兄たちが弟を可愛がりすぎです

クロユキ

文字の大きさ
288 / 484

ジル王子のメイド達

しおりを挟む
廊下でメイドのマリアが他のメイド達に連れて行かれた事を知らないレオン騎士は、まだテーブルの席でボーッと食後の紅茶を飲みながら紅茶の入ったカップを見てため息を吐いていた。
(どうして私はあの時ニック騎士が、ウィル王子の護衛を聞いて来た時に、ムキに成りあのような言い方をしてしまったのか……護衛を外された今の彼に、「護衛を離れてもウィル王子の護衛は私だけだ」と言っているように聞こえた彼に嫉妬していたのだろうか……)またモヤモヤとした分からない感情に悩み「はあ~っ」と息を吐いた時だった。
「レオン様!」
「うあっ!?え?あ……コリンさん?」
自分の心の空間に入っていたレオン騎士の前に、先ほどメイドのマリアと一緒に食堂を出たメイドのコリンが慌てたようにレオン騎士の名前を呼んだ。
「レオン様一緒にマリアを探してくれませんか?」
「え?マリアさんをですか?コリンさんはマリアさんと一緒に居たのでは……?」
状況が掴めないでいるレオン騎士はメイドのコリンが慌てる姿を見て何があったのか聞いていた。
「お、落ち着いて下さいコリンさん…マリアさんに何かあったのですか?」
「ついさっきメイド達三人がマリアを連れて行ったのです…恐い顔でマリアを睨むように話しが在るからと言って……マリアにメイド長に言いましょうと言ったのですが、マリアはそのまま彼女達と一緒に行ってしまって……何処へ行ったのかも分からなくてそれでレオン様に……」
「分かりましたとにかくマリアさんを探しましょう」
「有り難う御座いますレオン様」
レオン騎士とメイドのコリンは食堂を出てメイドのマリアを探す事に成った。
その頃メイド達三人から連れ出されたメイドのマリアは騎士達が段々と多くなる廊下を歩いていた。
「御早う御座いますマリアさん、朝の準備ですか?」
「御早う御座います、はい、そうですわお疲れ様です」
「御早う御座いますマリアさん、今日護衛決めが在るんですよ俺頑張ります」
「御早う御座います、まあそうですの!?ふふっ、護衛決まると良いですわね頑張って下さい」
「はい、頑張ります」
「……」
「……」
「……」
メイド達三人の後ろから付いて来ていたメイドのマリアだが、騎士達に声を掛けられ立ち止まり普通に会話を楽しんでいた。
「ち…ちょっとこっちへ来てよ」
メイドの三人の内の一人が呼び出していた。
「騎士様メイドの仲間が呼んで居ますので私はこれで……」
「はい、分かりました仕事頑張って下さい」
メイドのマリアは騎士に礼をして彼女達の側へ歩いて普通に聞いていた。
「お呼びに成りましたの?」
「お呼びに成りましたの?じゃないわよ貴女今自分の状況分かっているの?」
「ええっ、お話しが在るのでしたわね何ですの?」
イラッ…とまたしていたメイド達三人はメイドのマリアに攻撃していた。
「騎士達から声を掛けられていい気に成らないでよね、貴女色目を向けて男に迫ってんでしょ、嫌らしいわ。そんな事をしないと男が寄って来ないんでしょ」
「私は騎士様達に色目など向けた事は無いのですが?騎士様達がお話しをしますのでそれに御応えしたまでですわ」
「嘘言わないでよね、さっき食堂であんた巡回騎士の新人に色目を使って見ていたの私知って居るのよ」
このメイド達三人はニック騎士を隣の席で見ていたメイド達でその内の二人はジル王子のメイド付きだった。
「あらっ、見ていましたの?ふふっ、あれは私の視線で気が付きますのかを試して居ただけですわ」
「それを色目と言うのよ!」
「貴女ジル様にも色仕掛けみたいな事をしているのではないの?あのジル様が貴女見たいな平凡な女に興味持たれるはずないもの」
「ジル様?」
メイドのマリアはメイド達三人の内二人のメイドに見覚えがあった。
まだウィル王子が健在の時に、ベランダの窓を開けた時ジル王子がウィル王子の部屋の窓を見ていた事は知っていた。その時護衛騎士の後ろにメイド達が何人か居て、その内の二人のメイドが今目の前で言い争っているメイドだった。
「ジル様付きでしたの?貴女方、それで何故私にジル様の名前が出てくるのですか?」
「ジル様が貴女を部屋に来るように言って居たのよ、あんたジル様に何したのよ」
「私には見覚えはありませんわ」
「嘘言わないでよ!」
バッ!とジル王子付きのメイドの一人が手を上げ、メイドのマリアに手を上げる時だったガシッ!とメイドの手を掴む一人の騎士がいた。
「な、何をしているのですか、貴女方は」
ハアハアと息を切らし走って来た騎士はレオン騎士だった。


















しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

公爵家の末っ子に転生しました〜出来損ないなので潔く退場しようとしたらうっかり溺愛されてしまった件について〜

上総啓
BL
公爵家の末っ子に転生したシルビオ。 体が弱く生まれて早々ぶっ倒れ、家族は見事に過保護ルートへと突き進んでしまった。 両親はめちゃくちゃ溺愛してくるし、超強い兄様はブラコンに育ち弟絶対守るマンに……。 せっかくファンタジーの世界に転生したんだから魔法も使えたり?と思ったら、我が家に代々伝わる上位氷魔法が俺にだけ使えない? しかも俺に使える魔法は氷魔法じゃなく『神聖魔法』?というか『神聖魔法』を操れるのは神に選ばれた愛し子だけ……? どうせ余命幾ばくもない出来損ないなら仕方ない、お荷物の僕はさっさと今世からも退場しよう……と思ってたのに? 偶然騎士たちを神聖魔法で救って、何故か天使と呼ばれて崇められたり。終いには帝国最強の狂血皇子に溺愛されて囲われちゃったり……いやいやちょっと待て。魔王様、主神様、まさかアンタらも? ……ってあれ、なんかめちゃくちゃ囲われてない?? ――― 病弱ならどうせすぐ死ぬかー。ならちょっとばかし遊んでもいいよね?と自由にやってたら無駄に最強な奴らに溺愛されちゃってた受けの話。 ※別名義で連載していた作品になります。 (名義を統合しこちらに移動することになりました)

義兄の愛が重すぎて、悪役令息できないのですが…!

ずー子
BL
戦争に負けた貴族の子息であるレイナードは、人質として異国のアドラー家に送り込まれる。彼の使命は内情を探り、敗戦国として奪われたものを取り返すこと。アドラー家が更なる力を付けないように監視を託されたレイナード。まずは好かれようと努力した結果は実を結び、新しい家族から絶大な信頼を得て、特に気難しいと言われている長男ヴィルヘルムからは「右腕」と言われるように。だけど、内心罪悪感が募る日々。正直「もう楽になりたい」と思っているのに。 「安心しろ。結婚なんかしない。僕が一番大切なのはお前だよ」 なんだか義兄の様子がおかしいのですが…? このままじゃ、スパイも悪役令息も出来そうにないよ! ファンタジーラブコメBLです。 平日毎日更新を目標に頑張ってます。応援や感想頂けると励みになります。   ※(2025/4/20)第一章終わりました。少しお休みして、プロットが出来上がりましたらまた再開しますね。お付き合い頂き、本当にありがとうございました! えちち話(セルフ二次創作)も反応ありがとうございます。少しお休みするのもあるので、このまま読めるようにしておきますね。   ※♡、ブクマ、エールありがとうございます!すごく嬉しいです! ※表紙作りました!絵は描いた。ロゴをスコシプラス様に作って頂きました。可愛すぎてにこにこです♡ 【登場人物】 攻→ヴィルヘルム 完璧超人。真面目で自信家。良き跡継ぎ、良き兄、良き息子であろうとし続ける、実直な男だが、興味関心がない相手にはどこまでも無関心で辛辣。当初は異国の使者だと思っていたレイナードを警戒していたが… 受→レイナード 和平交渉の一環で異国のアドラー家に人質として出された。主人公。立ち位置をよく理解しており、計算せずとも人から好かれる。常に兄を立てて陰で支える立場にいる。課せられた使命と現状に悩みつつある上に、義兄の様子もおかしくて、いろんな意味で気苦労の絶えない。

公爵家の五男坊はあきらめない

三矢由巳
BL
ローテンエルデ王国のレームブルック公爵の妾腹の五男グスタフは公爵領で領民と交流し、気ままに日々を過ごしていた。 生母と生き別れ、父に放任されて育った彼は誰にも期待なんかしない、将来のことはあきらめていると乳兄弟のエルンストに語っていた。 冬至の祭の夜に暴漢に襲われ二人の運命は急変する。 負傷し意識のないエルンストの枕元でグスタフは叫ぶ。 「俺はおまえなしでは生きていけないんだ」 都では次の王位をめぐる政争が繰り広げられていた。 知らぬ間に巻き込まれていたことを知るグスタフ。 生き延びるため、グスタフはエルンストとともに都へ向かう。 あきらめたら待つのは死のみ。

伝説のS級おじさん、俺の「匂い」がないと発狂して国を滅ぼすらしいい

マンスーン
BL
ギルドの事務職員・三上薫は、ある日、ギルドロビーで発作を起こしかけていた英雄ガルド・ベルンシュタインから抱きしめられ、首筋を猛烈に吸引。「見つけた……俺の酸素……!」と叫び、離れなくなってしまう。 最強おじさん(変態)×ギルドの事務職員(平凡) 世界観が現代日本、異世界ごちゃ混ぜ設定になっております。

運悪く放課後に屯してる不良たちと一緒に転移に巻き込まれた俺、到底馴染めそうにないのでソロで無双する事に決めました。~なのに何故かついて来る…

こまの ととと
BL
『申し訳ございませんが、皆様には今からこちらへと来て頂きます。強制となってしまった事、改めて非礼申し上げます』  ある日、教室中に響いた声だ。  ……この言い方には語弊があった。  正確には、頭の中に響いた声だ。何故なら、耳から聞こえて来た感覚は無く、直接頭を揺らされたという感覚に襲われたからだ。  テレパシーというものが実際にあったなら、確かにこういうものなのかも知れない。  問題はいくつかあるが、最大の問題は……俺はただその教室近くの廊下を歩いていただけという事だ。 *当作品はカクヨム様でも掲載しております。

やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。

毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。 そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。 彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。 「これでやっと安心して退場できる」 これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。 目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。 「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」 その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。 「あなた……Ωになっていますよ」 「へ?」 そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て―― オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。

【完結済み】乙男な僕はモブらしく生きる

木嶋うめ香
BL
本編完結済み(2021.3.8) 和の国の貴族の子息が通う華学園の食堂で、僕こと鈴森千晴(すずもりちはる)は前世の記憶を思い出した。 この世界、前世の僕がやっていたBLゲーム「華乙男のラブ日和」じゃないか? 鈴森千晴なんて登場人物、ゲームには居なかったから僕のポジションはモブなんだろう。 もうすぐ主人公が転校してくる。 僕の片思いの相手山城雅(やましろみやび)も攻略対象者の一人だ。 これから僕は主人公と雅が仲良くなっていくのを見てなきゃいけないのか。 片思いだって分ってるから、諦めなきゃいけないのは分ってるけど、やっぱり辛いよどうしたらいいんだろう。

異世界で孵化したので全力で推しを守ります

のぶしげ
BL
ある日、聞いていたシチュエーションCDの世界に転生してしまった主人公。推しの幼少期に出会い、魔王化へのルートを回避して健やかな成長をサポートしよう!と奮闘していく異世界転生BL 執着最強×人外美人BL

処理中です...