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ルィーズ夫人が泣き崩れている中ユリウスの帰りを待っている女性が部屋で刺繍を施していた。
「ユリウス様今日は帰りが遅いわいつもでしたらお帰りに成っておりますのに…一緒に向かわれました騎士の方々はお城にお帰りに成りましたのに……」
部屋でユリウスの帰りを待っシルビア王女がメイドに話し掛けていた。
「そうですね…今の御時間でしたらお城にお戻りに成っていますよね、何かあったのでしょうか?」
「ええっ!?怖い事を言わないでよ、何かって何が在るのよ」
「それは…私も分かりませんが…もうじき御戻りに成りますよシルビア様御待ち致しましょう」
「そうよね、お帰りを御待ち致しましょう」
シルビア王女は手を止めていた刺繍を縫い始めていた。
チクッ!
「痛っ!」
シルビア王女の指に刺繍の針が刺さり指に血が滲み出ていた。
「大丈夫で御座いますか?シルビア様」
「大丈夫よ、余所見をしていたら指に針が刺さっただけよ」
ガヤガヤと廊下が急に騒がしく成り始めていた。
「廊下が騒がしいわね何か在ったのかしら?」
「見て参ります」
メイドがシルビア王女の部屋を出て騒ぎの事を調べに行った。
暫くしてメイドが扉にノックをするのを忘れ勢いよく扉を開け顔が真っ青な状態で戻って来た。
「シルビア様、シルビア様!」
「何よノックもしないで突然扉を開けると驚くでしょう…ユリウス様が御戻りに成ったの?」
「……それが…」
「どうしたの?顔色が真っ青よ大丈夫?」
「……シルビア様…」
メイドは顔が真っ青から涙目に成り未だにシルビア王女に打ち明ける事が出来ず声が出無いままシルビア王女の顔を見ている事しか出来ないでいた。
「どうしたの?何か在ったの?……まさか…」
シルビア王女がメイドに問いかけ様とした時だったコンコンと扉を叩く音が聞こえ部屋の中に入って来たのは王様だった。
「……シルビア」
「御父様!今お帰りに成ったのですね…廊下が騒がしいのですが御父様は何か御存じですか?」
「……」
「御父様?……皆どうしたのですか?先ほどから変ですわ…それにユリウス様がまだ御仕事から御戻りに成っておりません……」
シルビア王女はジッと王様とメイドの顔を見ていた…2人の顔が沈んで居るように見えさっきまで普通に話しをしていたメイドが話さなく成った。
シルビア王女は王様の側に行き王様の腕を握り締め問いかけていた。
「御父様黙っていては分かりませんわ何か言って下さい」
「シルビア……」
王様はシルビア王女にユリウスの事を話さなくては成らない事は分かっては居るが本人の目の前に居ると言葉が詰まり声が出ずにいた。
「……シルビア今から告げる事は真実の為受け入れて欲しい…良いか?」
「……はい、御父様……」
王様は目を閉じ大きく息を吐きシルビア王女に告げた。
「ブランシェ侯爵が亡くなった…」
「えっ?」
シルビア王女は王様からユリウスが亡くなったと聞き呆然とした顔を見せ王様に確認をしていた。
「……御父様冗談はお止め下さいいくら御父様でも言っていい事と悪い事が御座いますわ後からユリウス様がお怒りに成りますわ」
王様はユリウスの死を認めないシルビア王女の体をギュッと抱き締めていた。
「御父様私を抱き締めて良いのはユリウス様だけですわ…」
「…街の巡回での仕事で通り魔が女性を襲ったのだ……その女性を助ける為にブランシェ侯爵は刺され血が流れ過ぎた為手遅れと成り息を引き取ったのだ……」
王様はシルビア王女の耳元でユリウスの亡くなった理由を述べていた。
シルビア王女はカタカタと体が震え王様が言った事を信じては居なかった
「嘘ですわ……ユリウス様が亡くなられた何て嘘に決まっております……私達は数ヶ月経てば結婚をするのです…ユリウス様の子供を生み育てその子供がユリウス様の後を継ぎ王となるのです…例え御父様でも……嘘は……」
シルビア王女の目から涙が溢れ王様の腕の中で泣き続けた。
ユリウスの死を嘘でシルビア王女に知らせる事に胸が痛み王様はただ今はシルビア王女を抱き締めて上げる事が精一杯だった
「済まない……済まない…シルビア……」


◇◇◇
お詫びを申し上げます。
113話と114話のお話しは一緒です。
登録未遂で同じお話しに成りました
そのままにしていますのでしおりを挟んで下さいます皆様に感謝とお詫び致します。







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