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やっと決まった今夜の護衛

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「この中で、「こいつなら護衛は大丈夫」という奴は居るのか?」
見習い騎士の上司のアーサー騎士は、最初にこの騎士達の中から騎士を選び、もしそれでも決まらない時はあみだの線引きで決める事にした。
「アーちゃん、護衛皆やりたがってるけど、どうする?このままだと決まんないよ。」
騎士の一人が話し出し皆護衛をやりたいと言い始めた。
「そうだ、アーちゃん護衛を皆でするって事で決めたら!」
「あー!それいい考えじゃん、全員で護衛するってどうよ?」
「…ダメに決まって居るだろう、お前達……」
上司のアーサー騎士は段々と頭が痛くなりそうで、疲れていた。
「あっ!俺良いこと考えた。アーちゃん言って良い?」
「……何だ?」
「全員希望だからさ、一人、十五分交代の護衛はどう?良い案だと思うんだ。」
「……却下だ!護衛は二人までだ!分かったか?お前達」
はぁ……とため息をはき一人の騎士に広い紙とペンを持って来るように言うと、最終的にはこれになるのかと、あみだの線引きにする事になった。
早く決めないと、先ほどからシェル団長が見ているから怖い…
アーサー騎士は紙とペンを持って来た騎士に、礼を言うと皆に話し出した。
「お前達の護衛決めはこの紙であみだの線引きで決める事にした誰がなっても文句無しだぞ!」
「線引きなら仕方ないな、アーちゃん俺達で線引き書いても良い?」
「良いが、余り沢山の横線は書くなよ…時間かかるとシェル団長が怒るぞ」
騎士達は五十人以上の線を書き、ワイワイガヤガヤと騒ぎながら線引きをして、一人ずつ名前を書いて完成した。
「皆名前書いたな、ではこれより線を書いて行くぞ!」
「は~い!」
と騎士達はアーサー騎士を真ん中にして、輪になり騎士一人ずつの名前に線を引き始めた。
「誰だ?こんな複雑そうに何本も線を書いた奴は…お前か、ジョン!」
「え?何だ……俺に決まったと思ったのに……」
「……おおっ……お前に決まった!」
「え~~~っ!やったーっ!!」
何本も複雑線を書いたジョン騎士が決まり、皆おーっと声を出し、後一人となり、アーサー騎士は黙々と線を引き続けていた。
「……面倒くさいという線を見つけたが……ダリルお前何だこの線は三本だけじゃないか」
「へ?だってさ、どうせ決まんないと思ったから…」
ムスッとした顔で答えるダリルにはぁ…とため息を吐き線を引く
「……お前に決まったぞ…」
「へ?は?ええっ!ホントに!?アーちゃん!」
万歳を繰り返すジョンとダリルに周りの騎士達が拍手を送ると、離れの方角からシェル団長が睨むように見ている姿に気付き、私はこの場から立ち去りたい気分でいた。







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