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第十六章
第六十七話 会議
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ノーアが侵略者たちが闇の星に戻っていく姿を窓から確認すると、早速作戦会議が始まった。
「さて、まずはニシェの守りを固めなければならないわね。闇の結晶を彼らに渡してはならないわ。」
「他の国々はどうするおつもりですかな? ニシェ以外にも攻めてくると思うのですが。」
バラニはそう尋ねた。
「そうね。コルやニシェならともかく、他の国々はあまり強い兵を持っていないものね。どうやって守ろうかしら……。」
少しの沈黙の後、トールがある提案をした。
「結界を張るのはどうじゃろうか? この大地全体を覆い尽くすほどの大きさの結界を。」
「それだけ大きい結界だと、一時間と持たないと思うわ。誰かが常に回復魔法をかけ続けていれば話は別でしょうけど。」
「それならば、私たち妖精とハーピーで回復魔法をかけ続けましょう。交代交代でやっていれば、理論上無限に結界を張り続けることが可能なはずです。」
「なるほどね。じゃあ、サインとロウコちゃんはそのことをそれぞれの民に伝えにいってちょうだい。」
「えぇ。そうさせていただきます。」
「私も母にそう伝えます。」
サインの提案を、ノーアは素晴らしいものとして受け取った。
「守りが決まれば、次は攻めね。どうかしら? この中で侵略者を必ずやっつけられる自信の持ち主はここにいるかしら?」
ノーアがそう言うと、ケンギが真っ先に名乗りをあげた。
「俺、トノリって奴に身体を乗っ取られてるシグマさんをなんとしてでも助けたいです! だから、俺は行きます!」
「でも、奴らは空に浮かぶ星に住んでいるんじゃぞ? とうやって行くつもりなんだ?」
「それは、わしが連れていこう。」
扉を開けて入ってきたのは、ワンデだった。
「ワンデよ、どうやって連れていくいくつもりなのかしら?」
「あれじゃよ。」
ワンデが指を差した方向には、昨日ケンギを襲ったロボットが空を飛んでいた。
「あれに乗せられるだけ乗せて、今宵闇の星へと乗り込むつもりじゃ。あれだけの大きさなら、四人は乗せられるじゃろう。わしとケンギを合わせても、まだ二人分ある。」
「残り二人……わしとしては、先日魔王を倒した者たちを推薦したい。場所は、ケンギとロウコの家の向かいにある家にいるはずじゃ。」
「では、その二人とケンギ、わしで闇の星へ乗り込もう。それ以外の者たちは、地上を死守してくれ。さ、ケンギ、その二人の元へ案内してくれ。」
「わかりました。」
ワンデは窓を開けると、ずっと空を飛んでいたロボットに乗り込んだ。ケンギも後を追って乗った。
「あそこにその二人がいます。」
ロボットを操縦するワンデに、ケンギはそう伝えた。
「わかった。今からこいつを地上へ降ろそう。」
「ピピー、着陸シマス、着陸シマス。」
地上へ降りた二人は、早速家の扉をノックした。ノックして10秒と経たないうちにキンテイが扉を開けた。
「おお、本当に来た。どうやら、幻聴ではないみたいだ。」
「キンテイさんも、ノーア様からの声が聞こえたのですか?」
「あぁ。さっき急に頭の中で聞こえたんだ。きっと誰かがテレパシーを俺たちに繋げているんだな。」
「じゃあ、わしらがなんでここを訪ねているかも把握してるのじゃな?」
「今夜、空のあいつらを潰しにいくのだろう? それで、残り二人の枠に俺とヒイデがあてがわれたんだよな?」
「あぁ、そうじゃ。頼めるか?」
「もちろんだ。ヒイデは既に夜に備えて寝ている。俺もあと少しで寝るつもりだ。」
「ありがとう。それじゃあわしらですぐに出発できるように、ケンギの家で寝させてもらおう。」
「では、また今夜。」
キンテイは家の扉を閉めた。
「ヤイン様。私たち、これで本当に良かったんでしょうか。」
「良かった悪かったの問題ではない。こうするしかなかったのだからな。」
グラスに注がれたワインを飲みながら、ヤインはそう言った。
「いいえ。母星を離れて、このような暮らしをしているのが本当に良かったのか聞いているのです。」
「……確かに間違いだったかもしれない。僕らは一時の熱に浮かされてこんな状態にまで堕ちてしまっているからな。」
「……やめましょう、この星を攻撃するのは。私はもうこれ以上こんな惨めな生き方はしたくないです。」
「それはできないな。どうやら向こうから既に攻め込みに来てるみたいだからな。」
闇の星中にサイレンが響き渡り、外敵の侵入を知らせる。
「全ロボットへ告ぐ。敵は既にここへ来ようとしている。報復として、こちらも早くから下の星への攻撃を開始する。」
無数のロボットが、ルークスめがけて出撃した。
「トノリが倒されれば、今度は我らだ。ミヤは、ここの後ろに隠れていろ。」
「ヤイン様。私も戦います。隠れてなどいられません。」
「……ふん。好きにしろ。」
「さて、まずはニシェの守りを固めなければならないわね。闇の結晶を彼らに渡してはならないわ。」
「他の国々はどうするおつもりですかな? ニシェ以外にも攻めてくると思うのですが。」
バラニはそう尋ねた。
「そうね。コルやニシェならともかく、他の国々はあまり強い兵を持っていないものね。どうやって守ろうかしら……。」
少しの沈黙の後、トールがある提案をした。
「結界を張るのはどうじゃろうか? この大地全体を覆い尽くすほどの大きさの結界を。」
「それだけ大きい結界だと、一時間と持たないと思うわ。誰かが常に回復魔法をかけ続けていれば話は別でしょうけど。」
「それならば、私たち妖精とハーピーで回復魔法をかけ続けましょう。交代交代でやっていれば、理論上無限に結界を張り続けることが可能なはずです。」
「なるほどね。じゃあ、サインとロウコちゃんはそのことをそれぞれの民に伝えにいってちょうだい。」
「えぇ。そうさせていただきます。」
「私も母にそう伝えます。」
サインの提案を、ノーアは素晴らしいものとして受け取った。
「守りが決まれば、次は攻めね。どうかしら? この中で侵略者を必ずやっつけられる自信の持ち主はここにいるかしら?」
ノーアがそう言うと、ケンギが真っ先に名乗りをあげた。
「俺、トノリって奴に身体を乗っ取られてるシグマさんをなんとしてでも助けたいです! だから、俺は行きます!」
「でも、奴らは空に浮かぶ星に住んでいるんじゃぞ? とうやって行くつもりなんだ?」
「それは、わしが連れていこう。」
扉を開けて入ってきたのは、ワンデだった。
「ワンデよ、どうやって連れていくいくつもりなのかしら?」
「あれじゃよ。」
ワンデが指を差した方向には、昨日ケンギを襲ったロボットが空を飛んでいた。
「あれに乗せられるだけ乗せて、今宵闇の星へと乗り込むつもりじゃ。あれだけの大きさなら、四人は乗せられるじゃろう。わしとケンギを合わせても、まだ二人分ある。」
「残り二人……わしとしては、先日魔王を倒した者たちを推薦したい。場所は、ケンギとロウコの家の向かいにある家にいるはずじゃ。」
「では、その二人とケンギ、わしで闇の星へ乗り込もう。それ以外の者たちは、地上を死守してくれ。さ、ケンギ、その二人の元へ案内してくれ。」
「わかりました。」
ワンデは窓を開けると、ずっと空を飛んでいたロボットに乗り込んだ。ケンギも後を追って乗った。
「あそこにその二人がいます。」
ロボットを操縦するワンデに、ケンギはそう伝えた。
「わかった。今からこいつを地上へ降ろそう。」
「ピピー、着陸シマス、着陸シマス。」
地上へ降りた二人は、早速家の扉をノックした。ノックして10秒と経たないうちにキンテイが扉を開けた。
「おお、本当に来た。どうやら、幻聴ではないみたいだ。」
「キンテイさんも、ノーア様からの声が聞こえたのですか?」
「あぁ。さっき急に頭の中で聞こえたんだ。きっと誰かがテレパシーを俺たちに繋げているんだな。」
「じゃあ、わしらがなんでここを訪ねているかも把握してるのじゃな?」
「今夜、空のあいつらを潰しにいくのだろう? それで、残り二人の枠に俺とヒイデがあてがわれたんだよな?」
「あぁ、そうじゃ。頼めるか?」
「もちろんだ。ヒイデは既に夜に備えて寝ている。俺もあと少しで寝るつもりだ。」
「ありがとう。それじゃあわしらですぐに出発できるように、ケンギの家で寝させてもらおう。」
「では、また今夜。」
キンテイは家の扉を閉めた。
「ヤイン様。私たち、これで本当に良かったんでしょうか。」
「良かった悪かったの問題ではない。こうするしかなかったのだからな。」
グラスに注がれたワインを飲みながら、ヤインはそう言った。
「いいえ。母星を離れて、このような暮らしをしているのが本当に良かったのか聞いているのです。」
「……確かに間違いだったかもしれない。僕らは一時の熱に浮かされてこんな状態にまで堕ちてしまっているからな。」
「……やめましょう、この星を攻撃するのは。私はもうこれ以上こんな惨めな生き方はしたくないです。」
「それはできないな。どうやら向こうから既に攻め込みに来てるみたいだからな。」
闇の星中にサイレンが響き渡り、外敵の侵入を知らせる。
「全ロボットへ告ぐ。敵は既にここへ来ようとしている。報復として、こちらも早くから下の星への攻撃を開始する。」
無数のロボットが、ルークスめがけて出撃した。
「トノリが倒されれば、今度は我らだ。ミヤは、ここの後ろに隠れていろ。」
「ヤイン様。私も戦います。隠れてなどいられません。」
「……ふん。好きにしろ。」
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