366 / 484
ウィル王子の席決めに揉める王子達
しおりを挟む
「王様そろそろ御時間に成ります」
王様付きの近衛騎士の一人が食卓で王様に声を掛け朝食の時間の終わりを告げた。
「おおっ、もうそんな時間に成るのか今日は朝の食卓が終わるのが早かったな」
「ウィルが一緒に居たからな~っ、父上、またウィルを食事に誘っても良いか?」
「そうだな一緒に食事をしたいが、まだウィル王子は同じ食事がとれないからな食後のデザートなら一緒にウィル王子を誘う事が出来るが……そなた達はどう思うのだ?」
王様はウィル王子をまた食事の部屋へ誘って良いのかを王妃様達に尋ね誰も首を横に振る者は居なかった。
「わたくしはウィル王子と御一緒でも宜しいですわシェル王子も大変喜びワインで酔うほど喜んでおりましたから」
「ふふっ、わたくしもウィル王子との食事は楽しみですわカイも喜んで居ますから」
「わたくしは最初からウィルちゃんと一緒に御食事は賛成していましたわ、ねぇ~っジルちゃん!」
ピクッとジル王子の眉毛が動きムスッとした顔付きは相変わらずだった。
「……食卓へはウィルの体調を考え決めた方が宜しいかと思いますが、それにウィルの座る席も考えて下さい…カイザックの隣だとウィルもゆっくりと食事が取れないと思います」
「なっ!?ジル兄それは無いだろう俺の隣はウィルと決まって居るんだ」
「お前の隣の席はフィンの席だろう、フィンが戻ればウィルの隣の席はフィンになる」
「今はフィンは居ないぞ、だからウィルの席は俺の隣だ」
「……」
ジル王子とカイザック王子はウィル王子の席決めで言い争いに成りエリーゼ妃は一人笑みを浮かべていた。
(ジルちゃんもウィルちゃんが自分の隣の席にとは言えないものね…素直じゃないからねジルちゃんは)
「ウィル王子の席で何を揉めているのだ?二人の王子達は…ウィル王子の席は私が決めようそれならば文句は無いだろう?」
ジル王子とカイザック王子は次にウィル王子が食卓へ来た時は王様が席を決めると言われ二人の王子は頷いた。
二人の王子の様子を見ていたロラ嬢とヤスミン嬢は小声で会話をしていた。
「ウィル王子は兄王子の二人に大変可愛がられて少し妬けましたわ」
「…それはどういう意味なのですヤスミン様」
「わたくし達は王様の妻ですが、たまにわたくし達とお歳が変わらない王子様達と会話を楽しみたいと思いません?ロラ様」
(……ヤスミン様もわたくしが思っていました事をお考えなのね)
「そうですわね……王子様方との会話をしてみたいですわ」
ロラ嬢はただ一人の王子をじっと見つめ(ヤスミン様より先に親しく成らなくてはいけませんが……わたくしが見ています事に気付いて下されば良いのに)ロラ嬢はふぅ…と小さく息を吐きグラスの中に少し残ったワインを眺めていた。
王様付きの近衛騎士の一人が食卓で王様に声を掛け朝食の時間の終わりを告げた。
「おおっ、もうそんな時間に成るのか今日は朝の食卓が終わるのが早かったな」
「ウィルが一緒に居たからな~っ、父上、またウィルを食事に誘っても良いか?」
「そうだな一緒に食事をしたいが、まだウィル王子は同じ食事がとれないからな食後のデザートなら一緒にウィル王子を誘う事が出来るが……そなた達はどう思うのだ?」
王様はウィル王子をまた食事の部屋へ誘って良いのかを王妃様達に尋ね誰も首を横に振る者は居なかった。
「わたくしはウィル王子と御一緒でも宜しいですわシェル王子も大変喜びワインで酔うほど喜んでおりましたから」
「ふふっ、わたくしもウィル王子との食事は楽しみですわカイも喜んで居ますから」
「わたくしは最初からウィルちゃんと一緒に御食事は賛成していましたわ、ねぇ~っジルちゃん!」
ピクッとジル王子の眉毛が動きムスッとした顔付きは相変わらずだった。
「……食卓へはウィルの体調を考え決めた方が宜しいかと思いますが、それにウィルの座る席も考えて下さい…カイザックの隣だとウィルもゆっくりと食事が取れないと思います」
「なっ!?ジル兄それは無いだろう俺の隣はウィルと決まって居るんだ」
「お前の隣の席はフィンの席だろう、フィンが戻ればウィルの隣の席はフィンになる」
「今はフィンは居ないぞ、だからウィルの席は俺の隣だ」
「……」
ジル王子とカイザック王子はウィル王子の席決めで言い争いに成りエリーゼ妃は一人笑みを浮かべていた。
(ジルちゃんもウィルちゃんが自分の隣の席にとは言えないものね…素直じゃないからねジルちゃんは)
「ウィル王子の席で何を揉めているのだ?二人の王子達は…ウィル王子の席は私が決めようそれならば文句は無いだろう?」
ジル王子とカイザック王子は次にウィル王子が食卓へ来た時は王様が席を決めると言われ二人の王子は頷いた。
二人の王子の様子を見ていたロラ嬢とヤスミン嬢は小声で会話をしていた。
「ウィル王子は兄王子の二人に大変可愛がられて少し妬けましたわ」
「…それはどういう意味なのですヤスミン様」
「わたくし達は王様の妻ですが、たまにわたくし達とお歳が変わらない王子様達と会話を楽しみたいと思いません?ロラ様」
(……ヤスミン様もわたくしが思っていました事をお考えなのね)
「そうですわね……王子様方との会話をしてみたいですわ」
ロラ嬢はただ一人の王子をじっと見つめ(ヤスミン様より先に親しく成らなくてはいけませんが……わたくしが見ています事に気付いて下されば良いのに)ロラ嬢はふぅ…と小さく息を吐きグラスの中に少し残ったワインを眺めていた。
0
お気に入りに追加
869
あなたにおすすめの小説
【第1部完結】悪役令息ですが、家族のため精一杯生きているので邪魔しないでください~僕の執事は僕にだけイケすぎたオジイです~
ちくわぱん
BL
【11/28第1部完結・12/8幕間完結】(第2部開始は年明け後の予定です)ハルトライアは前世を思い出した。自分が物語の当て馬兼悪役で、王子と婚約するがのちに魔王になって結局王子と物語の主役に殺される未来を。死にたくないから婚約を回避しようと王子から逃げようとするが、なぜか好かれてしまう。とにかく悪役にならぬように魔法も武術も頑張って、自分のそばにいてくれる執事とメイドを守るんだ!と奮闘する日々。そんな毎日の中、困難は色々振ってくる。やはり当て馬として死ぬしかないのかと苦しみながらも少しずつ味方を増やし成長していくハルトライア。そして執事のカシルもまた、ハルトライアを守ろうと陰ながら行動する。そんな二人の努力と愛の記録。両片思い。じれじれ展開ですが、ハピエン。
BLゲームの世界でモブになったが、主人公とキャラのイベントがおきないバグに見舞われている
青緑三月
BL
主人公は、BLが好きな腐男子
ただ自分は、関わらずに見ているのが好きなだけ
そんな主人公が、BLゲームの世界で
モブになり主人公とキャラのイベントが起こるのを
楽しみにしていた。
だが攻略キャラはいるのに、かんじんの主人公があらわれない……
そんな中、主人公があらわれるのを、まちながら日々を送っているはなし
BL要素は、軽めです。
兄たちが弟を可愛がりすぎです~番外編春人が夢で見た二十年後の王子と護衛騎士~
クロユキ
BL
ベルスタ王国第五王子ウィル・テラ・セルディ・ベルスタ二十年前に亡くなるが、異世界から坂田春人高校二年がウィル王子の身体の中に入りそのままベルスタ王国の王子として生活をする事になる。城内では兄王子に護衛騎士など毎日春人に付きまとう日々…そして今のベルスタ王国の王が代わり、春人ことウィル王子が王様になったお話。
春人の夢の中での話で、ウィル王が兄王子達に護衛騎士に相変わらず振り回されます。
現在更新中の兄弟とはまた別の話になりますが、番外編だけでも読めるお話しになると思います
自己評価下の下のオレは、血筋がチートだった!?
トール
BL
一般家庭に生まれ、ごく普通の人生を歩んで16年。凡庸な容姿に特出した才もない平凡な少年ディークは、その容姿に負けない平凡な毎日を送っている。と思っていたのに、周りから見れば全然平凡じゃなかった!?
実はこの世界の創造主(神王)を母に持ち、騎士団の師団長(鬼神)を父に持つ尊い血筋!? 両親の素性を知らされていない世間知らずな少年が巻き起こすドタバタBLコメディー。
※「異世界で神様になってたらしい私のズボラライフ」の主人公の息子の話になります。
こちらを読んでいなくても楽しめるように作っておりますが、親の話に興味がある方はぜひズボラライフも読んでいただければ、より楽しめる作品です。
俺のこと、冷遇してるんだから離婚してくれますよね?〜王妃は国王の隠れた溺愛に気付いてない〜
明太子
BL
伯爵令息のエスメラルダは幼い頃から恋心を抱いていたレオンスタリア王国の国王であるキースと結婚し、王妃となった。
しかし、当のキースからは冷遇され、1人寂しく別居生活を送っている。
それでもキースへの想いを捨てきれないエスメラルダ。
だが、その思いも虚しく、エスメラルダはキースが別の令嬢を新しい妃を迎えようとしている場面に遭遇してしまう。
流石に心が折れてしまったエスメラルダは離婚を決意するが…?
エスメラルダの一途な初恋はキースに届くのか?
そして、キースの本当の気持ちは?
分かりづらい伏線とそこそこのどんでん返しありな喜怒哀楽激しめ王妃のシリアス?コメディ?こじらせ初恋BLです!
※R指定は保険です。
異世界転生して病んじゃったコの話
るて
BL
突然ですが、僕、異世界転生しちゃったみたいです。
これからどうしよう…
あれ、僕嫌われてる…?
あ、れ…?
もう、わかんないや。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
異世界転生して、病んじゃったコの話
嫌われ→総愛され
性癖バンバン入れるので、ごちゃごちゃするかも…
巻き込まれ異世界転移者(俺)は、村人Aなので探さないで下さい。
はちのす
BL
異世界転移に巻き込まれた憐れな俺。
騎士団や勇者に見つからないよう、村人Aとしてスローライフを謳歌してやるんだからな!!
***********
異世界からの転移者を血眼になって探す人達と、ヒラリヒラリと躱す村人A(俺)の日常。
イケメン(複数)×平凡?
全年齢対象、すごく健全
やめて抱っこしないで!過保護なメンズに囲まれる!?〜異世界転生した俺は死にそうな最弱プリンスだけど最強冒険者〜
ゆきぶた
BL
異世界転生したからハーレムだ!と、思ったら男のハーレムが出来上がるBLです。主人公総受ですがエロなしのギャグ寄りです。
短編用に登場人物紹介を追加します。
✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎
あらすじ
前世を思い出した第5王子のイルレイン(通称イル)はある日、謎の呪いで倒れてしまう。
20歳までに死ぬと言われたイルは禁呪に手を出し、呪いを解く素材を集めるため、セイと名乗り冒険者になる。
そして気がつけば、最強の冒険者の一人になっていた。
普段は病弱ながらも執事(スライム)に甘やかされ、冒険者として仲間達に甘やかされ、たまに兄達にも甘やかされる。
そして思ったハーレムとは違うハーレムを作りつつも、最強冒険者なのにいつも抱っこされてしまうイルは、自分の呪いを解くことが出来るのか??
✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎
お相手は人外(人型スライム)、冒険者(鍛冶屋)、錬金術師、兄王子達など。なにより皆、過保護です。
前半はギャグ多め、後半は恋愛思考が始まりラストはシリアスになります。
文章能力が低いので読みにくかったらすみません。
※一瞬でもhotランキング10位まで行けたのは皆様のおかげでございます。お気に入り1000嬉しいです。ありがとうございました!
本編は完結しましたが、暫く不定期ですがオマケを更新します!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる