狼の憂鬱

うしお

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微睡む狼の昼と夜

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オリバーは夢を見ていた。
狼になったクラウスと一緒に、草原を駆ける夢だ。

二頭の狼になったオリバーとクラウスは、四本の足で大地を蹴って互いを追いかけ、きらきらと輝く川に飛び込んだり、険しい岩山を一気に駆け上がったりした。
眩しく輝く太陽の下、ただただ無邪気にじゃれあう獣となって。
そこには、人の世界ような面倒な柵はなかった。
お互いの存在だけがあればいいと、空に向かって全身で高らかに唱うだけの世界だ。
オリバーとクラウスは腹が減れば協力して獲物を狩り、それがどんなに小さな獲物であっても、二頭で仲良く分けあって食べる。
狩りのあとは水浴びをして、涼やかな木陰で昼寝を楽しみ、また狩りに出た。
二頭の間には、本物の狼のような身分の上下はない。
ただ隣にあって共に生きることを選んだ対等なパートナーで、たった二人きりではあったが、それは確かな群れだった。
眩しく輝く太陽が眠りに就き、煌めく月が天に姿を現す頃、オリバーとクラウスは仲良く遠吠えをしてから寝床に入る。
ぴったりと寄り添う夫婦のように。

狼のオリバーとクラウスは、毎晩欠かさず交尾をする。
交尾のはじまりは、どちらからということは特に決まっていない。
寝床に伏せたオリバーの上に、陰茎を硬くしたクラウスが乗り上げるところからはじまることもあるし、横たわるクラウスの前で、尻穴を疼かせたオリバーが淫らに尻尾を振ってはじまることもある。
もちろん、そのどちらでもなく、優しく毛繕いしているうちに、盛り上がって交尾に発展することだってあった。
ただ、毎晩必ず交尾をする、ということだけが決定事項だ。
今日はオリバーの尻穴が疼く日だったようで、昼のうちからクラウスに愛されたくてたまらなかった。
仲良く入った寝床の中で、オリバーはクラウスに向かって尻を突き出し、尻尾をゆらゆらと揺らしながら大きな陰茎を入れて欲しいとねだる。

「くらうっ、くらうぅっ、だいすきなおりばーのだんなさまぁ。えっちなおりばーのおまんこに、きょうもだんなさまのおっきいちんこを、たべさせてぇ……っ」

夢の中のオリバーは、とても素直だ。
まるで発情期のメスのように発情しているオリバーは、クラウスに隠すことなく交尾がしたいとおねだりできる。
現実なら恥ずかしくて言えないことでも、ここではするすると口から出ていってしまうのだ。

「ふふっ、こんなにエッチなおねだりができるなんて、オリバーはなんて素敵な奥様なんだろうね。可愛いお嫁さんには、ご褒美をあげなくてはいけないね。まずは、エッチなオリバーのおまんこを、この長ーい舌で可愛がってあげようね」

クラウスは、愛しい愛しいオリバーだけの旦那様だから、ちゃんとおねだりすればどんなことでも叶えてくれる。
ただ、ほんの少しだけ、いじわるなところもあるのだけれど。
オリバーは、そんなクラウスも大好きだった。

「あっ、あぅ……っ、くらぅっ、くらぅうぅっ」

オリバーの尻穴は、いますぐにでもクラウスの陰茎を食べたいと疼いているのに、クラウスはすぐに陰茎を入れず、狼の長い舌を使って愛撫をするところからはじめる。
クラウスの陰茎は大きすぎるので、ここでちゃんと濡らしておかないとオリバーの尻穴が切れてしまうからだ。
たとえ夢の中であっても、クラウスはオリバーのことをとても大事にしてくれる。
疼いてひくひくしているオリバーの尻穴を、クラウスは肉厚な舌をゆっくりと出し入れしながら舐めて濡らす。
同時に、濡れたクラウスの舌がオリバーの尻穴を舐めるぴちゃぴちゃという音や、中にまで入り込んでくるちゅぷちゅぷという音で、オリバーの大きな耳も犯してくれる。
ひくつく尻穴を見られたり、お腹の中まで舐められたりするのは、とても恥ずかしくてたまらないはずなのに、クラウスに愛されている証拠だと思うとオリバーは嬉しくなってしまい、ついついもっともっとと尻を振ってねだってしまう。

「おまんこが気持ちよくてお尻を振るなんて、私のオリバーはとてもエッチで可愛らしい奥様だね。ご褒美にもっといっぱい舐めてあげよう」

「ぁ、ああっ、くらぅうぅ……っ、ひぁあぁぁ……っ、ごほ、ごほぉびぃいぃっ、しゅごぉいよぉ……っ、おまんこ、とけちゃうぅ……っ」

深く入り込んだクラウスの舌が、尻の中で暴れている。
濡れた穴がかき混ぜられるぢゅぷぢゅぷという大きな水音が、その激しさを物語っていた。
オリバーの腰を抱えるように、ぽふりと乗せられたクラウスの前足を落とさぬよう、オリバーは背中を大きく反らせて悦んだ。
同じく、悦びをあらわすオリバーの尻尾も大きく振れてはいたが、ちゃんとクラウスの邪魔にならないところに寄せてある。
それに気付いたクラウスが、オリバーを優しく撫でた。
クラウスのやわらかな肉球が、背中をゆっくりと確かめるように撫でている。
尻の端から頭の先まで、びりびりと痺れるような快感が駆け抜けていった。
嬉しくて、気持ちよくて、たまらない。
ゆれていた尻尾も、勢いよくぴんっと立ちあがった。
ふふっと笑う気配がして、オリバーの尻穴を舐めるクラウスの舌が、さらに激しく動きはじめる。

「は、ああぁ、うぅうぅぅううぅ……っ」

オリバーは耳をぴるぴると動かしながら寝床に頭を擦り付け、小さな尻穴を優しく舌で抉じ開けられる快感や、下から聞こえてくるいやらしい水音に犯され続けた。
毎晩、オリバーの尻穴はこうしたクラウスの丁寧な愛撫によって、ただの排泄穴から交尾するためのいやらしいメス穴に変えられている。

「ほら、オリバー。いつものように、いやらしく吠えてごらん。その可愛らしい鳴き声で、旦那様のペニスを硬くさせるんだよ。オリバーは、大きなペニスでおまんこをいっぱい拡げられるのが、大好きだろう?」

「んっ、んんっ、らぃしゅきぃっ、は、ぁうぅっ、らぃしゅきらよぉっ、くらぅのちんこ、あぅっ、ああっ、んんっ、おっきくれ、しゅごぃちんこらのぉっ」

クラウスの陰茎は、純粋な狼であるオリバーのものより太いだけでなく、とても大きな亀頭と亀頭球を兼ね備えている凶器そのものだった。
陰茎が勃起すれば、ふたつの亀頭はさらに大きく膨れあがる。
オリバーは、尻穴が裂けてしまうのではないかと思うくらい大きく膨れたふたつの亀頭で、腹の奥とお腹の裏にあるしこりを同時にいじめてもらうのが大好きだ。
オリバーは、クラウスの大きな陰茎で、毎晩のように天国までイかされている。
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