃよ。おれは、オヤジ、らけらもぉ゛ッ」

持ち上げられていた体が下ろされると、ひくひくしてたおれのアナルに、大きな熱の塊がぐぷっと少しだけ入り込んでくる。

「あ゛、え゛っ、こえ、ぢんぽぉ……っ?」

「聞かなくたって、もうわかってんじゃねぇか。この淫乱マゾ息子め。あんまり可愛いことばっか言ってんじゃねぇぞ。ほら、お待ちかねのチンポをくれてやるから、さっさとねだれよ」

ちんぽの先だけで、ぢゅぽっぢゅぽっとピストンされて、アナルがくぱっくぱっと拡げられているのがわかる。
早く早くとおねだりするみたいなおれのアナルは、もう奥の奥まで期待に疼いてしまっていておかしくなりそうだ。

「ん゛っ、あ゛っ、あ゛あ゛っ、ら゛め゛ぇっ、ぢん゛ぽぬい゛ぢゃ、や゛ら゛ぁっ、は、はや゛ぐぅっ、オヤジぃっ、ぢ、ぢんぽぉ、お゛ぐま゛れぢょう゛ら゛い゛ぃっ、ま゛ぢょま゛ん゛ごお゛に゛ゃほ、い゛っぱい゛づがっれ゛ぇ……っ」

だから、素直にねだってオヤジを振り返れば、さっきよりもっと獰猛さを増したオヤジがおれを見つめていた。

「ははっ、これじゃ、どっちがねだったんだかわかんねぇな」

耳をぱくっと咥えられて、ぬるっと走った濡れた感触にぞくぞくっと震えた。
オヤジはまだちんぽをくれなくて、どうやらいまのではまだおねだりが足りていないらしいと判断した。
快感に震えるおれは、オヤジに触れるだけで精一杯だった。

「お゛れぇっ、お゛ねら゛りひらの、お゛れら゛から゛ぁっ、お゛ねら゛、お゛あ゛ッッ」

せめて、ちゃんとおねだりしなきゃと口を開けば、今度は最後まで言わせてもらえず、凶器みたいな極太ちんぽで、思いきり串刺しにされてしまう。

「おねだり上手なマンコにゃ、たっぷりご褒美だっ」

「お゛っ、お゛お゛っ、ん゛ひぃッッ、ん゛ほぉお゛お゛ぉん゛ッ」

がつがつがつと駆けつけ三杯とでも言わんばかりに、前立腺を容赦なく突き上げられてひたすらイくことしか許されない。
じっくりと撫でられてしっかり膨れていた前立腺は、オヤジちんぽのサンドバッグ状態だ。
どんなに突かれてへこまされても、おれの前立腺はオヤジちんぽの前に戻ってくるしかなかった。
この体位はやばい。
ただでさえ腰を振るなと言われてるのに、後ろから突き上げられたりしたら前立腺に逃げ場なしだ。
そうじゃなくても、もうとっくにおれの体力なんて尽きかけている。
おれより激しく動いてるオヤジが元気すぎて、こういうのを絶倫っていうのかな、とちょっとだけ現実逃避。

「おいおい、ヤってる最中に考え事か? なんだよ、まだまだ余裕じゃねぇか」

「え゛っ、ぢがッ」

言い訳しようとしたが、ぱくっと食いつかれて唇を塞がれる。
さっきまでのキスも激しいと思ってたのに、もっともっとすごいキスでとろとろに蕩かされていく。
前立腺も突き上げられ続けているおれの世界は、ぐるりと回転させられる。
あ、これ、意識とぶやつだ。
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