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フランシスからの手紙
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「……シャロン、少し席を外すけど…」
「……何処へ行くの?」
フランシスは、机の上に手紙を書き始め手に持っと「すぐに戻る」とシャロンに話フランシスは部屋を出た。
「これを、フォスティヌに渡してくれ、至急頼む!」
「分かりました」
フランシスは使用人に手紙を渡し部屋へと戻った。
フランシスは部屋に戻りシャロンに伝えた。
「…フォスティヌに…今日、屋敷へ来るように手紙を出した」
「えっ!?」
「君の前でフォスティヌに婚約破棄を言うよ」
「フラン……」
シャロンは嬉し泣きでフランシスに寄り添いフォスティヌが屋敷へ来るのを待っ事になった。
フランシスの屋敷から手紙が届く事を知らないフォスティヌは厨房で料理人達と一緒にクッキーを焼いていた。
「焼き上がりましたよ!お嬢様」
料理人が、大きなオーブンからクッキーを乗せた台を取り出し調理のテーブルに並べていた。
「う~ん、どうして私が作ったクッキーだけ形が悪いのかな?」
「形は悪くても味は美味しいです」
「……それ、褒め言葉には聞こえないよ~っ」
「はははは」
厨房ではいつもの笑い声が響いていた。
「お嬢様!お嬢様!」
メイドのソニアが慌てたように厨房へ走って来た。
「どうしたの?そんなに慌てて」
「お手紙です!たった今フランシス様からお手紙が届きました」
「えっ!?兄様から?」
メイドのソニアから手紙を受け取った。
「まあ、大変!兄様から『今日会いたいから屋敷へ来てくれ』ってお手紙を貰ったわ!!」
ピョンピョンと体が跳ねて喜ぶフォスティヌは、フランシスからの手紙を胸にあて喜ぶ姿を見せていた。
「お嬢様、クッキーをお持ちしますか?フランシス坊っちゃんと一緒に食べてください」
「ありがとう。私が作ったクッキー全部持って行くわ」
「お嬢様、お着替えはどうしますか?」
「汚れてもいないから、着替えなくて良いわ」
フォスティヌは料理人からクッキーを入れた袋を受け取り部屋へ急いで準備をしていた。
「ねえねえ、ソニア。クッキーの袋にリボンをつけたら可愛いよね!」
「ピンクのリボンでいいですか?」
「うん、あっ、編みかごがあったはず……」
フォスティヌとメイドのソニアは準備でバタバタとして階段から下りていた。
「何を騒いでいるんだ?」
フォスティヌの父親が騒がしいと言い玄関にいるフォスティヌに声をかけていた。
「お父様、兄様からお手紙が来たの。今日屋敷へ来てって書いてあったわ」
「何!?」
「少し遅れるかも、行ってきます!」
「フォスティヌ!」
父親の呼ぶ声にも聞こえなかったフォスティヌは、メイドのソニアと一緒にフランシスの屋敷へ向かった。
「……何処へ行くの?」
フランシスは、机の上に手紙を書き始め手に持っと「すぐに戻る」とシャロンに話フランシスは部屋を出た。
「これを、フォスティヌに渡してくれ、至急頼む!」
「分かりました」
フランシスは使用人に手紙を渡し部屋へと戻った。
フランシスは部屋に戻りシャロンに伝えた。
「…フォスティヌに…今日、屋敷へ来るように手紙を出した」
「えっ!?」
「君の前でフォスティヌに婚約破棄を言うよ」
「フラン……」
シャロンは嬉し泣きでフランシスに寄り添いフォスティヌが屋敷へ来るのを待っ事になった。
フランシスの屋敷から手紙が届く事を知らないフォスティヌは厨房で料理人達と一緒にクッキーを焼いていた。
「焼き上がりましたよ!お嬢様」
料理人が、大きなオーブンからクッキーを乗せた台を取り出し調理のテーブルに並べていた。
「う~ん、どうして私が作ったクッキーだけ形が悪いのかな?」
「形は悪くても味は美味しいです」
「……それ、褒め言葉には聞こえないよ~っ」
「はははは」
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「お嬢様!お嬢様!」
メイドのソニアが慌てたように厨房へ走って来た。
「どうしたの?そんなに慌てて」
「お手紙です!たった今フランシス様からお手紙が届きました」
「えっ!?兄様から?」
メイドのソニアから手紙を受け取った。
「まあ、大変!兄様から『今日会いたいから屋敷へ来てくれ』ってお手紙を貰ったわ!!」
ピョンピョンと体が跳ねて喜ぶフォスティヌは、フランシスからの手紙を胸にあて喜ぶ姿を見せていた。
「お嬢様、クッキーをお持ちしますか?フランシス坊っちゃんと一緒に食べてください」
「ありがとう。私が作ったクッキー全部持って行くわ」
「お嬢様、お着替えはどうしますか?」
「汚れてもいないから、着替えなくて良いわ」
フォスティヌは料理人からクッキーを入れた袋を受け取り部屋へ急いで準備をしていた。
「ねえねえ、ソニア。クッキーの袋にリボンをつけたら可愛いよね!」
「ピンクのリボンでいいですか?」
「うん、あっ、編みかごがあったはず……」
フォスティヌとメイドのソニアは準備でバタバタとして階段から下りていた。
「何を騒いでいるんだ?」
フォスティヌの父親が騒がしいと言い玄関にいるフォスティヌに声をかけていた。
「お父様、兄様からお手紙が来たの。今日屋敷へ来てって書いてあったわ」
「何!?」
「少し遅れるかも、行ってきます!」
「フォスティヌ!」
父親の呼ぶ声にも聞こえなかったフォスティヌは、メイドのソニアと一緒にフランシスの屋敷へ向かった。
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