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アルラウヌの話
淫獄オークション 2
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天幕から出てきたばかりのエルフが、ふらふらしながらバックヤードに戻っていく。
本日の目玉であるオークションは、まだはじまってすらいないのだが、バックヤードに戻ったエルフは、そのまま仕事をリタイアした。
他にも、注ぎ込まれた精液の量がすさまじく、特別ボーナスが確約されるほど腹が膨れたエルフや、黄金の極太バイブを二本もねじ込まれ、蕾が拡がりきったままのエルフなど、今夜は早々にリタイアする事例が多発している。
アブノーマルなセックスにハマり、淫乱として目覚めたエルフであっても、堪えきれないほどのあれこれが天幕の中では行われているらしい。
それもそのはず、久しぶりに地下オークションが開かれる今夜は、いつもよりも多くの種族が会場に足を運んでいる。
その数は、観客の中に純粋な人族が入り込めないほどだ。
観客に向け送られた招待状には、今夜の主役が顔写真入りで紹介されている。
今夜の主役として紹介されていたのは、性的な匂いの薄い人族の青年だった。
全裸に首輪だけをつけられた青年の恥ずかしそうな立ち姿と、特別なオークションの内容を知った観客の多くが、ここにくることを即座に決めている。
純粋な人族ではない観客たちの熱視線は、ステージの奥で待機しているだろうひとりの青年に向けられていた。
天幕の間を歩きまわっていたエルフたちが姿を消すと、ステージ上の司会者にスポットライトが当てられた。
司会者である大柄な男は、スポットライトを浴びると、観客の前で大袈裟なくらいうやうやしく頭を下げる。
ようやく、オークションが開始されるのだろう。
待ちわびていた観客から、ステージに向けて大きな拍手が送られてくる。
今夜、このステージの上で行われるのは、奴隷の快楽調教オークションだ。
通常行われているような何者でもないものを購入し、自らの奴隷にするためのオークションではない。
何も知らない無垢な奴隷を、淫乱な体に調教していくためのオークションだった。
用意された奴隷は、これから性感帯となりうる場所をひとつずつ、オークションにかけられていく。
競り落とされた場所は、購入者の好みに合わせ、性感帯として目覚めるような性的な調教を施されることになっていた。
その調教によって、本当に性感帯として目覚めるかどうかは、奴隷本人のの素質次第になるのだが、調教されていく過程も娯楽として提供されるため、退屈はしないだろう。
調教はすべてステージの上で披露されることが決まっており、購入が叶わなかった観客も、公開調教ショーとして淫乱な体が完成していく様子を楽しめる趣向だ。
一切の隠し事をせず、すべての過程を見せつけること。
それが、奴隷の所有権を持つものから唯一指示されている事柄だった。
それは主催者に向けられた要望であり、購入者への注文は一切ない。
どのような調教であれ、購入者が指定した調教内容は、必ず完遂されることが約束されている。
壊れやすいとされている人族に、好きな調教を受けさせることができる権利。
それが、本日のオークションで販売される目玉商品だった。
司会者の背後で開いた扉から、鋼鉄の首輪をつけられた青年が出てくる。
青年の肩を抱き、首輪に繋がった鎖を持っているのは、触手のように蠢く蔓植物の足を持った亜人だった。
その見た目の奇抜さからか、人族の考える多くの創作物の中で、モンスターとして分類されているアルラウネによく似ている。
基本的に、アルラウネは美しい大輪の花の中央から、美しい女の上半身が生えている姿で描かれていることが多い。
美しい花と人を融合させた異形の化け物、それがアルラウネの姿とされていた。
ただし、ここにいるのはそんな美しいだけの『アルラウネ』ではない。
禍々しい蔦の中央から、雄々しい男の上半身が生えている『アルラウヌ』だった。
アルラウネは、美しい上半身で男を魅力し、その精を喰らうとされている。
だが、本物のアルラウネとは、植物と心を交わせる優しい妖精の一種でしかない。
種族の特性として、性欲を高める粘液や感度を高める体液を分泌するため、誤解されてしまっただけなのだ。
本来なら、アルラウネは、同じく植物の下半身と男の上半身を持つアルラウヌと番になることが多く、妖精の国から出てくることはあまりない。
だが、異世界とダンジョンが繋がると、多くの思い違いをした人族が、度々妖精の国に侵入するようになり、何の罪もないアルラウネたちに害をなすようになったのだ。
何人ものアルラウネが、心ない人族たちにさらわれていった。
中には、番がいるアルラウネも多くいたという。
当時、怒れるアルラウヌが暴走し、何人もの人族が男として再起不能にされた。
その結果、妖精の国に侵入するものは激減する。
以降、侵入者対策として有効な方法であるということで、一部のアルラウヌがその特性を生かした職業に就いたのが、『快楽調教師』のはじまりである。
『アルラウヌ』の公開調教。
多くの分泌物を操るアルラウヌは、ほんの数時間の間に奴隷に完璧な快楽調教を完成施す凄腕の調教師として有名だ。
例え、調教相手がどれだけ拒否していようとも、数時間後にはしっかり淫乱奴隷に仕上がると言われている。
あまりにも凄腕すぎて、どこの世界でも引く手あまたな存在だ。
そのアルラウヌがやってくるとのことで、本日のオークションは、主催者の予想を超えた大盛況となっていた。
「ようこそ、皆様方。アルラウヌの公開調教ショーにおいでくださいました。今宵の調教メニューに、タブーの文字はございません。皆様の思うまま、この奴隷を淫乱なメスに仕立ててくださいませ」
アルラウヌが鎖を引き、青年の体を分娩台によく似た椅子の上に拘束していく。
下半身でもある青々とした蔓植物のような触手で、逃げようともがく青年を絡め取り、左右の足を大きく開かせ、足を置くための台からのびた鎖に繋ぐのだ。
それが終わると、アルラウヌはさらに青年の両腕を、椅子の背もたれからのびる鎖へと繋いでしまった。
アルラウヌが離れると、ステージの上には無防備な姿で拘束された青年だけが取り残される。
首輪だけを身につけた青年は、アルラウヌが離れると分娩台の上で叫びながら暴れはじめたが、その声は観客のところまでは届かない。
いや、万が一届いたとしても、叫んでいる内容まではわからなかっただろう。
「どうぞ、皆様。この愛らしい奴隷の姿を、じっくりとごらんください。ほんの数時間もすれば、このような反抗的な姿など、見られなくなってしまいますからね」
司会者の声に、次々と開かれていく天幕の中にいたのは、人族からは程遠い姿の亜人ばかりだったのだから。
本日の目玉であるオークションは、まだはじまってすらいないのだが、バックヤードに戻ったエルフは、そのまま仕事をリタイアした。
他にも、注ぎ込まれた精液の量がすさまじく、特別ボーナスが確約されるほど腹が膨れたエルフや、黄金の極太バイブを二本もねじ込まれ、蕾が拡がりきったままのエルフなど、今夜は早々にリタイアする事例が多発している。
アブノーマルなセックスにハマり、淫乱として目覚めたエルフであっても、堪えきれないほどのあれこれが天幕の中では行われているらしい。
それもそのはず、久しぶりに地下オークションが開かれる今夜は、いつもよりも多くの種族が会場に足を運んでいる。
その数は、観客の中に純粋な人族が入り込めないほどだ。
観客に向け送られた招待状には、今夜の主役が顔写真入りで紹介されている。
今夜の主役として紹介されていたのは、性的な匂いの薄い人族の青年だった。
全裸に首輪だけをつけられた青年の恥ずかしそうな立ち姿と、特別なオークションの内容を知った観客の多くが、ここにくることを即座に決めている。
純粋な人族ではない観客たちの熱視線は、ステージの奥で待機しているだろうひとりの青年に向けられていた。
天幕の間を歩きまわっていたエルフたちが姿を消すと、ステージ上の司会者にスポットライトが当てられた。
司会者である大柄な男は、スポットライトを浴びると、観客の前で大袈裟なくらいうやうやしく頭を下げる。
ようやく、オークションが開始されるのだろう。
待ちわびていた観客から、ステージに向けて大きな拍手が送られてくる。
今夜、このステージの上で行われるのは、奴隷の快楽調教オークションだ。
通常行われているような何者でもないものを購入し、自らの奴隷にするためのオークションではない。
何も知らない無垢な奴隷を、淫乱な体に調教していくためのオークションだった。
用意された奴隷は、これから性感帯となりうる場所をひとつずつ、オークションにかけられていく。
競り落とされた場所は、購入者の好みに合わせ、性感帯として目覚めるような性的な調教を施されることになっていた。
その調教によって、本当に性感帯として目覚めるかどうかは、奴隷本人のの素質次第になるのだが、調教されていく過程も娯楽として提供されるため、退屈はしないだろう。
調教はすべてステージの上で披露されることが決まっており、購入が叶わなかった観客も、公開調教ショーとして淫乱な体が完成していく様子を楽しめる趣向だ。
一切の隠し事をせず、すべての過程を見せつけること。
それが、奴隷の所有権を持つものから唯一指示されている事柄だった。
それは主催者に向けられた要望であり、購入者への注文は一切ない。
どのような調教であれ、購入者が指定した調教内容は、必ず完遂されることが約束されている。
壊れやすいとされている人族に、好きな調教を受けさせることができる権利。
それが、本日のオークションで販売される目玉商品だった。
司会者の背後で開いた扉から、鋼鉄の首輪をつけられた青年が出てくる。
青年の肩を抱き、首輪に繋がった鎖を持っているのは、触手のように蠢く蔓植物の足を持った亜人だった。
その見た目の奇抜さからか、人族の考える多くの創作物の中で、モンスターとして分類されているアルラウネによく似ている。
基本的に、アルラウネは美しい大輪の花の中央から、美しい女の上半身が生えている姿で描かれていることが多い。
美しい花と人を融合させた異形の化け物、それがアルラウネの姿とされていた。
ただし、ここにいるのはそんな美しいだけの『アルラウネ』ではない。
禍々しい蔦の中央から、雄々しい男の上半身が生えている『アルラウヌ』だった。
アルラウネは、美しい上半身で男を魅力し、その精を喰らうとされている。
だが、本物のアルラウネとは、植物と心を交わせる優しい妖精の一種でしかない。
種族の特性として、性欲を高める粘液や感度を高める体液を分泌するため、誤解されてしまっただけなのだ。
本来なら、アルラウネは、同じく植物の下半身と男の上半身を持つアルラウヌと番になることが多く、妖精の国から出てくることはあまりない。
だが、異世界とダンジョンが繋がると、多くの思い違いをした人族が、度々妖精の国に侵入するようになり、何の罪もないアルラウネたちに害をなすようになったのだ。
何人ものアルラウネが、心ない人族たちにさらわれていった。
中には、番がいるアルラウネも多くいたという。
当時、怒れるアルラウヌが暴走し、何人もの人族が男として再起不能にされた。
その結果、妖精の国に侵入するものは激減する。
以降、侵入者対策として有効な方法であるということで、一部のアルラウヌがその特性を生かした職業に就いたのが、『快楽調教師』のはじまりである。
『アルラウヌ』の公開調教。
多くの分泌物を操るアルラウヌは、ほんの数時間の間に奴隷に完璧な快楽調教を完成施す凄腕の調教師として有名だ。
例え、調教相手がどれだけ拒否していようとも、数時間後にはしっかり淫乱奴隷に仕上がると言われている。
あまりにも凄腕すぎて、どこの世界でも引く手あまたな存在だ。
そのアルラウヌがやってくるとのことで、本日のオークションは、主催者の予想を超えた大盛況となっていた。
「ようこそ、皆様方。アルラウヌの公開調教ショーにおいでくださいました。今宵の調教メニューに、タブーの文字はございません。皆様の思うまま、この奴隷を淫乱なメスに仕立ててくださいませ」
アルラウヌが鎖を引き、青年の体を分娩台によく似た椅子の上に拘束していく。
下半身でもある青々とした蔓植物のような触手で、逃げようともがく青年を絡め取り、左右の足を大きく開かせ、足を置くための台からのびた鎖に繋ぐのだ。
それが終わると、アルラウヌはさらに青年の両腕を、椅子の背もたれからのびる鎖へと繋いでしまった。
アルラウヌが離れると、ステージの上には無防備な姿で拘束された青年だけが取り残される。
首輪だけを身につけた青年は、アルラウヌが離れると分娩台の上で叫びながら暴れはじめたが、その声は観客のところまでは届かない。
いや、万が一届いたとしても、叫んでいる内容まではわからなかっただろう。
「どうぞ、皆様。この愛らしい奴隷の姿を、じっくりとごらんください。ほんの数時間もすれば、このような反抗的な姿など、見られなくなってしまいますからね」
司会者の声に、次々と開かれていく天幕の中にいたのは、人族からは程遠い姿の亜人ばかりだったのだから。
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宜しくお願い致します。
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