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マリアの願い

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今日のお昼も果物が凄かった……何処からこんなに大量に入ってくるのかが不思議で日本人の果物より遥かに多かった…やっぱ王族だからだろうか…俺はまだ果物が手元にあるのでモクモク食べていた日本で言うさくらんぼの味に似ている葡萄の大きさだった
メイドのマリアも一緒に俺の隣で椅子に腰掛けて同じ果物を食べていた
「春人様今日の午後は医師様がお見えになられます」
「午後からの診察なんだ、体力も出てきたしそろそろリハビリしたいと思っているんだ」
俺はベッドの上で腕をラジオ体操の様に動かしお昼の食器の直していたマリアに話した
「春人様リハビリとは何ですか?」
「え、体を動かして自分の足で歩ける様にするための運動の事だよ、ここでは何て言ってるの?」
「余り言葉にしませんわ~私達では「運動のお時間」と言っております」
「ふ~んそうなんだ、まぁ、俺から見たらここは異世界で次元が違うからな……よっ、ほっ…」
腕をグイグイして運動をしていたらマリアが聞いてきた
「春人様は何か体を動かされる運動をされていましたか?!」
「体を動かすのは好きだけどこれと言った運動はなかったな…ここに来て、もしできたら剣稽古をやって見たいな…シェル王子とかザック兄みたいに慣れたらカッコいいじゃん」
「……春人様の剣稽古ですか…外見がウィル様ですので余り剣を持たれる雰囲気ではないと思いますが…どちらかと言えば庭園でお花を慈しむお姿がお似合いかと思います」
「花を可愛がるって事だよね……フィン兄が似合ってんじゃねぇ!?『やぁ僕の可愛いお花達今日も綺麗だよ』な~んて言ってそうじゃん」
俺がフィン兄を真似て言うとマリアが俺の側に来ると(ウィル)の手をぎゅっと握った…俺は驚いて何事と思いマリアを見ていた
「春人様、いえ、ウィル様フィン様のようにならないでくださいウィル様のお姿は女性が見惚れます容姿をお持ちですこの先何年後ウィル様が女性方を口説かれるような事があれば天国に居られますウィル様が悲しみますわ~」
「……マリアさん、何故そう思ったのですか?」
「先ほどの春人様の演技を見ましてフィン様にソックリで御座いましたので春人様は以前のお住まいの時は女性の方々に声がけが多かったのでは?」
「マリアさんゃ、今の俺を見て女性に声かけまくる様に見えますか?」
「……見えませんわ逆にシェル様とニック騎士様に口説かれまして、あたふたとされておられます春人様に見えますわ」
「何でそっち…」



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