捨てられた侯爵夫人の二度目の人生は皇帝の末の娘でした。

クロユキ

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護衛騎士

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ソフィアが目を覚ました時は、部屋は窓から薄明かるい日差しがさし朝だと分かった。
「私、あのまま部屋を出て……」
ベッドから起き上がったソフィアは、部屋が違う事に気づき今の自分はアレックの妻ではなく、皇女ソフィアなんだと…夢から覚めると時々自分が誰なのか分からなくなる日もあった。
アレックの妻ソフィアなのか皇女として生まれたソフィアなのか…
「……旦那様とは皇女となって10年以上会っていないのに…このまま、会わなくて忘れる事ができると思っていたのに…夢を見るたびにソフィア・ルモアの記憶に苦しむなんて…」
ソフィアは、今は考えるのはやめようと着ている服が昨日のままだと気が付いた。
「……また、皆に心配かけてしまった…」
ソフィアは服を着替え扉を開けて驚いた。
「おはようございます。皇女殿下」
一人の騎士が部屋の前で立っていた。
「…お、おはようございます…あの…どうして私の部屋の前に…」
「アルフォンス様から、今日から皇女殿下の護衛となりましたアルフレッドと申します」
「そうですか…私の…え?私の護衛騎士ですか?!」
「はい、用が御座いましたらお申しください」
「……」
ソフィアは自分の護衛騎士と言われどうしたらいいのか戸惑っていた。
「皇女殿下、お出掛けのように見えましたが」
「え、あ…少し外を散歩したいと思って…」
「では、わたくしもご一緒いたします」
「あ…いえ、私一人でも…」
「皇女殿下に何かありましたらいけませんのでわたくしもご一緒いたします」
「はあ…」
ソフィアは一人で散歩をと思っていたが、騎士は側から離れる事もないため、一緒に歩く事になった。
(う~ん、側にいれば頼りになるけれど一人になりたい時が不便のような…)
ソフィアは護衛騎士アルフレッドと一緒に歩く事になった。
サクサク…
「……あの…アルフレッド様…」
「わたくしに、敬語は不要です。ご用は?」
「…あ、私の後ろから歩くのは止めて欲しいのですが…」
「それはできません」
「…それでしたら、隣に一緒に歩いてくれたらいいのですが…それから、私を呼ぶ名前を『皇女殿下』ではなくて普通に『ソフィア』と呼んで貰えたらいいのですが…」
「ですが…」
戸惑う護衛騎士にソフィアは息をはいた。
「これは、命令です!」
「!わ、わかりました…こ…ソ…ソフィア様…」
ソフィアはため息をはいていた






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