秘密の閨授業

うしお

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二日目リノ、妻役

17、甘い疼き

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「ぁ、ンッ、ンンッ、あ、あぁっ」

彼の腰がゆるりゆるりとゆらめいて、リノのお尻を優しくこねる。
肉を打つ音が響くほど激しく腰を打ちつけられ、尻の肉に快感を叩き込まれていた先程までとはうって変わり、もどかしくなるほど淡い快感が、こねられている尻の肉からじわりじわりとリノの中に染み込んでくるようだ。
リノはもどかしさに喘ぎながら、しがみついた彼の背中に爪を立てる。
しかし、閨の授業を受けるために磨かれ、しっかりとまるみを帯びるように整えられたリノの爪は、張りのある彼の背中を傷つけることもなく、ただただ彼の背中をすべるだけだ。
甘く蕩けるような嬌声をあげながら、隘路を割り開く男に向かって切なく潤んだ目を向けるリノの無力さは、男の劣情を煽ってやまないものだが、快感に蕩かされたリノにはそれすらもうわからない。
「つかまるなら、俺にして」とねだられた記憶のまま、もがくようにすがりついて男を喜ばせる。

「ゃ、あっ、あ、ん、ぅ……っ、ぉ、っきぃ……っ」

快楽に蕩けたリノは、彼の背中に爪を立てる度、自分の体の中におさめられた肉杭がびくりとゆれる理由にも、大きくなる陰茎に隘路がさらに開かれる理由にさえも、思い至ることはできない。
身のうちにある彼の陰茎が、僅かに大きくなったことを甘い声で啼きながら知らせ続けるだけだ。

「大丈夫だよ。いきなり入れたりしないからね。そのまま俺を受け入れていて」

「んっ、んんぅ……っ」

リノを逃がさないためなのか、枕に置いた頭の真横に肘をついた彼が、優しく優しく囁きながら額に口づけ、少しだけ体を進める。
肌を重ねるようにぴたりと押しつけられた彼のたくましい雄槍の切先が、リノの最奥の壁を僅かに割り開いた。
ベッドについた膝を、彼がほんの少し前に進めるだけで、リノの体は弾けてしまいそうな快感に襲われる。
身のうちで暴れる欲望を抑えつけ、ことさら丁寧かつ慎重にことをすすめる彼の額には汗がにじんでいた。

「っ、は……ぁ、っ」

まるで、初めからそうあるべきであったかのように、リノの中にある僅かな窪みに、彼の一部がくぽりとはまる。
不思議なことに、リノは痛みを感じなかった。
それは、切先からにじみ出る彼の魔力が、リノを蕩けさせているせいかもしれないし、あるべき場所にはまっているせいかもしれない。
リノは、体の奥が勝手にぐねりとうねって、はまり込んだ彼の先端にちゅうっと吸いつくのを感じた。
求めていたものをやっと得られたからなのか、お腹の奥がじくりと疼く。
初めて拓かれようとしている場所が、淡い快感にあぶられているようで、もどかしくてたまらない。
リノは、熱く潤んだ吐息を切なくもらしながら体を仰け反らせ、枕に頭を強く押しつける。

「いま、少しだけ、入ったね」

仰け反ったリノの頭を優しく撫でながら、彼はそう囁いてゆっくりと腰をゆらめかす。
リノの奥に入り込んだ切先が、濡れた最奥の壁をゆっくりと撫でるとぬちゅっぬちゅっといやらしい水音を響かせた。
自分の奥底から響く淫らな水音に刺激され、リノの体は彼の陰茎を咥え込んだまま、きゅうっと切なく疼いた。
まだ少ししか入っていないのに、こんなにも気持ちいいなんて、奥まで入ってしまったらどうなってしまうんだろうと思うリノは、自分でも気づかぬ内にゆらゆらと腰をゆらしている。

「っ、あっ、は、ぁ……っ、んっ、ンンッ、ん、ぁああ……っ」

彼の陰茎を咥え込んだまま自ら腰を振るリノを、彼はからかうこともなく、やりたいようにやらせてくれる。
むしろ、自分の体を支えている腕の一本を引き抜き、つんと尖ったまま放置されている乳首や、ふたりの間で押し潰されているリノの陰茎を優しく撫でて後押ししはじめた。
リノは、乳首をこねられたり、陰茎の先端を撫でられたりして、切なく喘ぎながら腰を振る。
リノの全身が、彼の陰茎をもっと欲しいとねだっている。

「気持ちいいね。もっと、奥まで欲しい?」

彼は、甘く蕩けるような声でリノに問いかける。
もちろん、リノの答えは、もうひとつしか存在していない。

「ん、は、ぁっ、ほ、しぃ……っ」
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