大酒飲みは虎になったことを忘れてしまう

うしお

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23、夢現セックス

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ピンポーンと軽やかな音色が来客を知らせてくれる。

「ああ、荷物が来たみたいだ。ちょっと行ってくるよ」

ゆっくりと湯飲みを傾け、程よく覚ましたお茶を飲ませてくれていた息子がその音に反応して立ち上がる。
玄関に向かうその背中を見る俺の胸が、どきどきとして落ち着かないのは、届いた荷物の中身が新しいオナホだからだ。
不在票に記載されていた中身は精密機器となっていたが、呼び名をいくら変えたところで中にあるものが変わるわけもない。
それに、その箱の中には、気に入ってしまったあの男優のメディアディスクも何枚か一緒に入っている。
いかにもなパッケージとオナホの組み合わせを見られてしまえば、俺がどういうつもりでそれを買ったかなど誤魔化せるわけがない。
とりあえず受け取ってもらったら、開けずに俺の部屋に置いておくよう頼むしかない。

「オヤジ、この荷物は部屋に置いておけばいいのか?」

箱を手に戻ってきた息子は、俺が頼まなくてもそう言ってくれた。

「お、おう。そいつは机の上にでも置いといてくれ」

「わかったよ」

一番の心配事だったオナホの件が、無事に解決したことで俺はすっかり失念していた。
両腕が、片足が、自由に使えないということが、どんな事態を招くのかということを。


「ま、待て、どっから出した、そんなもん! な、なあ、そんなもん使わなくても、おまえがちょっと起こしてくれりゃ済むことだろ」

「そんなもんってねぇ、ただの尿瓶だよ? 先生が、たぶん不便だろうからって、わざわざ貸してくれたんだよ。それに、おれが起こしてトイレまで連れていったところで、その手じゃ何もできないだろ? 結局、おれが支えるんだから一緒じゃないか」

独特のフォルムをしたプラスチック容器を手に、息子が近付いてくる。
お粥にしろお茶にしろ、十分な水分を取っていれば、人間誰でも出すものを出したくなるというものだ。
荷物の心配もなくなり、リクライニングマットレスで起こされた布団の上で、息子にお茶やら茶菓子やらを食べさせてもらいながらテレビを見ていた俺は、不意にやってきた尿意に気がついた。

「なあ、トイレに行きてぇんだけどよ」

「ん? ああ、どっち?」

それで、息子にトイレへ連れていってくれるように頼もうと思ったんだが、何故か変な質問が返ってきた。

「どっち……?」

「大きい方か、小さな方かって話」

「あ、ああ、そういう。行きてぇのは小便だけど、それがどうかしたのかよ」

「そう。それなら、これでいいよね」

よくわからないまま素直に答え、そのやりとりの後で出てきたのが、まさかの尿瓶だった。
さすがに、それを見りゃ息子が何をしようとしてるのかなんて一目瞭然で。
思わず顔がひきつるのを感じた。

「別に男同士なんだから、気にすることないだろ」

「い、いや、気にするだろ、普通は」

「一緒に風呂にも入ったことだってあるのに、いまさら?」

「いまさらって」

「オヤジは怪我人なんだから、しょうがないだろ。おむつなんかより、これの方がましだと思わない?」

とかなんとか言いくるめられて、気がつけば布団の上で息子にチンポを掴まれていた。
パジャマのズボンもパンツも、汚れたら困るからと無事な左足だけを引っこ抜かれ、念のためにと布団の上に敷かれたバスタオルに俺はケツ丸出しで座っている状態だ。
なんて情けない格好なのだろうか。

「ちょっと待ってて、いま入れるから。……うん、もういいよ」

目の前でぐったりとした俺のチンポが尿瓶に差し込まれ、シリコンカバーのついた入口が股間にぴったりと押し当てられた。
なんとも言えない感覚に背筋がむずむずするような感じがして、すぐそこまで来ていたはずの尿意がひゅっと引っ込んだ気がする。
出したいはずなのに、出る気配がどこにもない。

「…………出ねぇな」

「緊張、してる?」

「うーん、よくわかんねぇな」

「それじゃあ、寒くないようにタオルをかけておこうか。まる見えなのが気になるのかもしれないし」

「ああ、そうしてくれ。言われてみりゃ、布団の上でまる見えってのはどうにも落ち着かねぇや」

「わかったよ」

◆◆◆

「ふふっ、オヤジってば、オシッコしながらなに考えてたんだよ? ただでさえおっきなちんぽなのに、こんなに腫れちゃってるじゃないか。あと少し遅かったら、尿瓶から抜けなくなるところだった」

「お、おい、やめ……っ」

尿瓶から小便したばかりのチンポを抜いた息子が、半勃ちになったそれをつんつんとつついた。
上目遣いにこちらを見ながら、俺に見せつけるように濡れた唇から赤い舌を伸ばすと、雫のついた亀頭をちろちろとくすぐるように舐めはじめる。

「やめちゃっていいのか? ちんぽは、すごく悦んでるみたいだけど」

目を細めて妖しく笑いながら、息子は小さな穴に尖らせた舌を突き立てると、ほじくるようにくちくちと動かしはじめた。
その笑顔には、どことなく見覚えがあるのだが、それを考える余裕はない。
背筋を駆け上がった快感に、思わず口を塞いで仰け反った。

「あーあ、せっかくおれが舐めてあげてるのに、こんなにいっぱいカウパーを垂れ流しにしてたら、いつまでたっても綺麗にならないじゃないか。あ、ほら、また溢れてきてる……もったいないなぁ」

舌で抉じ開けられていた尿道口をちゅるりと吸い上げられて、ぞくぞくと震える。
先走りが溢れて止まらない。
さらに亀頭が質量を増し、大きく開いた息子の口にゆっくりと飲み込まれていく。
止めなくてはと思うのに体は動かず、その光景から目を離せない。

「なぁ、オヤジ。せっかくだから、さ。黄色いのだけじゃなくて、このままおれの口の中に、白いの・・・も出しちゃいなよ」

「…………く、ぅっ」

熱く潤んだ口ん中で、チンポがゆっくり蕩かされていく。
アイスキャンディーを味わうみたいに、いやらしく蠢く舌がねっとりと絡みついて離れない。

「ねぇ、オヤジ。マゾ息子の喉まんこに、早く精液飲ませてくれよ。おれは、オヤジ専用のマゾオナホなんだから、遠慮なく使って。ねぇ、お願い」

すりすりと頬擦りするみたいにチンポを撫でる息子の言葉に、常識だとか倫理だとか俺をがんじがらめにしていたなにかが弾け飛ぶ。

「マゾオナホの癖に、一丁前におねだりなんかしてんじゃねぇ。そりゃ、人間様のすることだろうが。てめぇは黙って、俺のチンポ咥えてりゃいいんだよ」
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