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57、檻囮ラバーズ
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「ああ、そこの角を左だ。曲がったら、突き当たりまでまっすぐ行ってくれ」
すっと前にのばされたオヤジの腕に、もう見慣れてしまったギプスの姿はない。
そこにあるのは、大きくてごつごつとした男らしくてタコだらけの職人の手だ。
思わず、運転に支障が出ない程度に見惚れてから、ウィンカーを出した。
予定通りにギプスが取れてよかった。
「……なぁ、本当に行くのかよ」
「別に、仕事をしてくるなんて言ってねぇだろ。迷惑かけちまったんだ。挨拶ぐらいさせろよ」
ゆっくりとカーブしながら、ぶすっとして言えば、オヤジが頭をくしゃくしゃとかきまわすように撫でてくる。
ちらりと見たオヤジは、少しだけ気まずそうな顔をして笑っていた。
今日は朝から病院で、オヤジはついにギプスから解放された。
医者は、驚異の回復力だねー、と楽しそうに笑って、もうしばらくは安静にして過ごしてねーと付け加えた。
それなのに、オヤジは家に帰る前に町工場に寄りたいだなんて言い出した。
オヤジの手は、いつも通りの大きな手だったけど、少しだけ優しすぎる。
ギプスが取れたての手は、少しだけ感覚が狂うという話で、力の加減が難しくなると聞いているからそのせいなのかもしれない。
医者は、すぐに馴染んじゃうから大丈夫だよー、なんて言ってたけど少し心配だった。
「それなら、おれ、車で待ってるよ」
「あぁ? いい、いい、あの辺は狭ぇから車停めるとこなんかねぇし、お前もたまにゃ一人になりてぇだろ? ずっと俺に付き合わせちまったからな。ちょっと気晴らしにでも行ってこい。俺はバスで帰るから、気にすんな」
「でも……っ」
突き当たりの少し前で車を停め、オヤジに言い返そうとしたら、今度はがっちりと頭を掴まれ、そのままオヤジの方へ引き寄せられた。
「お前、ケツもチンポもオモチャなしで過ごすの久しぶりだろ。いまのうちに、やりたいことやっておけって。ああ、そうだ。帰ったら俺が全部つけ直してやるから、腹ん中綺麗にしとくのを忘れんなよ? ケツの掃除は任せてやるから、しっかりやっとけ。あとでちゃんと確認するからな」
肩を組むみたいに、首に腕がかけられて、耳に思いきり噛みつかれたあと、低い声で囁かれた。
じんじんと痛む耳を、オヤジの分厚い舌がぬるりと舐め上げていく。
ぞくぞくするような快感と囁きの内容に、おれの体は勝手にぶるりと震えた。
思わず勃起しそうになり、内股になったおれの股間を、オヤジがやわらかく撫でる。
「……っ、アナル、だけ……? ちんぽ、は……?」
内股に時々あたるオヤジの手に、ぞくぞくする。
ゆるやかに勃起しはじめたちんぽは、固い檻に閉じ込められたまま、窮屈な姿勢で蜜を溢れさせた。
どんなに欲しくても、オヤジの手は届かない。
「んぅうぅっ」
今日は、出かけるからとここ最近つけっぱなしにさせられていたローターはもちろん、尿道を塞ぐバイブもペニスカバーもすべて外されていた。
代わりに、萎えたちんぽを檻に閉じ込めるような貞操帯をつけられている。
小さな南京錠がついていて、おれはオヤジに命令されながら自分のちんぽに貞操帯を嵌め、自分でそいつに鍵をかけた。
セットでついてきた尿道プラグは、つけさせてもらえなかった。
貞操帯は、ちんぽと金玉のまわりを金属の枠がぐるりと囲むタイプで、強制的に下を向かされているおれのちんぽはオナニーどころか勃起させることもできなくなっている。
いまも、勃起しかけたちんぽに金属の枠が食い込んできて、じわじわとおれを痛めつけていた。
「チンポはダメだ。いいか。お前が触っていいのは、ケツの穴だけだからな。絶対にチンポにゃ触んなよ。……まあ、お前にゃこいつは触れねぇだろうけどな。こいつは、俺が洗ってやる。ああ、そうだ。道具の準備だけはさせてやるから、カテーテルと中を洗う用のゼリーを用意しとけ。そうだなぁ……五パックもありゃ、綺麗になんだろ。それから、ブジーはシリコンブラシをセットで頼むぜ。お前の大好きなアレな?」
シャツが少しだけているオヤジの胸元で、ネックレスのようにぶら下げられた貞操帯の鍵がゆれている。
貞操帯に鍵をかけたあと、おれが鎖を通してオヤジの首にかけた。
いまから、お前のチンポは俺が管理してやるなんて言われて、ノリノリで。
こんなに辛くなるって知っていたら、絶対にそんなことしなかったのに。
ああ、でも大好きなオヤジに言われてしまった以上、おれに断れるわけがなかった。
「……ゼリーだけじゃなくて、ブラシも使う気かよ……」
その昔、ゼリー状の栄養補助食品を使って行われたのがはじまりとされる尿道オナニーだが、食べ物を無駄にするのはよくないという風潮から、それ専用にゼリー状のローションが開発された。
用途に応じて進化を遂げたゼリーローションは、いくらのようにはっきりした粒状のものや、原型となったゼリー食品のようにやわらかいものなどいくつかタイプが存在している。
いくらタイプは、膀胱まで入れてからブジーやバイブなどで潰してもいいし、固形のまま排泄させるのもいいという優れものだ。
中でいくらがぷちぷちと潰れるおぞましさや、ぷりぷりとしたいくらが尿道を駆け上がってくる快感は、簡単に説明できないほどに気持ちいい。
それに、素材はローションだが、体温で溶ける性質があるため、中に残ってもいずれは尿として一緒に排泄されるようになっていた。
最初から、二十四個入りのケースを三箱購入している。
セットで買った方が安いみたいだぜ、とオヤジがにやにやしながら、一番固めのいくらタイプを選んだ。
それだけでも、ちんぽが蕩けるくらい気持ちいい尿道オナニーができてしまう。
それなのに、オヤジはそこに尿道ブラシまで使おうと言っていた。
歯間ブラシをそのまま大きくしたようなシリコン製の尿道ブラシは、襞がなくなるんじゃないかと思うくらい尿道を容赦なく洗うことができる。
ブラシの毛一本一本が軽く垂れ下がるくらいに長くて、中に入れると擦ってもまわしても尿道の内側にぴったりと貼りついて離れなくなる。
正直、尿道バイブには少し慣れてきたが、このシリコンブラシにだけは慣れられる気がしない。
自分でかなり手加減していてそれなのだから、そんなものをオヤジに持たせたらどうなるのか想像もつかなかった。
はぁっとため息をつく。
貞操帯がちんぽに食い込んで痛い。
「当たり前ぇだろ。特訓だよ、特訓。お前、チンポ洗うの下手くそだから、徹底的に特訓しようぜ。俺の腕が治ったら、真っ先に洗い方を教えてやろうと思ってたんだぜ。だって、お前いっつも途中でおもらしするんだもんな。お前の買った教材もあることだしな、一緒にあれを見ながら勉強しようぜ。……俺の言うこと、ちゃんと聞けるよな?」
「……っ、はやく、帰ってくるのか……?」
「さぁな、そいつはバス次第だろ」
愉しそうに嗤ったオヤジは、おれの背中をバンっと叩くと、そのまま車を降りてしまった。
鍵を見せつけながら、軽く手を振るオヤジを見送る。
残されたおれは、小さな檻の中で軋むように痛むちんぽがおさまるまで、そこでうずくまっていた。
すっと前にのばされたオヤジの腕に、もう見慣れてしまったギプスの姿はない。
そこにあるのは、大きくてごつごつとした男らしくてタコだらけの職人の手だ。
思わず、運転に支障が出ない程度に見惚れてから、ウィンカーを出した。
予定通りにギプスが取れてよかった。
「……なぁ、本当に行くのかよ」
「別に、仕事をしてくるなんて言ってねぇだろ。迷惑かけちまったんだ。挨拶ぐらいさせろよ」
ゆっくりとカーブしながら、ぶすっとして言えば、オヤジが頭をくしゃくしゃとかきまわすように撫でてくる。
ちらりと見たオヤジは、少しだけ気まずそうな顔をして笑っていた。
今日は朝から病院で、オヤジはついにギプスから解放された。
医者は、驚異の回復力だねー、と楽しそうに笑って、もうしばらくは安静にして過ごしてねーと付け加えた。
それなのに、オヤジは家に帰る前に町工場に寄りたいだなんて言い出した。
オヤジの手は、いつも通りの大きな手だったけど、少しだけ優しすぎる。
ギプスが取れたての手は、少しだけ感覚が狂うという話で、力の加減が難しくなると聞いているからそのせいなのかもしれない。
医者は、すぐに馴染んじゃうから大丈夫だよー、なんて言ってたけど少し心配だった。
「それなら、おれ、車で待ってるよ」
「あぁ? いい、いい、あの辺は狭ぇから車停めるとこなんかねぇし、お前もたまにゃ一人になりてぇだろ? ずっと俺に付き合わせちまったからな。ちょっと気晴らしにでも行ってこい。俺はバスで帰るから、気にすんな」
「でも……っ」
突き当たりの少し前で車を停め、オヤジに言い返そうとしたら、今度はがっちりと頭を掴まれ、そのままオヤジの方へ引き寄せられた。
「お前、ケツもチンポもオモチャなしで過ごすの久しぶりだろ。いまのうちに、やりたいことやっておけって。ああ、そうだ。帰ったら俺が全部つけ直してやるから、腹ん中綺麗にしとくのを忘れんなよ? ケツの掃除は任せてやるから、しっかりやっとけ。あとでちゃんと確認するからな」
肩を組むみたいに、首に腕がかけられて、耳に思いきり噛みつかれたあと、低い声で囁かれた。
じんじんと痛む耳を、オヤジの分厚い舌がぬるりと舐め上げていく。
ぞくぞくするような快感と囁きの内容に、おれの体は勝手にぶるりと震えた。
思わず勃起しそうになり、内股になったおれの股間を、オヤジがやわらかく撫でる。
「……っ、アナル、だけ……? ちんぽ、は……?」
内股に時々あたるオヤジの手に、ぞくぞくする。
ゆるやかに勃起しはじめたちんぽは、固い檻に閉じ込められたまま、窮屈な姿勢で蜜を溢れさせた。
どんなに欲しくても、オヤジの手は届かない。
「んぅうぅっ」
今日は、出かけるからとここ最近つけっぱなしにさせられていたローターはもちろん、尿道を塞ぐバイブもペニスカバーもすべて外されていた。
代わりに、萎えたちんぽを檻に閉じ込めるような貞操帯をつけられている。
小さな南京錠がついていて、おれはオヤジに命令されながら自分のちんぽに貞操帯を嵌め、自分でそいつに鍵をかけた。
セットでついてきた尿道プラグは、つけさせてもらえなかった。
貞操帯は、ちんぽと金玉のまわりを金属の枠がぐるりと囲むタイプで、強制的に下を向かされているおれのちんぽはオナニーどころか勃起させることもできなくなっている。
いまも、勃起しかけたちんぽに金属の枠が食い込んできて、じわじわとおれを痛めつけていた。
「チンポはダメだ。いいか。お前が触っていいのは、ケツの穴だけだからな。絶対にチンポにゃ触んなよ。……まあ、お前にゃこいつは触れねぇだろうけどな。こいつは、俺が洗ってやる。ああ、そうだ。道具の準備だけはさせてやるから、カテーテルと中を洗う用のゼリーを用意しとけ。そうだなぁ……五パックもありゃ、綺麗になんだろ。それから、ブジーはシリコンブラシをセットで頼むぜ。お前の大好きなアレな?」
シャツが少しだけているオヤジの胸元で、ネックレスのようにぶら下げられた貞操帯の鍵がゆれている。
貞操帯に鍵をかけたあと、おれが鎖を通してオヤジの首にかけた。
いまから、お前のチンポは俺が管理してやるなんて言われて、ノリノリで。
こんなに辛くなるって知っていたら、絶対にそんなことしなかったのに。
ああ、でも大好きなオヤジに言われてしまった以上、おれに断れるわけがなかった。
「……ゼリーだけじゃなくて、ブラシも使う気かよ……」
その昔、ゼリー状の栄養補助食品を使って行われたのがはじまりとされる尿道オナニーだが、食べ物を無駄にするのはよくないという風潮から、それ専用にゼリー状のローションが開発された。
用途に応じて進化を遂げたゼリーローションは、いくらのようにはっきりした粒状のものや、原型となったゼリー食品のようにやわらかいものなどいくつかタイプが存在している。
いくらタイプは、膀胱まで入れてからブジーやバイブなどで潰してもいいし、固形のまま排泄させるのもいいという優れものだ。
中でいくらがぷちぷちと潰れるおぞましさや、ぷりぷりとしたいくらが尿道を駆け上がってくる快感は、簡単に説明できないほどに気持ちいい。
それに、素材はローションだが、体温で溶ける性質があるため、中に残ってもいずれは尿として一緒に排泄されるようになっていた。
最初から、二十四個入りのケースを三箱購入している。
セットで買った方が安いみたいだぜ、とオヤジがにやにやしながら、一番固めのいくらタイプを選んだ。
それだけでも、ちんぽが蕩けるくらい気持ちいい尿道オナニーができてしまう。
それなのに、オヤジはそこに尿道ブラシまで使おうと言っていた。
歯間ブラシをそのまま大きくしたようなシリコン製の尿道ブラシは、襞がなくなるんじゃないかと思うくらい尿道を容赦なく洗うことができる。
ブラシの毛一本一本が軽く垂れ下がるくらいに長くて、中に入れると擦ってもまわしても尿道の内側にぴったりと貼りついて離れなくなる。
正直、尿道バイブには少し慣れてきたが、このシリコンブラシにだけは慣れられる気がしない。
自分でかなり手加減していてそれなのだから、そんなものをオヤジに持たせたらどうなるのか想像もつかなかった。
はぁっとため息をつく。
貞操帯がちんぽに食い込んで痛い。
「当たり前ぇだろ。特訓だよ、特訓。お前、チンポ洗うの下手くそだから、徹底的に特訓しようぜ。俺の腕が治ったら、真っ先に洗い方を教えてやろうと思ってたんだぜ。だって、お前いっつも途中でおもらしするんだもんな。お前の買った教材もあることだしな、一緒にあれを見ながら勉強しようぜ。……俺の言うこと、ちゃんと聞けるよな?」
「……っ、はやく、帰ってくるのか……?」
「さぁな、そいつはバス次第だろ」
愉しそうに嗤ったオヤジは、おれの背中をバンっと叩くと、そのまま車を降りてしまった。
鍵を見せつけながら、軽く手を振るオヤジを見送る。
残されたおれは、小さな檻の中で軋むように痛むちんぽがおさまるまで、そこでうずくまっていた。
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