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ウィル王子とシェル王子②

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トクン、トクン……と耳元で脈打っ音と暖かな温もりが身体を何かが覆って居るような……朧気な意識の中、何処かで嗅いだ事がある穂のかな香水のような匂いが、安堵感を感じ今俺はこの温もりの中で身体を預けて居るのが分かった。
ゴソッ…と俺の身体からその温もりが離れようとした時、手がその温もりを放さないようにグイッと俺は布のような手触りを握り締めて引っ張っぱり、その温もりを「放すものか!」と俺は自分の側にもっと引き寄せた。
そしてベッドのようなフカフカな上で居る俺の耳元に聞きなれた声が……「クスッ」と笑うのが分かり俺はゆっくりと目を開けそして目の前の光景に思わず固まってしまった。
(……えっ?えっ?……俺、今…誰と一緒に寝ているんだ?ここベッドの上だよな!?俺の目の前に白いシャツのボタンが外れ胸の肌が見えてるんだけど……白い肌に硬い胸板男だとは分かるそれに長い金色の髪が……)
俺はまさかと思い俺の身体を抱き締めている目の前の男を見上げた。
「御早う御座いますウィル良く寝ていましたね」
クスッと笑うシェル王子の顔を見上げ、俺は真っ赤になり今まで握り締めていたシェル王子の前開きのシャツをパッと手を放した。
「……なっ、何でシェル……ぶっ!?」
俺は話しの途中でシェル王子が横向きに寝かされたウィルの身体をギュッと抱き締め、俺はシェル王子の胸の中で顔が埋めて息がフガフガと鼻を出し何とか息が出来る状態で、シェル王子の肌が直に顔に触れる為ドキドキと俺は心臓が煩く変な汗がダラダラと流れそうな感じだった。
「シ、シェル兄様放して下さい……もうすぐマリアさんが来ます」
俺は今のこの状態をウィルの口調で話しマリアさんが来る前にシェル王子から放れないと、とドキドキするのを押さえ俺はシェル王子が放れるのを待った。
「マリアは今何処に居るのです?」
「僕の部屋の掃除に行きました終わりましたらここへ来るように成って居ますだから放れて下さい……どうして僕はベッドの中に居るのですか?」
俺は確か五冊の書物を広げっぱなしにテーブルの上に置きそのまま眠ってしまったはずだ
「ウィルが気持ち良くテーブルの上で書物を広げて眠っていたからね…椅子に座ったままだと危ないと思ってベッドに連れて来たんだよ」
ニコッと微笑むシェル王子は髪の毛を束ねて居ないため知らない王子からベッドに連れて来られた感じで変な気分だった。
「……有り難う御座いますシェル兄様、僕をテーブル迄運んで下さい」
俺は手のやり場と目のやり場に困りシェル王子に早くテーブルの椅子まで俺を連れて行って貰いたかった、こんな所誰かが見たらどうすんだ。
チュッ!とシェル王子は俺の額にキスをしてニャッ…と悪戯な顔をするかのように笑み目がヤバい状態だ……
「私がこのまま何もせずにウィルをテーブルまで運ぶと思うのですか?」
「へ?」
シェル王子は俺の身体を横向きから仰向けにした後、プチプチとシェル王子は着ていたシャツに残りのボタンを外し始め俺は横に座っているシェル王子に仰向けに成った俺は見上げ「何故シャツのボタンを外すの?」と聞かなくていい事を声に出してしまった









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