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シェル王子が怖い

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……ありがとう……ありがとう……ハルトお兄ちゃん、大好きだよ……


最後のウィルの声が、俺の頭の中に、いっまでも残っていた…。
俺は、目をそっと開けた……俺が初めに見た豪華な室内だった……
俺は、ベッドに寝ていた。
たぶん俺は、手鏡を見てそのまま気を失ったんだろう…。
「はぁ……」俺は、目頭が熱くなりウィルの目から涙が流れた…。
「……う、……くっ」俺は声を殺し枕に顔を隠し泣いた。
あの空間でのウィルとの時間が、俺にとってこんなにも存在が多きかったなんて、思いもしなかった…
声を殺して、泣いていた俺に横から、第一王子シェルが頭を撫でていた。
「……大丈夫かい?」
俺は、シェル王子を見た。
泣いている俺(ウィル)を見て、心配そうな顔をしていた。
(シェル王子だっけ……この人…本当にウィルが好きなんだな……)
俺は、そんな事を考えながらシェル王子を見ていた。
「……だ、大丈夫です。兄様……」にこっと、俺(ウィル)は笑った。
シェル王子は、そんな俺の顔を見て、何故か、驚いているように見えた……気のせいか?
シェル王子は、ふっ…と笑ったように俺(ウィル)の右瞼にキスをした
「ひやっ」俺は驚いて変な声が出た(ウィルすまん…。)
「ふふっ、ウィルの涙しょつぱいね」
クスクスと、シェル王子が笑って言った
俺は、パニックになっていた……
「……な、な……い、今…瞼に……キ、キ……キス?」

「ウィル様~~、お医者様を連れて参りました~~~」
バン!と、勢いよく扉が開いた!
「うぎゃあーーーーーっ!」
と、驚いて、大声を出した(ウィル……すまん…。)
シェル王子は、そんな俺の姿見てクスクス笑っているし、
俺は、心臓がバクバクして、本当にまじで、死ぬかと思った


…………俺、この先、大丈夫か?

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