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シェル王子とヤスミン嬢⑤
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「シ、シェル兄様…片腕で僕を抱き上げたら腕が痺れて痛みますから…いつもの抱っこにしても……」
「大丈夫ですよウィル、私の腕は鍛えていますからウィルを抱き上げますくらいはなんともありません。私の腕の事が気になるのでしたら、このまま私の身体に寄せましたら重く感じませんよウィル」
顔が見えないからシェル王子はこの抱っこを喜んでいるんだと思った…
(どうせなら米俵を担ぐように持ち上げて貰った方が…いや、ダメだなお尻がシェル王子の顔に向けてしまい、もっと恥ずかしくなる……)
「う~…」
「ふふっ、この抱き方も良いですね~ウィルの顔が良く見えます」
「うっ…僕は恥ずかしいです…シェル兄様の顔が近いから……」
「何を恥ずかしいのですか?ウィルの顔に何度も挨拶をしているのですよ。そろそろ慣れて下さい春……いえ、ウィル!」
「……」
(シェル王子、今俺の名前を出そうとして言い替えたな…レオンさんが側にいるのに気付いて……それに『挨拶』って言っているけど口にキスしてんじゃんか!……うっ、自分で言うとすっげえ恥ずかしいし…キスされても気持ちいいと思って…じゃなくてなんで思い出してんだよ俺は~~っ)
一人で思い出して恥ずかしく成った俺は、シェル王子の肩に顔を埋めグリグリと頭を動かした。
「な!?何をしているのですウィル…あ、貴方の髪の毛が顔に当たり擽ったいです……」
ビクッ!
「!?」
俺は思い出しで動かしていた頭を止め首に触れるシェル王子の指に驚いた
「クスッ、顔が赤いですよウィル何を思い出していたのですか?」
「……ぅ、なんでもありません…ごめんなさいシェル兄様……」
「……いつもの貴方で安心しました」
「え?」
俺は下を向いていた顔を上げシェル王子の顔を見た。
「今朝、貴方にしました事を謝ります…お酒のせいにしまして貴方に怖い思いをしてしまいました…」
「……はい、怖かったです。シェル兄様」
「……ウィル…」
「髪を留める紐を外したシェル兄様は妖しくて怖かったです」
「え…」
「キレイで怖いと思ったから、女性に見て欲しく無いと思いました。そんなシェル兄様を見るのは僕だけにして欲しいです」
「……ウィル…それは……」
(あんな乱れたシェル王子を見たら女の人は喜ぶか震えるかどっちかだよな…他の人には見せたくないって言うか……あれ?俺シェル王子に何を言ったんだ?)
「……ウィル」
「は、はい」
「ありがとう…ウィル」
「え?うん……?」
キラキラと満面の笑顔を見せるシェル王子が眩しくて、俺は自分が何を言ったのか良く分かっていないと思い、俺もシェル王子に笑顔で返した。
俺とシェル王子を離れで見ていたエリックさんと王様の奥さんが話しをしている姿が見えた。
「……エリック様とお呼びしまして良いかしら?」
「……わたくしの事はエリックと申して下さい…ヤスミン様」
「では、貴方にお尋ねしますわ…シェル王子はいつもあの様に弟王子に接するのですか?」
「…はい、ウィル様がお生まれに成りました時からと伺っております」
「そう…羨ましいわ…わたくしが弟王子と親しく成りましたらシェル王子は喜ばれますかしら?」
「……はい、シェル様だけでは御座いません王様もお喜びになると思います……」
「ふふっ、弟王子様に挨拶をしますわ」
ヤスミン嬢はエリック護衛騎士に話しを終え、シェル王子とウィル王子に歩く足を向けた。
「大丈夫ですよウィル、私の腕は鍛えていますからウィルを抱き上げますくらいはなんともありません。私の腕の事が気になるのでしたら、このまま私の身体に寄せましたら重く感じませんよウィル」
顔が見えないからシェル王子はこの抱っこを喜んでいるんだと思った…
(どうせなら米俵を担ぐように持ち上げて貰った方が…いや、ダメだなお尻がシェル王子の顔に向けてしまい、もっと恥ずかしくなる……)
「う~…」
「ふふっ、この抱き方も良いですね~ウィルの顔が良く見えます」
「うっ…僕は恥ずかしいです…シェル兄様の顔が近いから……」
「何を恥ずかしいのですか?ウィルの顔に何度も挨拶をしているのですよ。そろそろ慣れて下さい春……いえ、ウィル!」
「……」
(シェル王子、今俺の名前を出そうとして言い替えたな…レオンさんが側にいるのに気付いて……それに『挨拶』って言っているけど口にキスしてんじゃんか!……うっ、自分で言うとすっげえ恥ずかしいし…キスされても気持ちいいと思って…じゃなくてなんで思い出してんだよ俺は~~っ)
一人で思い出して恥ずかしく成った俺は、シェル王子の肩に顔を埋めグリグリと頭を動かした。
「な!?何をしているのですウィル…あ、貴方の髪の毛が顔に当たり擽ったいです……」
ビクッ!
「!?」
俺は思い出しで動かしていた頭を止め首に触れるシェル王子の指に驚いた
「クスッ、顔が赤いですよウィル何を思い出していたのですか?」
「……ぅ、なんでもありません…ごめんなさいシェル兄様……」
「……いつもの貴方で安心しました」
「え?」
俺は下を向いていた顔を上げシェル王子の顔を見た。
「今朝、貴方にしました事を謝ります…お酒のせいにしまして貴方に怖い思いをしてしまいました…」
「……はい、怖かったです。シェル兄様」
「……ウィル…」
「髪を留める紐を外したシェル兄様は妖しくて怖かったです」
「え…」
「キレイで怖いと思ったから、女性に見て欲しく無いと思いました。そんなシェル兄様を見るのは僕だけにして欲しいです」
「……ウィル…それは……」
(あんな乱れたシェル王子を見たら女の人は喜ぶか震えるかどっちかだよな…他の人には見せたくないって言うか……あれ?俺シェル王子に何を言ったんだ?)
「……ウィル」
「は、はい」
「ありがとう…ウィル」
「え?うん……?」
キラキラと満面の笑顔を見せるシェル王子が眩しくて、俺は自分が何を言ったのか良く分かっていないと思い、俺もシェル王子に笑顔で返した。
俺とシェル王子を離れで見ていたエリックさんと王様の奥さんが話しをしている姿が見えた。
「……エリック様とお呼びしまして良いかしら?」
「……わたくしの事はエリックと申して下さい…ヤスミン様」
「では、貴方にお尋ねしますわ…シェル王子はいつもあの様に弟王子に接するのですか?」
「…はい、ウィル様がお生まれに成りました時からと伺っております」
「そう…羨ましいわ…わたくしが弟王子と親しく成りましたらシェル王子は喜ばれますかしら?」
「……はい、シェル様だけでは御座いません王様もお喜びになると思います……」
「ふふっ、弟王子様に挨拶をしますわ」
ヤスミン嬢はエリック護衛騎士に話しを終え、シェル王子とウィル王子に歩く足を向けた。
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