さよなら私のノーマルライフ

期末テスト その4

時は流れとうとう期末テストがやってきた。


勝負の日だ。あの放課後から賀川さんと私は毎日のように勉強会を行なった。もちろんあとで気づいた実技教科もだ。


テスト開始のチャイムと共に一斉に紙をめくる音が静寂な教室のなかで鳴り響く。

彼女には勉強会の時にこういってみた。


『テストをモンスター討伐を考えろ。作者である先生の意図を読み取り、彼らがどのように答えを導こうとしているのか……どうすれば正解を導き解答という名の討伐を出来るのか……』

 

……と。


もちろんテスト中に彼女の解答用紙を確認できるわけが無いから彼女が無事点数を取れることを願うしかない。


そしてやはり各教科の傾向の読み通りの内容が来たことに私は少し笑みを浮かべた。


そして……全てが終わるチャイムが鳴り響いた。


1週間後……。


テスト返しの波が来た。

良かった……。全部100点だ。

これでとりあえずはスタートラインに立てたと思っている。


全教科100点という少し化け物なことをしてしまったせいで少し浮いてしまった気もしれないが、賀川さんが引っ付いたおかげでそもそも有名になって影響が少なくて済んだのは幸いだった。


「すげぇーな！さやか殿！全部100点だったんだって？」


「そういう賀川さんはどうだったのよ……」


「我か？見て驚くな、全て90点以上だったぜ！

少し本気を出したらこんなものだぜ、先生も青ざめていたな…ハッハッ」


「因果に導かれてそなたと契約したがやはり私の目に狂いはなかったようだ！」


何度も言うが契約した覚えはこれぽちもない。

だが賀川さんは私が感じていたように極端で頭はいい。


あまりにも変人な彼女をどうすれば回避できるのか……

私の夢の高校生ライフへ立ちはだかる壁を突破することが今の課題となりそうだ。


賀川真白。彼女は極端だ。