秘密の閨授業

うしお

文字の大きさ
上 下
19 / 32
二日目リノ、妻役

7、共有される感覚

しおりを挟む
「それなら、こっちも気持ちよくしてあげないとね」

ずっと指で扱かれていた乳首に、彼の唇が優しく口付けを落とした。
ちゅっと口付けられた乳首は、しっかりと硬くなっている。
彼は乳首のすぐ側でふっと微笑んで、そのままぱくりと咥え込んだ。
濡れた舌先が、リノの乳首をやわらかく包み込む。
ぢゅわりと濡れた感触がリノの乳首を包み込み、それからきゅうっと締めつけてくる。
すでに蕩かされてしまった乳首と同じだ。
どちらの乳首も、やわらかくつまみあげられているような感覚に苛まれ、先っぽをちろちろと舐められている感覚がする。
ふたつの乳首を、同時に舐められているみたいだった。
それは、リノが味わったことのない初めての快感を生んだ。

「あっ、あ……っ、なんで、ああっ、きもちっ、きもちぃい、よぉ……っ」

「ふふ、この下着はね、初めてでも乳首で気持ちよくなれるように補助してくれる下着なんだよ。乳首は、舐められるのが好きな子もいるし、こうやってつままれるのが好きな子もいるよね。つままれるのが好きな子は、手が二本あるからやろうと思えばふたつ一緒につまんであげられるけれど、ひとつしかない口では、ふたつの乳首を同時に舐めてあげることはできないでしょう? それに、ふたつの乳首を満足するまで舐めてあげるには、夜はとても短すぎるんだ」

「ひっ、ぁああッッ」

リノは、乳首にちゅっと口付けられて体を仰け反らせる。
先程よりもわかりやすく、乳首が快感に貫かれていた。

「でも、この下着を着ければ叶えてあげられる。この輪とリボンが、ふたつの乳首の感覚を繋いでくれるんだ。どちらか一方しか舐めてあげられなくても、常にどちらの乳首も気持ちよくなれるようにね。使い方は、こうやって輪を乳首にはめて、魔力を流しながら舐めてあげるだけでいい。……それに、この輪には着けている子の乳首をにしてくれる機能もあるんだよ」

「ンああッッ」

乳首をちゅうっと吸われただけで、全身が仰け反った。
射精したくなる快感とは違うものだが、とても強い快感が全身を貫いていったのだ。
軽く口付けられただけのさっきよりも、はるかに気持ちいい。

「ね? すごく気持ちいいでしょう?」

「ひっ、ひンンッ、だめっ、すっちゃっ、すっちゃだめぇっ」

「これのすごいところは、このリボンをしっかり舐めて濡らしておくだけで、新しく魔力を流さなくてもいつまでも効果が発揮されるところかな? 一応、感覚増強下着って名前がついているんだけれど、その名前は一般的にはあまり使われていないかも。実はこれ、ちょっと人聞きは悪いけれど、開発・・下着とか調教・・下着って呼ばれてるみたいなんだよね。だから、初夜にこの下着を着けるってことは、貴方好みに調教してくださいっておねだりしているのと同じことなんだよ。どうやら君は、これのことを知らなかったみたいだけれど、ね。俺としては、せっかくおねだりしてもらったことだし、予行練習も兼ねてこれからしっかり活用させてもらおうと思ってるよ。君には、昨日のお礼もしたいからね」

「ぁ……ぁ、っ、ご、ごめ、ごめんなさ……っ」

リノの乳首のすぐそばで、琥珀色の瞳が妖しげな光を放つ。
昨日の夜、彼の乳首をリノがたくさん舐めて、責め立ててしまったことを怒っているのかもしれない。
慌てて謝ろうとするリノの頬を、彼の手が優しく撫でる。

「謝らなくていいんだよ。今日の君は、俺に可愛がられるのが役目なんだからね。そのまま、たくさん気持ちよくなっていればいいんだ。君は、全部俺にくれたでしょう?」

「……ぁ、は……ぁ、っ」

囚われてしまったリノの前で、彼の舌から唾液の塊が乳首に向かって落とされる。
乳首に通された輪に結ばれたリボンは、その唾液を吸ってどんどん変色していった。
どちらの乳首にも等しく唾液の塊が落とされ、リボンがびっしょりと濡れていく。
それだけで、リノの乳首は触られてもいないのに、じんじんと疼きはじめていた。

「これでしばらくは大丈夫だね。またあとで、じっくり可愛がってあげるよ。ちゃんとほぐしておかないと、実技に進めないからね」
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

飼われる側って案外良いらしい。

なつ
BL
20XX年。人間と人外は共存することとなった。そう、僕は朝のニュースで見て知った。 なんでも、向こうが地球の平和と引き換えに、僕達の中から選んで1匹につき1人、人間を飼うとかいう巫山戯た法を提案したようだけれど。 「まあ何も変わらない、はず…」 ちょっと視界に映る生き物の種類が増えるだけ。そう思ってた。 ほんとに。ほんとうに。 紫ヶ崎 那津(しがさき なつ)(22) ブラック企業で働く最下層の男。悪くない顔立ちをしているが、不摂生で見る影もない。 変化を嫌い、現状維持を好む。 タルア=ミース(347) 職業不詳の人外、Swis(スウィズ)。お金持ち。 最初は可愛いペットとしか見ていなかったものの…?

平凡なSubの俺はスパダリDomに愛されて幸せです

おもち
BL
スパダリDom(いつもの)× 平凡Sub(いつもの) BDSM要素はほぼ無し。 甘やかすのが好きなDomが好きなので、安定にイチャイチャ溺愛しています。 順次スケベパートも追加していきます

アルバイトで実験台

夏向りん
BL
給料いいバイトあるよ、と教えてもらったバイト先は大人用玩具実験台だった! ローター、オナホ、フェラ、玩具責め、放置、等々の要素有り

隠れSubは大好きなDomに跪きたい

みー
BL
⚠️Dom/Subユニバース 一部オリジナル表現があります。 ハイランクDom×ハイランクSub

【連載再開】絶対支配×快楽耐性ゼロすぎる受けの短編集

あかさたな!
BL
※全話おとな向けな内容です。 こちらの短編集は 絶対支配な攻めが、 快楽耐性ゼロな受けと楽しい一晩を過ごす 1話完結のハッピーエンドなお話の詰め合わせです。 不定期更新ですが、 1話ごと読切なので、サクッと楽しめるように作っていくつもりです。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーー 書きかけの長編が止まってますが、 短編集から久々に、肩慣らししていく予定です。 よろしくお願いします!

嫁さんのいる俺はハイスペ男とヤレるジムに通うけど恋愛対象は女です

ルシーアンナ
BL
会員制ハッテンバ スポーツジムでハイスペ攻め漁りする既婚受けの話。 DD×リーマン リーマン×リーマン

壁乳

リリーブルー
BL
俺は後輩に「壁乳」に行こうと誘われた。 (作者の挿絵付きです。)

処理中です...