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初めてのデート②
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「ふふふふ」
「?急にどうしたんだ?」
「だって、兄様と初めてお出かけしたんだもの」
「…初めてだったかな…?」
フランシスはシャロンとは数回デートをしていたが、フォスティヌとは初めてだった。
「兄様、私の他にデートした人がいるの?」
「えっ!い、いないよ…僕も初めてデートするんだ」
「本当?」
「え…ほ、本当さ!そんな目で僕を見ないでくれ」
「は~い」
「ふぅ…」と小さな息を吐くフランシスは向かい側に座るフォスティヌを見ていた。
(しばらくシャロンと会っていないから、フォスティヌを誘ったけど、一緒に外出したのは初めてだったんだ…シャロンの買い物に付き合っている事が多かったから…この先、シャロンと一緒になれば幾らでも外出する事ができる…でも、フォスティヌとは…)
馬車の中で笑顔を見せ話しかけるフォスティヌを見ていたフランシスはフォスティヌと別れる事が出来るのだろうか…と、このまま別れていいのか、後悔しないのか…今の自分の気持ちが分からなくなっていた。
「兄様?顔が真っ青だよ、大丈夫?もしかして無理しているんじゃ……」
「えっ、あ…無理なんてしていないよ。一緒にデートをするのが楽しみにしていたんだ。今日は奢るからなんでも好きな物を買って良いよ」
「えっ!?本当?」
「ああ」
「ふふふ、何にしょうかしら楽しみ」
笑顔を見せるフォスティヌは買いたい物を考え馬車の中はフォスティヌの話声がたえなかった。
しばらく馬車を走らせると大きな街中へと入っていた。
「ここで、降りるよ」
「うん」
先に馬車から降りたフランシスは今から降りようとするフォスティヌに手を差し伸べていた。
「足下を気をつけて、レディー」
「!?レ…クスクス兄様、紳士みたい」
「紳士のつもりだったけど」
笑みを見せるフランシスとフォスティヌは馬車を降り、フォスティヌは賑わう街中にワクワクしていた。
「……わぁ…凄い……」
「クスッ、口が空いたままだよ」
「だって……こんな大きな街初めてだもの…お母様とお買い物に行く街はこんなに広くないもの…」
「美味しい、クレープはどうですかーっ!」
「今日仕入れたばかりのアンティークだよ!」
「美味しい果物はいかがですか~っ!」
フォスティヌは店の売り声を聞きながら周りを見渡しフランシスと歩いていた。
「あれ、美味しそう!」
「買ってこようか?」
「良いの!?」
「ああ」
フランシスは熱々の揚げ物を二つ買いフォスティヌに一つあげていた。
「熱いから気をつけて」
「大丈夫!あふっ!あふっ!おひぃはまほはへて」
「何を言っているのか分かんないよ?熱いって言ったのに…」
「あふっ、あふっ、おいひいよ!」
「ハハハハ」
サクサクとコロッケの揚げ物を食べ終わると、外に並ぶ出店を見回っていた。
「綺麗…」
キラキラと光る無数の指輪にネックレス、ブローチが飾られ置かれているテーブルを見てフォスティヌは目を輝かせて見ていた。
「欲しい?良いのがあったら買ってあげるよ」
「えっ、良いの?」
「ああ」
フォスティヌはウキウキとした顔でアクセサリーを見ていた。
フランシスも幾つもある宝石を見ていると、一つの宝石をじっと見ていた。
(……この赤い薔薇の形の宝石はシャロンに似合いそうだな…)
「お客さん、何かありましたか?」
「えっ!?」
フランシスは店主に声をかけられ驚いて顔を上げた。
「兄様、何か見つけたの?」
「あ……いや…」
「お客さん、さっきからその赤い薔薇のネックレスを見ていたようですね」
「赤い薔薇のネックレス?」
フォスティヌはフランシスの隣に行きネックレスを見ていた。
「あ…いゃ…綺麗だな~と思って見ていただけだよ」
「……う~ん…私には少し派手かな…」
「そ、そうだな、ハハハハ」
「私は、このブローチが良い」
「そ、そうか、そうだな、フォスティヌにはこれが似合うよ」
フォスティヌは花の形をしたピンク色のブローチを手に持ちこれが欲しいとフランシスに渡した。
「支払いを済ませるから、近くに噴水広場が見えるだろう?そこで待っていてくれ」
「うん、分かったわ」
フォスティヌは噴水広場へ向かう姿を見届けたフランシスは店主にもう一つ買い物をした。
「この、赤い薔薇のネックレスを頼む!ケースはあるかな?」
「はい、あります」
「プレゼント用にしたいが、包装とリボンを付けて欲しいんだ」
「分かりました。包装とリボンは別料金になりますが良いですか?」
「ああ、頼む」
「ありがとうございます。」
フランシスはシャロンに赤い薔薇のネックレスを買っていた。
「?急にどうしたんだ?」
「だって、兄様と初めてお出かけしたんだもの」
「…初めてだったかな…?」
フランシスはシャロンとは数回デートをしていたが、フォスティヌとは初めてだった。
「兄様、私の他にデートした人がいるの?」
「えっ!い、いないよ…僕も初めてデートするんだ」
「本当?」
「え…ほ、本当さ!そんな目で僕を見ないでくれ」
「は~い」
「ふぅ…」と小さな息を吐くフランシスは向かい側に座るフォスティヌを見ていた。
(しばらくシャロンと会っていないから、フォスティヌを誘ったけど、一緒に外出したのは初めてだったんだ…シャロンの買い物に付き合っている事が多かったから…この先、シャロンと一緒になれば幾らでも外出する事ができる…でも、フォスティヌとは…)
馬車の中で笑顔を見せ話しかけるフォスティヌを見ていたフランシスはフォスティヌと別れる事が出来るのだろうか…と、このまま別れていいのか、後悔しないのか…今の自分の気持ちが分からなくなっていた。
「兄様?顔が真っ青だよ、大丈夫?もしかして無理しているんじゃ……」
「えっ、あ…無理なんてしていないよ。一緒にデートをするのが楽しみにしていたんだ。今日は奢るからなんでも好きな物を買って良いよ」
「えっ!?本当?」
「ああ」
「ふふふ、何にしょうかしら楽しみ」
笑顔を見せるフォスティヌは買いたい物を考え馬車の中はフォスティヌの話声がたえなかった。
しばらく馬車を走らせると大きな街中へと入っていた。
「ここで、降りるよ」
「うん」
先に馬車から降りたフランシスは今から降りようとするフォスティヌに手を差し伸べていた。
「足下を気をつけて、レディー」
「!?レ…クスクス兄様、紳士みたい」
「紳士のつもりだったけど」
笑みを見せるフランシスとフォスティヌは馬車を降り、フォスティヌは賑わう街中にワクワクしていた。
「……わぁ…凄い……」
「クスッ、口が空いたままだよ」
「だって……こんな大きな街初めてだもの…お母様とお買い物に行く街はこんなに広くないもの…」
「美味しい、クレープはどうですかーっ!」
「今日仕入れたばかりのアンティークだよ!」
「美味しい果物はいかがですか~っ!」
フォスティヌは店の売り声を聞きながら周りを見渡しフランシスと歩いていた。
「あれ、美味しそう!」
「買ってこようか?」
「良いの!?」
「ああ」
フランシスは熱々の揚げ物を二つ買いフォスティヌに一つあげていた。
「熱いから気をつけて」
「大丈夫!あふっ!あふっ!おひぃはまほはへて」
「何を言っているのか分かんないよ?熱いって言ったのに…」
「あふっ、あふっ、おいひいよ!」
「ハハハハ」
サクサクとコロッケの揚げ物を食べ終わると、外に並ぶ出店を見回っていた。
「綺麗…」
キラキラと光る無数の指輪にネックレス、ブローチが飾られ置かれているテーブルを見てフォスティヌは目を輝かせて見ていた。
「欲しい?良いのがあったら買ってあげるよ」
「えっ、良いの?」
「ああ」
フォスティヌはウキウキとした顔でアクセサリーを見ていた。
フランシスも幾つもある宝石を見ていると、一つの宝石をじっと見ていた。
(……この赤い薔薇の形の宝石はシャロンに似合いそうだな…)
「お客さん、何かありましたか?」
「えっ!?」
フランシスは店主に声をかけられ驚いて顔を上げた。
「兄様、何か見つけたの?」
「あ……いや…」
「お客さん、さっきからその赤い薔薇のネックレスを見ていたようですね」
「赤い薔薇のネックレス?」
フォスティヌはフランシスの隣に行きネックレスを見ていた。
「あ…いゃ…綺麗だな~と思って見ていただけだよ」
「……う~ん…私には少し派手かな…」
「そ、そうだな、ハハハハ」
「私は、このブローチが良い」
「そ、そうか、そうだな、フォスティヌにはこれが似合うよ」
フォスティヌは花の形をしたピンク色のブローチを手に持ちこれが欲しいとフランシスに渡した。
「支払いを済ませるから、近くに噴水広場が見えるだろう?そこで待っていてくれ」
「うん、分かったわ」
フォスティヌは噴水広場へ向かう姿を見届けたフランシスは店主にもう一つ買い物をした。
「この、赤い薔薇のネックレスを頼む!ケースはあるかな?」
「はい、あります」
「プレゼント用にしたいが、包装とリボンを付けて欲しいんだ」
「分かりました。包装とリボンは別料金になりますが良いですか?」
「ああ、頼む」
「ありがとうございます。」
フランシスはシャロンに赤い薔薇のネックレスを買っていた。
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