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二日目リノ、妻役
19、愛を欲して
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「ンッ、ふ、ぁっ、ん゛っ、ん゛ん゛ッッ」
彼の腰がリノを打つ度、お腹の奥からぐちゅぐちゅと濁った水音が響いてくる。
体の奥で出された精が、彼の陰茎によってかき混ぜられている音だ。
もちろん、その音はリノの唇の奥からも響いている。
それは、リノの口の中で彼とリノの舌がまるで性器のように熱く交わり、絡み合っている音だ。
リノは、彼の体を抱き寄せながら、熱に浮かされたような激しい交わりに身を委ねていた。
彼の陰茎がリノの最奥を穿った瞬間の衝撃は、この先どれだけ生きていこうとも、忘れてしまうことなどできないだろう、とリノは思う。
彼が根気よく注ぎ込んだ充分な時間と労力によって、リノの体は彼の陰茎を受け入れることに成功したのだ。
リノが絶頂したことでずれてしまった彼の陰茎は、リノのすべてを貪るような激しい性行為のあと、再び最奥の入口に押し当てられていた。
リノの中には、彼の精がたっぷりと注がれており、これ以上ないほどに潤っている。
もう、いつでも奥まで挿入できる状況だ。
ただ、彼だけがそれを良しとしていなかった。
「ごめんね。我慢ができなくなって、君にひどいことをしてしまったよ。体は大丈夫? 続きはもう少し休んでからにしようか?」
激しい絶頂を繰り返し、息も絶え絶えになっているリノの額に彼が何度も口づける。
吐精したことで、どうやら理性が戻ってきたらしい。
その唇は優しく触れて、荒れ狂う快感に満たされているリノをなだめてくれる。
けれど、いまのリノには、それさえも快感のひとつになってしまっていた。
額に優しく口づけられる度に、リノは蕩けた淫孔をびくびくと震わせ、無意識に腰を振り続けている。
お腹の中から、絶えずぐちゅぐちゅと濁った水音が響いてくるのがその証拠だ。
「ゃ、らぁ……して……ぇっ、もっ、してぇ……っ」
何度も繰り返した吐精を伴わない絶頂は、リノの理性を焼き尽くしていた。
いまのリノは、快感が欲しくてたまらない淫獣だ。
淫らに足を開いて男をねだり、咥え込んだ陰茎に自ら擦り寄っては快感を貪り食う。
そんな淫らな獣に成り果ててしまった。
男であるリノには、孕むための場所など存在しないのに、淫孔として目覚めた穴が、番った雄の精が欲しくてたまらないと切なく疼いていた。
もっと、もっとたくさん注いで、孕ませて、とあさましくねだっている。
もう、休みなど欲しくはなかった。
狂うほどの快楽を、いますぐにだって味わいたくて、リノの体は動き続けているのだから。
「……ダメだよ。そんなことを言ったら、また止まれなくなってしまうだろう? いま、こうして止まれているのだって、奇跡のようなものなのだから。もう一度、欲望のままに君を抱いたら、どれだけ理性をかき集めたって二度目の奇跡は起こせないよ」
優しく頬を撫でる彼の手に、リノは自分から頬を擦り寄せて、快楽に蕩けた淫獣の瞳を向けた。
リノの視線は、彼が欲しくてたまらないと訴えている。
琥珀色の彼の瞳は、消えない炎を宿したまま悩ましげな色にゆれていた。
「どう、して……?」
「……どうして?」
「ぼくは、きみがほしいのに……ねえ、きみにも、わかるでしょう? ぼくが、どれだけきみを、ほしがっているのか」
リノは彼の肩にかけられていた右足を、ゆっくりとずらして腰へと動かす。
彼の腰に右足を絡めれば、ほんの少しだけれど、彼の陰茎がリノの奥を突いてくれた。
下から上へ、波打たせるように腰をゆらめかせ、リノは体の奥で彼の陰茎を味わいはじめる。
「っ、く……っ、待っ」
「ダメ……もうまてないよ。ぼくのここは、もうきみをたべてしまっているもの……ねぇ、もっと、いっぱいたべさせて……ぼくを、きみでいっぱいにして」
リノは、そのとき自分が、どのような顔をしていたのかわからない。
気がつけば、腕の中にリノを閉じ込めた彼を抱き寄せながら、触れ合わせた唇から彼に愛を囁いていた。
「ぼくを、愛して」と。
彼の腰がリノを打つ度、お腹の奥からぐちゅぐちゅと濁った水音が響いてくる。
体の奥で出された精が、彼の陰茎によってかき混ぜられている音だ。
もちろん、その音はリノの唇の奥からも響いている。
それは、リノの口の中で彼とリノの舌がまるで性器のように熱く交わり、絡み合っている音だ。
リノは、彼の体を抱き寄せながら、熱に浮かされたような激しい交わりに身を委ねていた。
彼の陰茎がリノの最奥を穿った瞬間の衝撃は、この先どれだけ生きていこうとも、忘れてしまうことなどできないだろう、とリノは思う。
彼が根気よく注ぎ込んだ充分な時間と労力によって、リノの体は彼の陰茎を受け入れることに成功したのだ。
リノが絶頂したことでずれてしまった彼の陰茎は、リノのすべてを貪るような激しい性行為のあと、再び最奥の入口に押し当てられていた。
リノの中には、彼の精がたっぷりと注がれており、これ以上ないほどに潤っている。
もう、いつでも奥まで挿入できる状況だ。
ただ、彼だけがそれを良しとしていなかった。
「ごめんね。我慢ができなくなって、君にひどいことをしてしまったよ。体は大丈夫? 続きはもう少し休んでからにしようか?」
激しい絶頂を繰り返し、息も絶え絶えになっているリノの額に彼が何度も口づける。
吐精したことで、どうやら理性が戻ってきたらしい。
その唇は優しく触れて、荒れ狂う快感に満たされているリノをなだめてくれる。
けれど、いまのリノには、それさえも快感のひとつになってしまっていた。
額に優しく口づけられる度に、リノは蕩けた淫孔をびくびくと震わせ、無意識に腰を振り続けている。
お腹の中から、絶えずぐちゅぐちゅと濁った水音が響いてくるのがその証拠だ。
「ゃ、らぁ……して……ぇっ、もっ、してぇ……っ」
何度も繰り返した吐精を伴わない絶頂は、リノの理性を焼き尽くしていた。
いまのリノは、快感が欲しくてたまらない淫獣だ。
淫らに足を開いて男をねだり、咥え込んだ陰茎に自ら擦り寄っては快感を貪り食う。
そんな淫らな獣に成り果ててしまった。
男であるリノには、孕むための場所など存在しないのに、淫孔として目覚めた穴が、番った雄の精が欲しくてたまらないと切なく疼いていた。
もっと、もっとたくさん注いで、孕ませて、とあさましくねだっている。
もう、休みなど欲しくはなかった。
狂うほどの快楽を、いますぐにだって味わいたくて、リノの体は動き続けているのだから。
「……ダメだよ。そんなことを言ったら、また止まれなくなってしまうだろう? いま、こうして止まれているのだって、奇跡のようなものなのだから。もう一度、欲望のままに君を抱いたら、どれだけ理性をかき集めたって二度目の奇跡は起こせないよ」
優しく頬を撫でる彼の手に、リノは自分から頬を擦り寄せて、快楽に蕩けた淫獣の瞳を向けた。
リノの視線は、彼が欲しくてたまらないと訴えている。
琥珀色の彼の瞳は、消えない炎を宿したまま悩ましげな色にゆれていた。
「どう、して……?」
「……どうして?」
「ぼくは、きみがほしいのに……ねえ、きみにも、わかるでしょう? ぼくが、どれだけきみを、ほしがっているのか」
リノは彼の肩にかけられていた右足を、ゆっくりとずらして腰へと動かす。
彼の腰に右足を絡めれば、ほんの少しだけれど、彼の陰茎がリノの奥を突いてくれた。
下から上へ、波打たせるように腰をゆらめかせ、リノは体の奥で彼の陰茎を味わいはじめる。
「っ、く……っ、待っ」
「ダメ……もうまてないよ。ぼくのここは、もうきみをたべてしまっているもの……ねぇ、もっと、いっぱいたべさせて……ぼくを、きみでいっぱいにして」
リノは、そのとき自分が、どのような顔をしていたのかわからない。
気がつけば、腕の中にリノを閉じ込めた彼を抱き寄せながら、触れ合わせた唇から彼に愛を囁いていた。
「ぼくを、愛して」と。
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