転生してまで俺の後を追いかけるのは止めろ～父様と僕は兄弟でした～

５６

「ブランシェ侯爵何故この様な人が大勢集まる事になったのですか？それに…貴方のその頬はどうされましたか？私達と一緒に居ました時はその様には成って居ませんでした……それにそちらの女性はどなたですか？何故泣いて居るのですか？」
アノルドさんがいちどに聞いてくるためユリウス父さんは何も話せないでいた。
「……すまない、私の口からでは何も話せない…」
「は？それでは説明には成っては居ません…ではわたくしがこちらの女性に御聞きしても宜しいのですね？」
「…待ってくれ、彼女は今は話せる状態では…彼女は私の知り合いでこの道を通り掛かっただけで…話の途中でユリーナと会いそれで……」
ユリウス父さんはアノルドさんに話をしていたが途中で息詰まり内容を話せないでいた
「私が悪いみたいではありませんかユリウス様」
キッ…と睨むように涙目で俺の腕を掴みユリウス父さんを見ていたユリーナ母さんが話し出していた
「！君が悪いとは言ってはいない、何も彼女にまで叩かなくても…」
「え？それでは…ブランシェ侯爵のその赤く成った頬は当主様が？」
アノルドさんは驚いた顔で俺の腕を握り締めてユリウス父さんを見ているユリーナ母さんを見てそして貴婦人の手から離れた頬が少し赤くなっているのを見て、そしてユリウス父さんの気まずそうな顔を見てこの３人に何が合ったのかアノルドさんはこのあとどうすれば良いのか迷っている様に見えた。
「ユリウス様とこちらの方は昨年御会いしてわたくしに隠れて関係を持たれたのです。ですからわたくしは元妻としてわたくしを騙した夫と偶然御会いしてまた誘い出して居ましたこちらの貴婦人を叩いたまでの事です」
「な……ユ、ユリーナ！！」
「……」
ユリウス父さんはユリーナ母さんの貴婦人との関係を騎士アノルドさんと俺がいる目の前で話しその話しを聞いていた貴婦人が真っ青になり両手を重ね体が震えて居ることが分かった。
「……ブランシェ侯爵、御当主様のお怒りは最もだと分かりました…貴方は何をやっているのですか？御当主の言われるとおりそちらの女性からの誘いをお受けするおつもりだったのですか？」
「ち…違う私は誘いを断り……」
グイッ！
「「「！？」」」
俺はユリーナ母さんから離れユリウス父さんの胸ぐらを掴み上げ日本語で話しをした。
『こっちへ来い！』
「！カ…カイト！？」
俺はユリウス父さんの胸ぐらを掴んだまま引っ張り散歩道の隣の森の巣と呼ばれる木々の方へ歩いて行った。
散歩道で立っている騎士のアノルドさんとユリーナ母さんそして貴婦人は俺とユリウス父さんが森の巣に向かった為その後ろ姿を３人驚いた様な顔で見ていた。