兄たちが弟を可愛がりすぎです

クロユキ

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シェル王子の想い人

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「心に決めています方がいるのかしら?」
「……」
直接にシェル王子に聞くヤスミン嬢に、少し驚いた顔を見せるシェル王子と側にいたカイザック王子とヤスミン嬢の世話係りのメイド二人は、シェル王子へと顔を向けていた。
「おっ、俺も聞きたいと思っていたんだよな」
「カイ…」
ニヤッと笑顔を見せるカイザック王子に、ため息を吐くシェル王子をじっと見ているヤスミン嬢は、シェル王子の返答を待っていた。
「……心に決めた人はいます。私の気持ちも伝えています…」
!!
シェル王子から聞いた告白に驚き暫く沈黙が続いた…
「あ!…す、すみません…」
グラッと倒れそうになったメイドの一人はワインのビンを持っていた。
「…シ、シェル兄…気持ちを伝えた相手は誰だ?」
「まだ貴方にも知らせます訳にはいきませんから…時が来ましたらお話しします。それまで内密にお願いします」
「…弟の俺にまだ言えない事なのか…?」
「ええ…カイだけではありません、ヤスミン様も貴女方メイドも今お話しをしました事は誰にも言わないで下さい」
笑顔を見せるシェル王子はこの場にいる四人に口止めをした。
「…わ、分かりましたシェル様…私達メイドはお約束致します」
「シ、シェル様~ううっ…」
「泣きますような事は言ってはいませんが…驚かせてしまいましたね」
「いえ…」
「うう~」
「もう、泣き止んでよ!シェル様が困っているのよ」
「…う…うん…」
背中を擦るメイドを見てシェル王子はヤスミン嬢の方へと顔を向けた。
「ヤスミン様…」
「……お話しを聞くことが出来まして有り難う御座います…シェル王子…貴方から告白を受けました方が羨ましいわ…わたくしは、先に食事部屋へ向かいます」
「……」
ヤスミン嬢はメイド二人を連れ食事部屋へと入った。
「…ヤスミン嬢何も聞いて来なかったな…」
「そうですね、聞かれましてもこれ以上お話しはしない積もりでいましたから」
ふぅ…と息を吐くシェル王子に心配をしていたエリック騎士が側へ来ていた。
「シェル様…」
「大丈夫ですエリック」
「ん?…シェル兄、今の会話だがエリックは知っているのか?」
エリック騎士の方へ顔を向けるカイザック王子は、首を傾げシェル王子に聞いていた。
「ふふふふ、なんの話でしょう?」
「なんの話しでしょう?って、エリックは知っていたのかを聞いてんだけど…」
「貴方の想像に任せます。カイ、急ぎますよ」
「えっ?いや、まだ話しが終わって無いんだが…」
歩き出したシェル王子とその後ろを歩くエリック騎士にカイザック王子がエリック騎士を引き止めた。
「エリック、さっきのシェル兄の話しなんだが知っていたのか?もし、知っていたなら教えて暮れないか?相手の名前だけで良いんだが」
「……申し訳御座いませんカイ様、わたくしがお話しする事が出来ません」
頭を下げるエリック騎士にカイザック王子は苦笑いを見せていた
「そ、そうだよな、はははは…引き止めて悪かった」
「いえ…わたくしはこれで…」
「ああ…」
エリック騎士の後ろ姿を見終えたカイザック王子は、止めていた足を動かし食事部屋へと向かった。
「シェル兄から告白するのは珍しいと言うか…今まで告白される側だったんだよな~っ誰だ相手は…気になって朝食は残してしまうかもな…」
その後、カイザック王子はシェル王子が告白した相手の事など忘れ綺麗に朝食を完食した。
「また、ウィルと一緒に食べたいよなーっ」
「ふふふ、そうですね」





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