狼の憂鬱

うしお

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儀式の果てに得られた愛

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夢を見ないまま、尻穴を骨で犯すには、羞恥心が邪魔をした。
いくらまわりが暗いとはいえ、まる見えである。
それに、いつもならば、疼く尻穴を理由にすることができたが、いまは違う。
クラウスの見ている前で、自ら進んで尻穴を骨で慰めなければならなかった。

『オリバー、声は我慢しなくていい。儀式は、隔離された空間で行われている。オリバーがどれだけ可愛らしく鳴いても、誰にも聞かれる心配はないからな。見ているのは、私だけだ。ほら、いつものようにクラウと呼べ。私の骨で、気持ちよくなるんだ』

「……ぅう……っ、く、くらう……っ、くらうっ」

ずぷずぷと骨を挿しこむ度に、ぐちゅぐちゅと鳴る尻穴に羞恥が煽られていく。
陰茎から垂れ流される先走りが、尻穴を女のように濡らしていた。

『オリバー、そこよりもっと気持ちいいところがあるだろう? しっかり、当てて気持ちよくなるんだ。それとも、また私が中から一緒に教えてやらないといけないのか? そんなことはないだろう、オリバー? キミは、私が教えてあげたことを、忘れたりしないはずだ』

「あっ、ああっ、ごめっ、ごめんなさいっ、ここっ、ここが、きもちいいとこっ、おりばーのおまんこの、きもちいいとこっ、ここなのっ、あっ、あうっ、くらうっ、くらうっ、きもちいいのくるぅっ、ここばっかりしたらっ、くらうっ、だめっ、すぐにきもちいいのきちゃうよっ」

『いいんだ、オリバー。たくさん気持ちよくなっていい。ほら、ぺニスもしっかり扱いて、早く私に浴びせてくれ』

「ああっ、ちんこっ、ちんこもするのっ、きもちいいのいっぱいくるぅっ、あっ、ああっ、すぐっ、すぐでるっ、きもちよくてすぐにでちゃうっ」

オリバーは、山と積まれたクラウスの骨に向かって陰茎を擦りたてた。
すべてクラウスの指示だが、こちらに向けておいた頭蓋の真っ暗な眼窩が、オリバーの恥態を見つめているようで、より一層羞恥心が掻き立てられる。

「オリバー、しっかりと私を見ながらイきなさい」

「あ、あ、あ、あ、ああっ、くらうっ、くらうにみられて、いくっ、あっ、あうっ、ちんこっ、ちんこきもちいいっ、せーしでるっ、せーしでちゃうっ、やぁああああっっ」

握り締めた骨で尻穴をほじりながら、勃起した陰茎を扱いて精液を飛ばしまくる。
クラウスの頭蓋が、オリバーの精液で濡れていく。

『オリバー、休んでは駄目だよ。そのまま続けて。私の骨がキミの精で隠れるくらいたくさん出すんだ』

オリバーは、囁かれるまま骨を動かし、陰茎を擦り立てた。

「いっ、ひぃっ、ひっ、いっでるぅ、いっでるのっ、もぉ、ぐちゅぐちゅやらっ、おぢり、へんっ、へんになりゅっ、くらうっ、ゆるひれっ、やめれっ、やすまへてっ」

「駄目だよ、オリバー。オリバーが休んでしまったら、儀式が不完全になって、私が消滅してしまうかもしれない」

「ひっ、ひぃンンッ、や、やらっ、くらうっ、きえっ、きえないれっ、あひっ、ひぎゅうっ、ぐちゅぐちゅしゅるっ、もっと、いっぱいっ、ぐちゅぐちゅがんばりゅからっ、きえるのらめっ、ああっ、あぐっ、うぐぅううっ、ぐるっ、せーぢっ、ぐるぅううっ」

狼の精は、人族よりもはるかに多い。
それを絶えることなくかけ続けるため、絶頂を繰り返しながらもオリバーはその手を動かし続けた。
クラウスが消えてしまうくらいなら、自分の尻穴がおかしくなる方がましだった。
この一度しかチャンスがないというのなら、なおさら手を止めるわけにはいかなくなった。

「……で、ぅ……っ、ぁ、あ……っ」

とろっともはや勢いもなく、オリバーの陰茎から最後の一滴が落ちる。
骨を咥えたままぺたりと座りこんでしまったオリバーは、尻穴を思いきり突き上げられた快感に体を震わせることしかできなくなった。
がくがくと空を見上げるオリバーの下で、石の塊が不気味な光を放ちはじめる。
光る闇が、オリバーもクラウスも石の塊でさえも飲み込んで、あたりは急に静かになった。

「オリバー。私の可愛い子」

囁きと共に後ろから抱き締められ、オリバーの体が浮き上がる。

「いますぐ、キミを私のモノにするが、かまわないね?」

その時、オリバーは頷いたのか、頭が傾いただけなのかは定かではない。
ふらりと頭がゆれたと同時に、オリバーは声にならない悲鳴をあげることになった。
だが、尻穴をめりめりと押し開きながら捩じ込まれてくる極太の杭に、オリバーは痛みよりも勝る幸福を感じていた。

「まだ少し狭かったな」

突き上げられて、体が弾けた。
オリバーは、力の入らない体で絶頂の門をくぐらされる。
もうすでにオリバーは、限界に近かった。
ゆさぶられるまま、意識まで散り散りに千切れてしまいそうだった。

「オリバー。オリバー、寝ては駄目だ。キミが私のモノだとこの体に刻み込むまで、しっかり起きていなくては」

「く、らぅ、……ぁ、お、み……っ」

「ああ、好きなだけ見るといい。これから一生共にある顔だからな」

極太の杭に貫かれた体を、一気にぐるんと回転させられて絶頂した。
もはや射精する精液のない陰茎から小便を漏らし、腹の中にある肉杭をきつく締め付けながら、石の塊の上で空を見上げる。
オリバーのぴんとのびた足首を掴み、大きく広げながら腰を打ち付ける男。
その顔はよく知るクラウスよりも、若くて美しかった。

「輝ける子オリバー。この私は、少しはキミに相応しい存在になれているだろうか?」

近付いてきた唇が重なり、互いの牙がかちかちと触れあうのを感じる。
熱杭は歓喜に震えるオリバーの腹を、奥深くまで貫いている。
それでも舌をのばしあって絡めあえば、蕩けるような快感が体を支配していくのがわかった。

「くらう……っ」

「愛しているよ、オリバー」

囁くような声に、心が撃ち抜かれる。
しなやかな獣のような強靭な肉体で、屈強な獣人であるオリバーをメスに変えてしまったその男が、愛しい男クラウスなのだと認めるしかない。

「おれも、おれもっ、くらうがすきっ、あいしてるっ」

「オリバー、このまま魂を繋がせてもらう。二度と離さないからそのつもりで……」

「はなれないでよっ、くらうっ、ずっと、ずっと、いっしょがいいっ」

言いかけた言葉を喰い破って、クラウスの体にしがみつく。
激しく激しく突き上げられながら、オリバーはクラウスのことだけを思い続けた。

「もちろんだ、オリバー。キミに永遠の愛を」

オリバーは、首筋に僅かな痛みを感じた気がした。
それから、クラウスの熱杭が、さらに大きくなったような気も。
とにかく激しくゆさぶられ、オリバーの意識はどんどん散り散りになっていく。

「く……ぁ、ぅ……っ」

「イくぞ、オリバー。これで、儀式は完成する」

そして、極太の杭からあふれるほどの熱を注がれたオリバーは、遂に意識を手放した。

「オリバー、儀式は終わっても、夜はまだまだ終わらない。悪いが、もうしばらく付き合ってもらうからな」

尻穴からあふれるほどの精液を注がれ、濡れたそこを再び肉杭が蹂躙しはじめたことを知るのは、いつの間にか空に浮かんでいた月だけだった。
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