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公園のベンチで…
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ブラッドに何もかも話をしたフランシスはブラッドと別れまだ公園のベンチに座っていた。
「……」
(…ブラッドに何もかも話したのに、すっきりとしないのは何故だろう……まだ、フォスティヌに話していないからなのか……)
ぼー…と、周りのベンチに座る恋人達を見ていたフランシスに後ろからパタンと本を閉じる音が聞こえた。
「……大丈夫ですか?」
「え……」
ベンチに座ったまま後ろを振り向いたフランシスは、本を膝の上に置き座っている学生の彼女がフランシスを見て声をかけていた。
「君は……」
「エリアです。」
「あ…ああっ、君か……」
フランシスは肩を落としていた体を起こし、後ろのベンチに座る少女のエリアに笑顔を見せていた。
「いつから、後ろにいたんだい?」
「フランシスさんが男の人と一緒に私の前に座っていた前からいました」
「君が後ろにいたなんて知らなかったよ…声をかけてくれたら良かったのに」
「今、声をかけました。真剣なお話かと思って…」
「そうか…恥ずかしい所を見られたな~っ」
「ハハハ」と声に出して笑うフランシスをエリアはじっと見ていた。
「……ここで勉強をしていたの?」
「はい」
フランシスは、幾つもあるベンチを見て恋人達がほとんど座り、愛を囁く恋人にキスをする恋人、時々甘い声を出す恋人達を見てフランシスはエリアに声をかけた。
「……もしかして、色んな声が聞こえる中で勉強をしていたのかな…?」
「はい、別に気になりませんから」
「ハハハ…君は変わった子だね…」
「普通だと思います。この街に住んでいたら街中にいますから」
「何が?」
「カップルです」
「……」
クスクスと笑うフランシスはさっきまで沈んでいた自分が嘘のように笑っていた。
「……隣に座っても良いかな?」
「……」
エリアは真ん中に座っていた所を端に寄りフランシスが座る場所をあけた。
「ありがとう」
「いえ」
エリアの隣に座ったフランシスは笑顔を見せ、エリアが持っている本へ目を向けた。
「本、見てもいいかな?」
「はい、どうぞ…」
「ありがとう」
フランシスは懐かしい教科書を手に取り笑みを見せていた。
「……教科書を見て笑顔になっている人初めて見ました」
「えっ、笑顔?そんなにニヤニヤしていたかな…」
「クスッ、あ、すみません」
「君も笑顔だよ」
隣で笑みを見せるフランシスをじっと見ていた。
「どうしたの?」
「…フランシスさんて、近くで見たら顔が良いんですね」
「え…」
「私、目が悪いので近くで見るとはっきりと見えるんです。だから、周りにカップルがいても何をしているのかも分からないから気にしないでここでも勉強ができるんです。」
「……」
フランシスは周りの恋人達を見て苦笑いをエリアに見せていた
「ハハハ…」
ドン!
「あ!ごめんなさい」
「!?」
フランシスとエリアが座っているベンチに通りかかった女性が、フランシスの背中に倒れかかり、フランシスは驚いてエリアの体に抱きついた体制で寄りかかってしまった。
エリアも驚き目の前に自分に寄りかかるフランシスに体が固まっていた。
「ご、ごめん!大丈夫?」
「…は、はい…」
フランシスはエリアに寄りかかった体を起こした時、自分の目の前にエリアの顔が見え目と目が合うとフランシスとエリアは固まっていた。
「……」
「……綺麗な目をしている」
「え…」
エリアは声を出した時に顔を少し上げるとフランシスの唇に触れた。
「!?」
エリアは驚き目を見開いて目の前で目を閉じて自分の唇に触れているフランシスの顔を見ていたが、エリアはゆっくりと目を閉じフランシスの唇が動くとピクッとエリアは唇の柔らかさに体全体の力が抜けたようにフランシスに体を預けていた。
「……」
(…ブラッドに何もかも話したのに、すっきりとしないのは何故だろう……まだ、フォスティヌに話していないからなのか……)
ぼー…と、周りのベンチに座る恋人達を見ていたフランシスに後ろからパタンと本を閉じる音が聞こえた。
「……大丈夫ですか?」
「え……」
ベンチに座ったまま後ろを振り向いたフランシスは、本を膝の上に置き座っている学生の彼女がフランシスを見て声をかけていた。
「君は……」
「エリアです。」
「あ…ああっ、君か……」
フランシスは肩を落としていた体を起こし、後ろのベンチに座る少女のエリアに笑顔を見せていた。
「いつから、後ろにいたんだい?」
「フランシスさんが男の人と一緒に私の前に座っていた前からいました」
「君が後ろにいたなんて知らなかったよ…声をかけてくれたら良かったのに」
「今、声をかけました。真剣なお話かと思って…」
「そうか…恥ずかしい所を見られたな~っ」
「ハハハ」と声に出して笑うフランシスをエリアはじっと見ていた。
「……ここで勉強をしていたの?」
「はい」
フランシスは、幾つもあるベンチを見て恋人達がほとんど座り、愛を囁く恋人にキスをする恋人、時々甘い声を出す恋人達を見てフランシスはエリアに声をかけた。
「……もしかして、色んな声が聞こえる中で勉強をしていたのかな…?」
「はい、別に気になりませんから」
「ハハハ…君は変わった子だね…」
「普通だと思います。この街に住んでいたら街中にいますから」
「何が?」
「カップルです」
「……」
クスクスと笑うフランシスはさっきまで沈んでいた自分が嘘のように笑っていた。
「……隣に座っても良いかな?」
「……」
エリアは真ん中に座っていた所を端に寄りフランシスが座る場所をあけた。
「ありがとう」
「いえ」
エリアの隣に座ったフランシスは笑顔を見せ、エリアが持っている本へ目を向けた。
「本、見てもいいかな?」
「はい、どうぞ…」
「ありがとう」
フランシスは懐かしい教科書を手に取り笑みを見せていた。
「……教科書を見て笑顔になっている人初めて見ました」
「えっ、笑顔?そんなにニヤニヤしていたかな…」
「クスッ、あ、すみません」
「君も笑顔だよ」
隣で笑みを見せるフランシスをじっと見ていた。
「どうしたの?」
「…フランシスさんて、近くで見たら顔が良いんですね」
「え…」
「私、目が悪いので近くで見るとはっきりと見えるんです。だから、周りにカップルがいても何をしているのかも分からないから気にしないでここでも勉強ができるんです。」
「……」
フランシスは周りの恋人達を見て苦笑いをエリアに見せていた
「ハハハ…」
ドン!
「あ!ごめんなさい」
「!?」
フランシスとエリアが座っているベンチに通りかかった女性が、フランシスの背中に倒れかかり、フランシスは驚いてエリアの体に抱きついた体制で寄りかかってしまった。
エリアも驚き目の前に自分に寄りかかるフランシスに体が固まっていた。
「ご、ごめん!大丈夫?」
「…は、はい…」
フランシスはエリアに寄りかかった体を起こした時、自分の目の前にエリアの顔が見え目と目が合うとフランシスとエリアは固まっていた。
「……」
「……綺麗な目をしている」
「え…」
エリアは声を出した時に顔を少し上げるとフランシスの唇に触れた。
「!?」
エリアは驚き目を見開いて目の前で目を閉じて自分の唇に触れているフランシスの顔を見ていたが、エリアはゆっくりと目を閉じフランシスの唇が動くとピクッとエリアは唇の柔らかさに体全体の力が抜けたようにフランシスに体を預けていた。
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